Wat00371 科学面改革・臨時会議<1> 総論・新紙面への見方

#0000 dando    9202031539

 92年1月からの科学面紙面改革について、皆さんから、どんな印象をもった
か、改革を経て科学面は親しみやすくなったか、こんな紙面が望ましい−−など
総合的に話し合っていただくコーナー。個別の企画は続いて別の会議があります。
 (会議の趣旨は関連発言の#1に。この会議は2月いっぱいの時限開催です)


#0001 dando    9202031540

 《科学面紙面改革について、皆さんの討論参加を是非お願いします》

 朝日の科学面は今年から大幅に模様変えしました。一カ月たって、先週末の大
阪科学部の部会で紙面モニターを募って改革について意見を聞こうという話が出
ました。「そういう場合のためにサイエンスネットを作ったのではないか」と、
わたし dandoは発言したのですが、おおかたの見方は「サイエンスネットはもう
”過去の遺物”では」でした。会員が六千を超し、さらに増え続けているネット
が”過去の遺物”かどうか、この際、「存在証明」を試みたい、というのが、こ
の臨時会議シリーズを催した趣旨です。

 2月中の時限会議とし、ここは総論を、続く基調三つが個別の企画を話し合う
場所とします。発言の記録はそのままプリントして科学部の部会に提出する予定
です。(個別企画会議については、参考資料として、1月に出た記事例を各関連
発言#1に入れておきます)

 無料ネットではありますが、たまには使用料を払ってみるつもりになっていた
だき、4つの会議のどこかに、発言していただけるよう、お願いします。わたし
は過去のいきさつから、CUG版と公開版の二つのテクノ塾ボード、それに交流
談話室ボードにしか出入りしないことにしていますが、この期間に限って4つの
会議の司会をさせていただきます。

 《科学面改革の内容》

 科学面は現在、月、火、水曜と土曜の4つで、このうち火、水曜はほぼ全国へ、
残りは東海三県や九州、四国などが抜けた地域に届いています。「最近の科学面
は取っ付きにくく、難しい」との声が、読者をはじめ朝日の社内からも出てきた
のが改革のいきさつと、わたしは理解しています。
 今度の改革で新設された企画は、
  月曜が写真もの、
  火曜が「この人この夢」という研究者の夢を取り上げるコラム、
  水曜は身近な製品の技術をやさしく紹介する「ハイタッチ・テクノ」、
  土曜はある研究・技術分野の潮流をまとめた「ウイークエンド・ストーリー」
で、さらに、顔写真付きで近況紹介する「ねーむ・かーど」が毎日組まれていま
す。
 逆に消滅した企画が、水曜科学面にあったコラム「地球人」と漫画「ノーベル
城のお殿様」です。

 科学面はかつては総合的な「みんなの科学」、生活関連の「くらしの科学」と
いう2面でした。それが技術ものの「テクノ最前線」、イラスト主体の「ヤング
&サイエンス」を加えて4面になったのですが、やがて、こうしたテーマ別を改
め、どの日も科学雑報で構成する科学面になった歴史があります。日々の新聞に
は例えば経済面のように専門性の強い紙面があり、科学面もそういう方向を目指
したとも言えますが、「難しい」という評価が広がったことを考えると、どうも
うまくいかなかったのでしょう。改革後の科学面にも、いったいどんな読者層を
想定して紙面をつくっていくべきか−−との課題が残っています。科学面の対象
読者は研究者や教師・技術者といった範囲か、いや、家庭の主婦や、さらに中学
生くらいにも分かる内容にすべきではないのか〜〜です。

 (なお、今度の紙面改革案をつくる段階でわたしも意見を出し、取り入れてい
ただいた部分もありますが、昨年秋から企画報道室に出稼ぎしていて、改革紙面
そのものにはまだ参加していません。わたしなりに考えている科学ニュースのイ
メージは、公開版テクノ塾の企画記事シリーズの方で具体化を試みています)


#0002 sci5111  9202040415

このごろちゃんと新聞を読まないので(習慣でアサヒをとってはいる)、
大きなことはいえないのですが、おおよそ2年くらいまえまでの
くらしの科学がすきでした。
日常のなじみのある物事が、科学的にみるとこうなるのね、という
感じで。

テクノ最前線(だっけ?)は、新聞読むときにはとばすところになって
しまいました。新技術の場合、単語がむつかしいのと、その研究が
どういう背景で、どういう必然性で出てきたのかがよくわからないし、
その研究がすすんだらどうなるのかが、肯定的にしか書いていないし、
しかも、夢物語っぽくて、具体的にどうなるのかよくわからないから。
新製品の紹介、みたいなのも、内容を知るにはあまりに短いし、それで
だれのどんな生活がどう変わるかかいていないから、メーカーに資料を
たのんだほうがいいと思ってしまう。コンピュータ関連ならどのみち
雑誌にでるし。1日でも早く知りたい、というひとはどうせ業界新聞を
お読みでしょうし、だとするとあの、カタログの抜粋のようなのは
誰が読むのだろう。経済面に載る、新製品の話しは要を得ておもしろい
ときがあるけれど、そういう記事は日経の方がもっとおもしろい。

単純な速報性はTVに負けるし、専門性は雑誌に負けるのはわかっているのだから、
新聞の科学記事は、
(1)時流をつかんでいて、何故今それを皆に読んで貰いたいか
   はっきりしている事
(2)ごくごく普通の人間に明らかに関係していること
(3)一見普通の人間に関係していそうもないなら、どうしてそれが
   普通の人間に関係してくるのかが説明されている事
の3つの点が明確に書かれていて、かつ
(4)どういう背景をもつのか。どういう歴史(研究史)をもつのか
(5)どういう見とおしが考えられるか。肯定的にはどうか。否定的には
   どうか。
ということも書込まれていることが望まれると、私は思っています。

そういう意味で、時間をかけたな、とはっきりわかる特集記事があると
つい読まされて(^_^;)しまうし、手ごたえのある連載があると、毎日ちゃんと
新聞を読むようになる。好きな連載がおわると、新聞である時間がなくて
すぐに新聞紙になってしまうことが多いです。

以上のことは、科学記事以外にも言えますけれど、特に科学記事は
経済以上に専門性(狭い)が高いから、なおさらそう思うのかも知れません。
たとえば、株をやらないひとでも、株価が社会を動かしていると知ってます。
でも科学欄にでた特定の記事を読んで、自分に関係がある、と思えるような
ことは少ない(実はとても関係があるのにね)。読むのがその分野のプロ
だけだったら、さびしいでしょう?

ちょっとエラそうだったかな。
                      ゴマフアザラシ

P.S.社会科学は科学欄にでませんが、考古学、とくに遺跡の発掘の記事は
日経が一番いい、と残念に(アサヒファンなので)思っています。
日経の記事は、調査された遺跡の紹介にとどまらず、それが歴史全体にとって
どういう意味をもつかが、短くても正確に把握されて書かれているのです。
他の一般紙のばあい、どの程度珍しいかが書かれている程度なんですよね。


#0003 sci5367  9202042325

 日経がいちばんいいというのは意外でしたね。
ただ日経は、そうですね、実生活というか経済に
密着した記事という雰囲気が感じられて、最近は見直しているのです。
単に理論の紹介というだけでは私ら社会人(サラリーマン)には
読む気がしませんから。
             と、ちょいレス。とりあえず。

                       のは


#0004 sci5367  9202052314

 私は基本的に新聞はカラーでなくてもいいと
思っているのですが、そうです一面の棒グラフとかカラーの
時がありますがそんなのモノクロでいいと思っているのですが
科学の記事に関しては、カラーの方が興味の引きつける度合い
が強くなるのでは、理解の度合いが高くなるのでは、と今日の科学面を
見て思ったしだいです。

しかし、新聞の役割を考えると、経済とか政治にカラー図を
つかったほうがいいのか..な。

カラーで科学面を飾ってみると、ずいぶん違った印象になるで
しょうね。今日の記事も。
ところで今日の記事の「アミノ酸配列の新分析法開発」なんて
記事、だれが読むのかな?
どんな読者をターゲットにかかれた記事かな?

「ねーむかーど」の「緊急医療に警鐘」は主婦も興味を持つかも。
ハイタッチテクノは帰宅したサラリーマンが読むな、毎日
お世話になっているから。

             対象読者はどんな人を想定しているのだろう?

                       のは


#0005 sci5367  9202052329

 そうですか。失礼しました。関連1に書かれてありましたね。
つまり迷われているわけですね。ターゲットを。
絞れないわけですね。
早とちりしました。
しかし前関連で示した「アミノ酸の云々」もカラー図での
せつめいがあればかなり印象がちがってみえて
文面は学生が満足。イラスト図で中学生も興味。というように
工夫できるのでは。
平易に書きすぎると子供入門記事みたいになるし、中身を濃く
記事にすると主婦とかにソッポをむかれる。
バランスのむずかしさですけど、
記事を書くプロなら...とイジワルをいってしまったりして(^^;)

のは


#0006 dando    9202061456

 個々の記事について、こんなふうにコメントしていただくのもいいと
思います。

 アミノ酸配列の新しい解析法、のはさんは、読んで面白いと思われなかった
訳ですね。実のところ、これで何が変わるのか、どういう影響があるのか−−
あたりが、欲しかったのかもしれませんが、いかがでしょう。

 ゴマフアザラシさんの言われる「くらしの科学」は、2年ではなくて
もっともっと前のことではありませんか。「くらしの科学」のタイトルが
使われていたのは相当前です。

 日経の方が面白い−−というのも事実でしょう。少なくとも具体的である
点で、製品や技術の記事で良い場合があると思います。考古学の記事は
日経のはあまり注意して読みませんから、なんとも言えませんが・・・dando


#0007 sci5367  9202062352

 「アミノ酸配列...」といった表題、書きだしではまずいとおもうのですよ。
家庭の主婦や、電車に揺られて帰ってきたお父さんが、興味を示すのは
「アミノ酸 云々」でなく、その記事の中にもありますが
 @ タンパク質は生命にとって欠かせない存在
という事項だとおもうのですよ。これだと自分の関心ごと(命とか生命)
に直結してますから。まあ@はあたりまえの事でしょうが、
読者はここで「おや?なんだろ」と思う。
まず@で読者を引きつけておいてから
 「A その働きを知るにはアミノ酸の配列を分析する必要があるのですが
その新分析法が開発されました」
ともってくれば、ずいぶん記事の読みだしやすさ。理解に通じるのでは
               ・・・・
ないでしょうか。

政治経済とちがって、科学面をニュースとして取り組むのも必要でしょうが
ひとつの読み物として扱われると、読者の興味も違ってくるのでは
ないでしょうか。
(その形として ハイタッチテクノとかがあるのでしょうが)

       とか勝手に思う のは でした。

改めて以前の科学面を読み直すと、なかなか面白い記事があるな、と思いました。
疲れて帰ってくると、これらみんなジャンプ(読まず)していたんですね。ワタシャ

蛇足ながら わたしゃ昔から朝日のファンです。
生意気な書きだしですみません。アップして読み直すと恥ずかしい(^^;) NOHA


#0008 sci5111  9202070017

くらしの科学、そんなに前のことだったんですか。。うーん、年取った。

日経がおもしろい、というのは、もしかしたら志向が違うからかも。
一般紙は速報性と話題性をおうのでしょうが、日経の読者に取って
文化財は本来専門外。だから逆に、速くなくてもいいし、珍しいか
どうかも関係ない。ただ、読者の一般教養を深めるためだけに書かれていて、
そのために、具体的な報告だけでなく歴史的な位置付けなどもきちんと

(げ、1行とんだ)書いて、読者に関係?を作っているのではないでしょうか。
一見普通の人には関係がない記事の場合、どんな分野であれ、ただ事実が
書いてあるだけでは、自分の頭のどのディレクトリに入れたらいいのか
わからないもの。

                          ゴマフアザラシ


#0009 sci5367  9202070045

 そうですね ゴマフアザラシさん 速報として読ませるか
読み物として読ませるか。そこで記事の装飾の具合もちがってしまいますね(^^)
科学の速報(ニュース)は、政治経済とちがって生の事実だけを
示したのではなかなか理解できないのも、記事を書く記者の苦労でしょうね(^^)

  どうも最近日本語がうまく出てこない、のは。


#0010 sci7446  9202070206

 わらひはこの頃電波新聞しか読んでない、テレビ見ないからテレビ欄必要ないし
 政治とか経済って世の中のドブだと思ってるし、(金はそのヘドロ)
 って言うかおもしろくないんだもの、夢野久作の小説に出てくるような
 新聞記者の記事が読みたいからそういうの書いてほしいな。
 (なんじゃそりゃ)
                                                By Sim


#0011 dando    9202071506

 「夢野久作の小説に出る新聞記者の記事」?・・・読んでないから
分からない。今度、立ち読みしてみますが、ちなみにどんなんでしょう。

 のっけの「アミノ酸配列」がまずい・・・そうでしょうね。われわれは無意識に
これくらいの用語はこなれている、と勝手に解釈して書きますが・・・。

 日経さんの関連で、最近の反省例をひとつ。それは三洋電器が「小型の
燃料電池」を開発したと朝日・経済面のべた記事になった例です。燃料電池
というのはなじみがない存在ですからこんなものかもしれませんが、
日経では写真入りで「携帯型の燃料電池開発」と大きかった。携帯型といっても30キロ
かあります。しかし、騒音が全くでない電池なのでアウトドアでの電源と
してはかなり画期的と言えます。あんなやっかいなものを携帯型にしてしまうと
いうのに感心した以上に、これからのアウトドア・ライフに生きるものだか
ら、もっと丁寧に紹介したらいいのにと思いました。ひょっとすると、書いた記者
はそのあたりの事情にまるで気付いていない可能性もあります・・・dando


#0012 sci3588  9202072158

過去1年、或いは数年間で、紙面でニュース・トピックスとして掲載された新聞掲
載記事の、紙面解説風みたいなものが組まれて欲しいと思っていました。現企画で
は、土曜の「ウイークエンド・ストーリー」あたりで登場願えるものでしょうか。

例えば、パリティ誌の "information corner" のような記事の見出しが、特集とと
もに、特集に相応しい関連記事が各分野毎にまとめられて再登場する、というよう
なものです。

タイムリーであるはずのトピックス・ニュースが、科学面に載ったり他の面であっ
たりした記憶があります。どちらに載ってもインパクトが大きければ、即ち、こち
らの興味が強いものは、その後のフォローが欲しくなってしまうのですが、その記
事自体がフォローされたという記憶は少ないような気がいたします。科学面以外に
載るほどのニュース・トピックスなものであれば、興味・内容についての疑問など
が読者自身に湧くチャンスが大きかったかも知れません。

せっかく芽生えた興味も、それを知りたいが為にだけ専門誌を購入するということ
は、かなり高くついてしまうので、(ということは、興味のないその他の記事は専
門誌であるがゆえに、ほとんど理解不能に陥ることを金銭感覚に変換する能力に読
者は長けている?)購入を諦めてしまうかも知れません。その点、定期購買してい
る新聞はこれ以上高くつくということはないですから、新聞紙上で読める、知る、
ということは経済的にも望まれることかも知れません。

時が経つと記憶が薄れかけてきますが、関連した特集が組まれたときに、当時の記
事のインデックスが対応されて掲載されていれば、忘れていた感心事が呼び覚まさ
れる可能性もあるやも知れません。

例えば、最近ブーム(?)の基礎物理に関する記事でも、ここ2・3年で・・

        ニュートリノの質量に関するもの
        クォークの世代数に関するもの
        アインシュタイン方程式の宇宙項に関するもの

等々、他にもたくさん目につきましたが、ワタシのような情けない庶民金銭感覚を
もった、まったくのシロートが言うのもおこがましいのですが、上にあげたそのど
れもが基礎物理理論の根幹に関わるものであり、互いに内的連関しあっています。
また各々独立に見ても、天文学的観測事実からの要請、加速器などの実験結果から
の要請とが、理論と関連しあっています。専門家のコメントも載せられていました
が、あのスペースでは、観測・実験結果から、なぜ、どのように、理論が制限され
てくるのか、その因果関係までを述べるのは、少々無理なようです。ましてや、他
の記事との内的連関は望むすべもありません。

ですが、せっかくの題材を放っておくのはもったいないような気がします。記事と
してだされたものは、記事としての再利用方法もあるやも知れません。上のような、
一見すると無関係と読者には思われているかも知れない、さまざまな記事の側面を
結びつけた統一解説の題材という扱いで、特集記事にインデックス的にでも組まれ
たりしたら、金銭感覚以上に歓迎されるかも知れません。

対象にする読者層はこの場合でしたら、高校の1年生位を想定してみたらどうかな
と思うのですが。それ以上の学力を確実に身につけている読者ならば、新聞がこん
なにまでしてサービスする必要もないかなと思います。自身の責任だけではない理
由で、科学や数学とは疎遠になってしまった人でも、新聞だけは読むという人もい
ますね。限られた紙面ですから、ここはひとつ、専門的知識をもっている人、ある
いはその周辺にいる人達には、ちょっと目をつぶっていただき、週に一度だけは紙
面を譲ってもらうという意見は横暴でしょうか。

斑猫


#0013 sci5836  9202080348

 せっかくのこの企画、私見を述べさせていただきます。

 私自身は朝日新聞とは10数年のおつき合いです。はるか昔の学生時代、名古屋
にいた私は、某有力地方紙の癇にさわる勧誘に辟易しながらマイナー覚悟で購読し
ていました。
 東京に就職して、メジャーになりホッとして現在に至ります。

 私が朝日を購読する理由は2つあります。
 1.民主主義の最大の守り手は、権力におもねらない健全なマスコミであり、朝
  日がもっとも信頼できると思っていること。
 2.海外においては、朝日が日本の新聞業界のオピニオンリーダーとして認知さ
  れており、妙な安心感がある。

 前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
 購読理由から想像できる通り、私が新聞から得たいのは、どうしても専門外(一
応エンジニアの端くれですので…)の政治とか経済とかの記事にかたよります。
 自分の専門やそれに近い部分は、有意義な情報を得るには絶対専門誌の方がすぐ
れているし、またそれを見つける勘も持っているからです。一般誌である必要はま
ったくありませんよね。日頃は全く縁のない世界を、グローバルに知りたい。それ
が一般誌への最大の欲求です。情報の百貨店への期待です。
 そのため、**入門的な記事が並んでもやむを得ないかなという気がします。
 個人的には興味がもてれば、自然科学分野であれば多少難しい記事でも読みます。
 自然科学以外の専門の方も、多分同じ指向ではないだろうかと考えます。

 とするならば、一般誌の科学記事は門外漢でも雰囲気だけは理解した気になれる
ように、できるだけ判りやすく、幅広くという方針で進めていくべきではないかと
いう結論に達します。
 決まった少ない紙面のなかで説明しようとすれば、難しい専門用語が出てくるの
は避けられないでしょう。そこでどうするか?
 ゴマフアザラシさんが、良い提案をされていますよね。

”新聞の科学記事は、
(1)時流をつかんでいて、何故今それを皆に読んで貰いたいか
   はっきりしている事
(2)ごくごく普通の人間に明らかに関係していること
(3)一見普通の人間に関係していそうもないなら、どうしてそれが
   普通の人間に関係してくるのかが説明されている事
の3つの点が明確に書かれていて”
これに尽きるのではないでしょうか。人間は直接自分に関係してくると俄然親近感
を感じる人が多いですから。
 それらのなかで、読者から強い関心を寄せられるテーマ(最近ですと、エコロジ
ーですかねえ)は、その道の専門家の見解だけでなく、専門の全く異なる視点もあ
てて、徹底的に特集を組んでという事が望まれます。こちらの方は興味のある方し
かよまないでしょうから、やや専門的になっても良いのではないかと考えます。

 どんな読者層を想定して編集すればよいのか?
 難しい質問ですね・・・
これだけ読者層の広い新聞ですから、同一のレベルですべてをまかなうのは無理な
ような気がします。どこかに重点をおいてということになるでしょう。
 朝日新聞の読者層は比較的高学歴(一般誌の中ではですが)で、革新的(現状に
満足しないという意味)な考えを持つ人が多いとよく言われます。
 暴論を承知で言えば、革新的な人は好奇心も強いはずです。これらの人達は多少
内容が難しかろうが簡単だろうが、興味がもてれば、それなりにちゃんと読むはず
です。
 であるならば、これから大人になり新しい所帯を持つはずの子供達(中学生〜高
校生くらいかな)が読めるような記事をのせることは大変意義のあることのような
気がします。営業的にも教育的にもです。
 もっとも、基本的には朝日新聞さんが、営業的な見方で書けば、
 @ どんな読者を新規開拓してゆきたいのか?
 A 現在の読者のどんな層の定着を図りたいのか?
の二項目について、これらの比率をどうしていきたい(dandoさんの書き込みでは
、これらのジレンマがありそうに見えましたので)と考えておられるのかによると
は思いますが…

 いろいろ書いてきましたが、まとめると以下のようになります。
 1) 門外漢でも雰囲気だけは理解した気になれるように、できるだけ判りやすく
   、幅広くという方針で進めていくべきではないか。その中でどうしても難し
   い記事が出るのはやむを得ないのではないか
 2) 記事の中には読者とその記事の内容との関り合いが明示されていること
 3) 読者層は一般の大人達(理系文系別を問わない)を想定するのがよいのでは
   ないか。ただし部分的には子供達(中学生〜高校生くらいかな)が読めるよ
   うな、平易な記事も含めるとよい。
 
 以上勝手なことを書いてきました。乱文のほどはご容赦ください。

                            by 初恋フィズ


#0014 dando    9202082223

 週に一度は15歳でも分かる特集が欲しい、ということですか。
となると、一ページ全部つぶして、徹底的にやるしかないかな。

 リクエストとして基礎物理の話が出ましたが、この際、こんなのを
読みたいのだが−−と、具体的にあげていただいておくと、とても参考に
なると思います。そんなリクエストだけの書き込みも歓迎しますので
お気軽にどうぞ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・dando


#0015 sci5367  9202082341

 1ページつぶして となると読者が迫力負けしてしまうかも知れない(^^;)

それより、たとえば今日の記事(ウィークエンドストーリー)の
「パでは2番有利も」なんか 朝のスポーツ欄なんかに示すと
野球好きのお父さんなんか、非常な興味を示すんではないでしょうか(^^)
そんな心使い...(^^;) 

                     のは

 そーかぁ リクエストね(^^) 考えよう (*^^) アレモコレモ


#0016 dando    9202101308

 そう、あまり長いと読み切れないんですね。しかし、やさしく
したいとすると、冗長な表現でいろいろ入れて行かないと難しい
もの。

 そこでですが、#372−374の関連1に記事実例があがって
いることでもあり、これで分かりやすいのか、面白いと言えるのか
具体的に話ができるとよいと思いますが・・・・・・・dando


#0017 sci7639  9202112147

 せっかくですから、私も書き込んでみましょう。

 で、ターゲットについてですが、『科学に対する興味』とか、
『毎日すみずみまで読んでます?』といったことも関係してきますよね。

 で、科学に興味のある中学生程度にするのであれば、雑誌『NEWTON』
あたりが参考になると思います。私は、創刊号が出た中2のときからずっと読
んでましたが高校生あたりまでは、全部分からないわけでもなく全部分かるわ
けでもなくといったちょうど良い具合いで、すみずみまで読んでいました。そ
の後は全部読むというわけでもないですが、一応毎月買っています。

 そのNEWTONで、『ハイタッチ・テクノ』に似たコーナーが昔ありまし
た。ハイタッチ・テクノと違って1つの商品を解説する形で、まだNEWTON
に広告がない頃だったので何となく広告がわりのような感じで嫌な気分もあり
ましたが、それはそれとして、面白く読んでいました。商品解説的でも、なか
なか科学的知的興奮感(?)を覚えたものです。それに比べるとハイタッチ・
テクノのほうは、総論的だからかレベルが低いのか、あまり知的興奮という感
じはありません。科学面というよりもむしろ経済面の商品解説という感じです。
形式はむしろ逆なのですが。

 科学についての記事について独断と偏見で分類するならば、

        ・仕事関係や話題についていくためなどで読まなければならない記事
        ・政治面などと同じで、市民的義務として読まなければならない記事
         (環境・医療・原発問題等)
        ・知的興奮を覚えるという意味で面白い記事

に分けてもいいのではないでしょうか。もちろんこれは正しい意味での分類で
はなく、互いに重なり合い、人によっても変わってくるでしょうが。

 で、やっとここで私の意見(希望)なのですが、それぞれの記事について専
門家でない人が知的興奮を覚えるような記事にして欲しいということです。物
理学科出身で現在プログラマという人ならば、物理やコンピュータ関係の記事
では面白いと思えない記事でもしかたがないのですが、それ以外の記事では知
的興奮を覚えるようなレベルであって欲しいのです。
その点では『抗生物質の役目は?』は、面白かったです。

 あと、上で書いたこととは若干矛盾する点もありますが、朝刊のどこかの面
でやっているQ&Aのコーナーのようなものを科学面でやってもいいのではな
いでしょうか。猿のやつとか、なかなか面白かったです。中高生に分かる記事
といった点でもいいとおもいます。毎日ちゃんと読む人向けになりますが。もっ
とも、今の『変わる録音』などのシリーズ(正式にはなんていうんでしょう?)
も好きなので、これを消して変わりにというふうにしてほしくはないですが。

 話は変わりますが、科学面のメイン以外の小さな記事は読みづらいと思うの
は、私だけでしょうか。レイアウトの問題なのか、他の問題なのか分かりませ
んが。

 それから、ここに書くべきなのか分かりませんが、1月29日夕刊のハイタッ
チ・テクノ『カラー液晶表示板』の図は、分かりにくくないでしょうか。平行
なのか垂直なのかよく分かりません。上だけ見ると垂直で、下を見ると平行と
いった、騙し絵のようでもあります。

 以上、抽象的な意見を長々と書いてすいません。具体的にどうすればいいの
かは、よく分かりません。もっと多くの人が書き込めば、自然といい方法が浮
かんでくるのでしょうか。

        本多勝一記者がいなくなった今、せめて科学面に頑張って欲しい
                                                                karma


#0018 sci5367  9202120015

「変わる録音」などのシリーズは私も好きで、これだけは必ず
読んでいました。裏話的な内容がありますし、日頃お世話に
なる題材が選ばれているようですし。現場の人の話しなので
興味をもてたのかな?どうも理論を振りかざす人は仕事がら
苦手なので...    オンラインにて  のは


#0019 sci4402  9202120141

     本来科学とは、人々の暮しに夢や希望を与えドキドキ、ワクワクするような
    気持ちにさせてくれるものではないでしょうか?
    それがいつのまにか、特定の科学者や専門の技術者にしか理解できないような、
    内容と形でしか一般の人達に伝えられなくなってしまい、またそれが当り前で
    あってそうする事である種の権威主義を保ち続けているのではないかという気さ
    えします。もしそうだとすれば、これは大きな問題です。
    最近は理科系を希望する学生が年々少なくなってきていると伝え聞きます。原因
    の一つがこんな所にもあるのではないでしょうか?
    ここに新聞の重要な役割があるような気がします。つまり特定の科学者や専門の
    技術者がしゃべつている言葉を分かりやすく翻訳して伝えるとともに、もっと
    進んで私達の身の回りで見過ごされていることや、無関心でいるような事に光を
    あて注目してもらう、科学の基本姿勢(観察する、発見、見つける、考える、
    工夫する、試す、驚く、感動する、作る、分解してみる、修理する、..... )
    の啓蒙を通して生き甲斐とか志しの育成をすると共に、更に夢や期待をいだく
    様になることが必要ではないかと思います。
    理想を書き込んでしまったかな!.....
 
    話は変わって、漫画「ノーベル城のお殿様」は感覚的に科学ニュースをとらえ
    ていて、この漫画は何を話題にしているのだろうと、漫画を見た後話題のニュ
    ースをさがして記事を読むことがしばしばありました。科学的な話題を取り上
    げる一つの方法かもしれません。
 
    具体性のない書き込みで申し訳ありません。.....
 
    '92. 2.11.(TUE) 『霞む都会の星空』 気まぐれ Watcher の Antares( sci4402 )


#0020 dando    9202121002

  karma , Antaresお二人のいわれることに、ジャーナリストの側がこたえると
したら、取材をするときに一市民として本当に面白い、知的に興奮すると感じる
まで、こだわることでしょうか。記者側に発見がない取材が読み手の琴線に触れる
ことはない、としていいかもしれません。もっとも、その後で琴線に触れる記事
に仕上げることもまた大変ですが・・・。

 「ノーベル城のお殿様」は、かなり頑張って書いてもらっていたのですが、
ぼつぼつアイデアが枯渇して、しんどくなった−−というのが真相でして
−−そうだ、彼は大阪の漫画家ですよ−−担当していた大阪科学部のデスクは
毎週、アイデアの提供とか、手直しとかに一汗かいていました。でも、別の
人でアイデアを持った人があれば、存在してよい欄ですね。

ところで、karmaさんの言われる小さい記事が読みにくいというのは、一般科学
ニュースの部分のことですか。頭に大きな企画記事をつくるようにした
のですが、その一方で、情報の量−−記事の総数−−はあまり落としたく
ない、と考えてコンパクトにして突っ込んでいます。それが読みにくい−−いきなり
本題、というパターンが読みにくいということなのでしょうか。

 Q&A・・・解説面とかのことですね。手法としてはいいのですが、あれも
冗長で相当なスペースを必要としてます。上の情報量の問題と併せて読者
全体としてのニーズを探る必要がありそうです・・・・・・・・dando


#0021 sci4914  9202132234

朝日は読んだことないけど、系列の日刊スポーツは愛読しています。その客観
的な視点がよいですな。

さて、読んでないものの感想は書けませんが、一応フォローアップという形で
思うところを述べます。

> 本来科学とは、人々の暮しに夢や希望を与えドキドキ、ワクワクするような
> 気持ちにさせてくれるものではないでしょうか?

おおむねそういうことだと思います。

> それがいつのまにか、特定の科学者や専門の技術者にしか理解できないような、
> 内容と形でしか一般の人達に伝えられなくなってしまい、またそれが当り前で
> あってそうする事である種の権威主義を保ち続けているのではないかという気さ
> えします。もしそうだとすれば、これは大きな問題です。

ん〜、これは誤解ですね。科学が専門の技術者(科学者)にしか理解できない
ようになった、というのはそれだけ科学が進歩したということでしょう。科学
が進歩すれば、必然的にそれを表現する言語(数学)が増えてきます。したが
って、その言語をマスターしていない人たちから縁遠くなるのはある程度仕方
ないことです。権威主義とは関係ありません。そんなことで権威主義を唱えて
いる科学者がいたとしたら、それはバカ科学者ですから無視しておけばよろし
い。

> 最近は理科系を希望する学生が年々少なくなってきていると伝え聞きます。原因
> の一つがこんな所にもあるのではないでしょうか?

これは明らかに違います。原因は要するに理科系はきつくて儲らないというこ
とです。たとえばアメリカの大学の理科系の大学院には外国人ばかりが通って
います。これは優秀なアメリカ人はみな金融業・証券業などマネーゲームには
しってしまうからなのです。問題発言とされている宮沢首相の "アメリカ人労
働者は意識が低い" という発言はまさにこのことを指摘したものです。

ここまでは単なるちゃちゃでした。

> ここに新聞の重要な役割があるような気がします。つまり特定の科学者や専門の
> 技術者がしゃべつている言葉を分かりやすく翻訳して伝えるとともに、もっと
> 進んで私達の身の回りで見過ごされていることや、無関心でいるような事に光を
> あて注目してもらう、

一時代前だったらこれも可能だったと思います。しかし、現在の科学技術はそ
れを専門とする人々以外にとっては理解することが難しくなりすぎています。
残念ながら新聞社の科学記者といえども翻訳は無理ではないかと思います。も
はや一般紙で入門者向け各論をやることは基本的に諦めた方がいいと考えます。

やるとしたら、日経のようにある程度知識(興味)をもった人々を対象にした
記事にした方がよっぽどすっきりしているし、面白いものになると思います。
入門編を省略する代わりに優秀なる参考文献を挙げておいた方が読者に対して
親切だと思います。

>                     科学の基本姿勢(観察する、発見、見つける、考える、
> 工夫する、試す、驚く、感動する、作る、分解してみる、修理する、..... )
> の啓蒙を通して生き甲斐とか志しの育成をすると共に、更に夢や期待をいだく
> 様になることが必要ではないかと思います。
> 理想を書き込んでしまったかな!.....
 
これにはまったく同感ですね。僕が考えるに、学校などで理科・数学の授業が
あるのは、論理的なものの考え方を身につけるためだと理解しています。新聞
における科学欄も基本的にはこの方向で考えていただきたい。

つまり、液晶カラーディスプレイがどういう仕掛で動くかではなく、それを作
るのにどういうアタック(問題解決)・発想をしていったかを面白おかしく書
いただきたいのです。こういうストーリー性が高い記事では細かな各論という
のはわからなくてもあまり気にならないものです。むしろストーリーが面白け
ればわからないことは読者の方で勝手に調べると思います。

いわゆる"開発秘話"ってやつかな。しかしこの"秘話"の方が実は結果として得
られた成果よりもよっぽど科学的価値は高いと思うし、また面白くタメになる
というのが基本的な考え方です。

限られた紙面での解説よりは、十分な解説を読みたくなるような、ある意味で
おもわせぶりな記事の方が一般紙の科学欄にはふさわしいと思います。
--
muchida


#0022 sci7446  9202132253

 神の前に告白します、わらひは朝日は読んでません。

 主よお許しを

(でも今までの書き込みを見ると結構面白そうですねー)

                                                        By Sim


#0023 dando    9202141603

 あのー、朝日新聞を読まれていないことは、この際、気にしない
で結構です。基調372から374の関連1には、1月分の記事が
収めてありますから、見て下さい。それをベースに朝日の科学面記
事はこんなものとして、議論してくださればいいのです。必要なら
ば、2月に入ってからの分もアップしたいと思います。

 ところで、わたしは「翻訳」説にそのままでは賛同しません。

 一般ニュースではそれもありますが、自分で企画してやる場合で
は−−わたしの場合はこれが結構多いので−−取材対象の個々の専
門家にも見えなかったものを、いろいろ情報を集めた取材結果の記
事の中で見せたいと思っています。そんなことが出来るはずがない
と、思われるでしょうが、わたし個人は横のものを縦にするのが取
材だと絶対に考えていません。

 技術ものならば、開発秘話の方が面白い−−これは事実です。そ
して、開発秘話そのものの中に、技術上の真実が見えます。2年前
に京都支局で25の商品の開発ストーリーを書いたことがあります
その一部はこのネットでも紹介しましたが、テクノ塾でも使って
まとめて読んでもらえるようにしてみようかとも考えています。

 ついでに、個人的な意見を書くと、記事としては概括的な解説と
いうのは、面白くなるケースはまれですね。どんな入門編であって
も、その分野の最前線のエピソードの方が能弁だと考えますが、
いかがでしょう・・・・・・・・・・・・・・・・・dando


#0024 dando    9202170059

 以前に書いた商品開発ストーリーをテクノ塾ボードの方にアップ
し始めています、時間がある方はどうぞ・・・・・dando


#0025 sci5367  9202182321

うーむ アップ文をちゃんと書こうとしていたら
口紅について、家庭面に書かれてしまいました。
ちょっと文章が軽いかもしれませんがアップ文をアップします。
(固い言葉に変えようとしていたのに....)
*****************************

 リクエストに甘えまして....

 1.装いの科学

    女性の方がいってました。「私たち、口紅って結局食べちゃうのよね」
    食事の時、食べ物といっしょに身体に入りますし、唇をなめると
    口紅をなめる毎に...。彼女らは口紅の成分に不安を抱いているようです。
    口紅の歴史。最近の流行。成分。心理学上での考察。などいかがでしょう。

 2.厄年の科学

    私の同僚に数えで前厄の女性がおりますが、「厄年」とはどういう
    ものか。昔からの知恵で、これらの年齢の時に身体の変化が大きいので
    注意すべきということなのでしょうが、では具体的にどういう変化なのか
    何に気を付ければよいのか。
    生物学的(細胞から見た厄年とか)な面、健康面、精神面からの考察
    その対策、などなどいかがでしょう。その方は非常に「厄年」を
    心配しております。

 3、街なかの原子力

     (次回アクセスに続く...)

  結局、@ 科学をニュースとして扱うのか
     A 読み物として扱うのか
  によって、記事の書き方が大きく変わってしまいますよね。

 読み物として扱う場合は、その対象読者を考えなければ、無意味な
(読んでもらえない)記事になってしまうので難しいですね。
 ニュースの場合は(科学欄の下段にあるお知らせを含めて)
多少聞きなれない言葉でも、端的なことばで誤りなく記事にする
必要がありますから、この場合は難解になるかもしれませんが
あとのフォロー(特集を組むとか)があるとうれしいですね。

   上記リクエストは読み物(特集)としてです。    のは


#0026 sci4920  9202190146

さて,ここに書いていいものか迷ったのですが・・・

2/17(月)朝刊第2社会面の
  ズバリ判定「X線検査の発がん性」
は科学部のチェックを通過した記事なのでしょうか?

同僚の働いている病院ではこの記事による質問が早速出始めているらしく,
質問に対応するための資料を作ったそうです(私の勤務病院ではまだその
ような質問は出ていませんが)。
患者側がこのような感心を持って医療側に質問を浴びせることは,医療側
のレベル(特に医師。実は,一般的に医師はあまり放射線の影響に詳しく
ありません)を上げるのに多大な効果がありますし,無用な検査を減らす
ことも期待できます。

ただ,この記事はX線の危険度(発癌は確率的な問題ですので,記事同様,
私も「危険性」とは書きません)にのみ焦点を当てており,「あぶないも
のは受けたくない」という,きわめて当然な考えにのみ患者側を流してし
まうおそれがあります。

「癌になる可能性があるのになぜX線を使うのか」という読者の疑問をす
べて医療側にまわすつもりなのでしょうか。

また,この記事では数値の表すものが「発癌の確率」と読み取れますが,
現在最も一般的に入手できるデータは「発癌による死亡の確率」です。こ
の記事は文字どおり「発癌の確率」ととってよいものなのでしょうか?
(記事自体は先ほど読んだので,手持ちの資料にあたってどちらであるか
を判定することはまだしていません)

病変を発見するための検査,病変を確認するための検査,病気を否定する
ための検査など,さまざまな検査目的があります。一律に検査を拒否され
る可能性があるという放射線技師会理事の危惧が現実にならないことを望
みます。

By Nori 医学物理屋,放射線管理屋


#0027 sci4914  9202190306

よみたい記事。

 『第2次大戦中のドイツの科学技術』

フォルクスワーゲンが開発され、V2ロケットがロンドンを襲う。
どう考えても2次大戦中のドイツでは大幅な科学技術の進歩があ
った。では、当時のナチス・ドイツの科学政策のなかの何が進歩
をもたらしたのか?また、現代適用可能な政策はあるか?という
記事が読みたいですね。
--
muchida


#0028 dando    9202191234

RE:#26

 その記事、科学部を通っていませんね。かなり、おおづかみな記事
だな、という印象で、わたしも読みました。

 放射線の影響については、多少勉強したことがありますが、日本の
病院では使いすぎの印象があると思っています。では、どうしてX線
を使っているのか−−とのバランスについて、説明すると社会面の記事
としては冗長になりすぎると考えたのかな・・・・・・・・dando


#0029 sci2176  9202200422

企業の研究所で7年働いた後、大学で研究を続けている34歳の教員です。
新聞はいつも読んでいるのですが、紙面が変わっていることは気づきませんでした。新聞
の科学面はいつも楽しみに読んでいます。
新聞を読むときは、自分の研究分野のことから離れて読んでいるので、自分の分野と異な
る記事は大変勉強になります。
専門紙や、日経等が面白いというのも事実ですが、これらのメディアから情報を得ている
ときは、やはり仕事というかかわり方をしています。
一方、新聞を読んでいるときは、くつろいでいる時であり、リフレッシュした状態で読ん
でいますので、こんなときに別の分野の研究の記事を読むと、仕事とは別の意味で楽しめ
たり、勉強できたり、あるいは仕事のことを思い出すときもあります。
さて、紙面が変わったことについてですが、前述のように気づきませんでした。でも、最
近になって科学面を読んだときに、大変興味深く読んだ回数が増えていることは事実です
。残念ながら、ここ4日間連続で大学に泊まって実験を続けており、本日も徹夜で実験を
続けている最中なので、半分もうろうとしていてどんな記事があったか、具体的に覚えて
いません。(実験のあき時間が1時間間隔なので、眠らないためにアクセスしています。
)
もし、自宅で新聞を見直す時間があればまたアクセスします。
これからも楽しい記事を期待しています。


#0030 dando    9202211609

 そうですか、日経や専門紙とは違う感覚で読まれますか。企業の広報
も、実はそうで、発表内容によって、一般紙と専門紙の記者クラブを
使い分けます。しかし、わたしたちは専門紙を別のメディアだと思って
いないので、勝手に差別されては困るのです。

 以前に、社会面に書いても飛びきり面白いものを専門紙のクラブだけ
に流されて、もちろん、日経もそちらに入っています、後日、科学面で
大きく扱いなおしたこともあります。

 実験が一息つかれたら、具体的に指摘していただけるとありがたいと
思います。よろしく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・dando


#0031 sci1223  9202230033

 お邪魔いたします。
 新聞の読み方ですが、私の場合は一週間で5〜6時間程度でしょうか。それも
土曜日とか日曜日とかはある程度まとまった時間が取れますが、平日は3〜40
分程度という時間しかさけません。そのなかでも朝はまだ読もうと思えば読めま
すが、夜は仕事の疲れもあり、時間自体もあまりさけない事が多いです。しかし、
その中でも科学面は個人的に興味がある分野なので、平日の日付変更時刻の頃で
も読んでいます。
 そういう状況なので、あまりハードな内容よりはさらっと読める記事の方がい
いですね。この前の書き込みを読んでいますと、なんだか新聞記事も教科書みた
いでなければいけないようなふうにおっしゃる方がいますが、私の場合は違いま
す。何しろ平日の夕刊は上に書いたような状況なので、あんまりややっこしい記
事は読む気が起きません。そういう意味で、好きな記事は「変わる・・・」とか、
「この人この夢」などです。軽く読めるけど世の中の新しい動きとか、考え方な
どにふれる事が出来る・・・こういうものがありがたいです。
 そもそも新聞記事で相対論とか量子論とかを理解したいという人はいないでし
ょうし、そういう人は別の手段で情報を手にいれるでしょう。ですから、うまく
イラストなどを使って、短い文章でまとめたものが私のニーズにはぴったりとい
う事になるでしょうか。
 日曜版の中(家庭面?)に医療機器についての連載がありますが、これはいつ
も興味深く、楽しませてもらっています。これは科学部じゃないのかな?ただし、
こういうのを平日の夕刊に載せてもきっと読まないでしょう。これに限らず、日
曜版は結構楽しみにしています。でも、昔の方が(個人的に)好きでした。あの、
忌まわしい珊瑚事件がありましたが、それはともかくあの一連のシリーズは良か
ったと思っています。

 新聞を作る人は、それこそ千差万別の(わがままな)読者の欲求を満たさなけ
れば、すぐに売れ行きに響いてしまうので大変でしょうね。

 具体的な話でなくてすみません。結論としては、今の路線で不満はないと言う
ところでしょうか。と言うのも、ある程度読むときに記事を取捨選択しているか
ら自分の目的にあわない記事は読まないし、読んで面白くなくてもすぐに忘れて
しまうので記憶に残らないのでしょうね。勿論、良かったと思う記事は記憶に残
るし、それが多ければ多いほどその新聞に対する満足度が高まるという事でしょ
う。

         このネットの使用料をあまり払っていない ひらひらでした


#0032 sci2176  9202230109

 興味深い物があ驍黷ホ私にとって何でも教科書のようになるのかもしれせんが、
始めから教科書として読んでいるわけではありませんので..... 

 To dando
 一般紙と専門紙との違いについて、読者の側からも差別をしていて申し訳ありません。
でも、企業の側での発表に区別をする事は良くないですね。ただ、企業の側からすると、
公報活動は宣伝活動そのものなので、読者層を考えると差別が生ずるのかも知れませんね
。この差別に対する対応策は何度でも抗議を続けることだと思います。
 さて、前回書いた読者側の心理ですが、すこし整理して考えると、
(1)専門紙は殆どすべてに興味のあることが書いてあるので、どれを読まないかを選択
しながら読んでいる。だから、ほとんど興味のある記事しか読まない。
(2)一般紙の場合は、1ペ−ジにしか科学の特集が書いていないので、どれを読むかを
探しながら読んでいる。興味の少ない事柄も読む努力をしている。
 これが私自身の読み方の差別です。

 大学での実験が一段落したので、無料で楽しませている分の責務を果たすため、新聞ス
トッカ−から、火、水、土の夕刊を集めてきました。各基調の関連に意見を入れておきま
す。

 話は、科学から離れますが、日本の新聞の第1面は、英字新聞の第1面と比べると週刊
誌の様です。The Japan Times の様な紙面では売れなくなってしまうのでしょうか。でも
、アメリカやヨ−ロッパの新聞記事は週刊誌的ではないと思います。日本と日本人が迷惑
を掛けている人達の為に、もう少し第1面をThe Japan Times の様にしてくれませんか。

 勝手なことを書いて申し訳ありません。


#0033 sci4317  9202230255

日経と朝日の違いで一番感じるのは、朝日が教養型(知識羅列型)であるのに
対し日経は実務型(利用法解説型)であることです。

私は日経の方を高く評価します。

というのは、科学記事に対して朝日は原理や流れを解説しているだけで
あるからです。

僕にとって原理や流れや歴史なんてあまり意味がありません。知りたいのは
その新しい発見や技術によって、私の生活がどう変わるかということです。
それを教えてもらえることにより、将来の動向がわかります。
それは、もちろんビジネス・チャンスへとも結びつくでしょう。

朝日は「答えは正しく、分かりやすい」優等生ではあるけれども
「じゃ、その先はどうするんだ」という踏み出しがない。

ビジネスのタイプでいくと、「官僚タイプ」が朝日で、「起業家タイプ」が
日経を好むんじゃないかと思います。


#0034 sci1089  9202231026

「難しくなった」のですか。

>め、どの日も科学雑報で構成する科学面になった歴史があります。日々の新聞に
>は例えば経済面のように専門性の強い紙面があり、科学面もそういう方向を目指
>したとも言えますが、「難しい」という評価が広がったことを考えると、どうも
>うまくいかなかったのでしょう。改革後の科学面にも、いったいどんな読者層を
>想定して紙面をつくっていくべきか−−との課題が残っています。科学面の対象
>読者は研究者や教師・技術者といった範囲か、いや、家庭の主婦や、さらに中学
>生くらいにも分かる内容にすべきではないのか〜〜です。

 経済の場合は、いかに専門性が強いと言っても扱っている対象は多くの人が身近
に感じているものです。でも科学の場合は必ずしもそうではありません。たとえば
大腸菌の遺伝子に親近感を抱く人はそれほど多くはないでしょう。

 自然科学の最前線の成果は、その専門及び周辺の関連する科学研究、技術開発の
分野に対するインパクトは大きくても、それが私たちの日常生活にどのように関わ
ってくるのか、その時点ではわからない場合が少なくありません。
 一方、新技術は、上のような場合もありますが、日常生活への関わりが見通せる
場合が多いと思います。
 記事のネタがどちらに属するかによって、対象とする読者も変わってくるでしょ
うし、記事の内容、従って取材の切り込み方も変わってくると思います。
 ネタに応じて、思い切って理科系の大学生以上に対象を絞り込むか、中学生以上
にまで広げるか、書き分けるべきでしょうし、両者の量のバランスに注意しながら
やっていく必要があるのではないでしょうか。

> 科学面はかつては総合的な「みんなの科学」、生活関連の「くらしの科学」と
>いう2面でした。それが技術ものの「テクノ最前線」、イラスト主体の「ヤング
>&サイエンス」を加えて4面になったのですが、やがて、こうしたテーマ別を改
>め、どの日も科学雑報で構成する科学面になった歴史があります。

 どの日も同じようなレベルの内容になってしまっっていたのが、「難しい」と
言われるようになった最大の原因ではないでしょうか?
  科学にしろ技術にしろ、専門分野のトピック的な内容は次から次へと現れますの
で、取り上げて記事にするのに不自由はしないと思います。一方、「みんなの科
学」「くらしの科学」的な話題は、意識的に企画を作り、ターゲットを定めて取材
をしないと、記事にすることができません。どの日も同じ雑報にすると、どうして
も新規性、話題性の観点から、前者だけが取り上げられる傾向が強くなります。
 しかも、前者を難しく紹介するのは簡単ですが、わかりやすく紹介するのは、前
に書いたように簡単ではないですから。
 ところが、実は後者の記事の方が広範囲の読者にわかりやすいし、ためになるは
ずです。

 「実生活との関連」については、必ずしも必須のポイントではないと思います。
「知的好奇心」を引き出すことができれば、読んでもらえると思います。
 たとえば、「宇宙開闢」や「宇宙の果て」「星や銀河」などの話題は、実生活と
はほとんど関わってこないわけですが、宇宙や星を「見る」ことができることもあ
ってか、その話題自体で好奇心をかき立てることができます。
 他の話題では、そうは行かないでしょうが、うまく好奇心をかき立てられれば、
単に「難しい」という印象より、「ふ〜ん、すごいなあ」という印象を与える可能
性が大きいのではないかと思います。

 「速報性と専門性」については、新聞にはその名の通り速報性に重点を置いて戴
きたいと思います。
 TVのは速報性というよりも一過性という側面が強いと思います。その場限りで
消えてしまって、頭の中の記憶以外には後に何も残らない。そのために
 ・同じニュースを見ていない人とは、議論のしようがない。
 ・いろいろな角度から内容を検討したくても、その材料が残っていない。
という問題があります。新聞なら切り抜いたりコピーを取ったりして保存できます
から、1つのテーマで報道を追跡したり振り返ったりすることもできます。

 意見をまとめるにあたって、関連2番のゴマフアザラシさんの意見は、大変参考
になりました。
                               マサ


#0035 sci5111  9202232336

そうね、日経の方が、「意義」を恐れずに書いている感じがしますね。
その点朝日はモウラ的、というのかな。偏らずに、と気を配っているとは
おもいますが、ざっと流して書いている、と思ってしまうことがあります。
ただ、私は科学関係より文化面や文化財関係を読んでしまうから、
この感想が科学面のとくに技術に関してあてはまるかはわかりません。

マサさん、参考にしてくださってありがとう。本人もリキ入れて書いたから
そう言っていただけるとうれしいです。

                       ゴマフアザラシ


#0036 sci5498  9202251210

あっ muchida さんだ。最近 junet にアクセスできないので
IRC はご無沙汰しとります:-) >Muchida

これだけじゃ公開メールなので :-)
本当にわかりたいときは自分でそれなりの本買って読んだりするから、
ごちゃごちゃ解説してあるよりも、あこんな事もやってるんだ という感じ
でさらっと読める方が私個人としてはおもしろい。(まぁ、かなり特殊な
読み方だとは思いますけど)

科学記事と言うのは単に情報提供だけじゃすまなくてどっかに啓蒙的な
所がでちゃうからそのあたりの扱い方なんだろうな。でも、新聞で
あまり力いれて解説したって限度があるんだし(まれには大はずれの
やつもあるし:-))それに力をいれるよりは、どなたかがかいていたように
インサイドストーリーのような人間くさい方がおもしろいと言う気が
します。

                               なんかまとまんないや Shige-A


#0037 sci7534  9202251344

●導入部の工夫…活字の大きさ…「科学」としての内容●
  はじめまして、最近アクセスする様になりましたキカハと申します。このサイエン
スネットは、誰でもシグオペの真似事ができる点と、つながりのある話をしやすい構造
が気に入ってます。こんな素晴らしい場所を用意してくれた朝日新聞社に感謝します。
  私は東京に住む32才の一人暮らしの会社員です。朝日は子供の頃から読んで居ま
した。今1月分の記事を読んで見ましたが、やはり見出しと書き出しの硬さが気になり
ます。これは昔からの朝日全体の傾向とも思えます。他紙に散見される「記事の内容を
誤解させる様なエキセントリックな見出し」よりは良いのですが、科学面という啓蒙的
な性格の紙面ではもう一工夫が必要と思われます。記事自体が硬くなるのは仕方ないで
しょう。変に噛み砕いた記事よりは正確な記事を読みたいと思います。
   >情報の量−−記事の総数−−はあまり落としたくない(#30)
限られた紙面で解りやすくする難しさ…。
 話が逸れますが、最近各紙で活字が大きくされた事に疑問を感じています。小さくて
も読み慣れた大きさは読みやすい。まして情報量確保の為にコンパクトな表現が必要と
されるなら、小さな字で解りやすく書いた方が「読みやすい」のでは?
  最後に。三つの特集の中では「ウイークエンドストーリー」を最も面白く読みまし
た。「科学」としての内容が豊かな程、興味も湧くという事でしょう。
 これからも興味深い記事を楽しみにしています。
                                 キカハBB


#0038 sci7160  9202251921

思いつくままに                ごまたれ と言う者です
 
1)医学関係も科学部の担当なのかな。以前は医学ページが有りましたが今は見る
影もないですね。結構有益な情報源だったので残念です。だけどこれでいいのかな
と思います。ご存知の通り、巷では??と思える健康関係の雑誌が隆盛を極めてい
るようですが、これはこれとしても、一方、正統派からの情報が(相対的に)足り
ない気がします。
 
2)「ウィークエンドストーリー」というタイトルはまぎらわしいあるいは、意味
不明の感有ります。レビュー的な内容を意図しているようですが、このタイトルだ
と何か内幕ものみたいで。
 
3)科学欄の他と較べての特徴は批評あるいは批判的なスタンスが希薄であるとい
う事でしょう。これは宿命的なものと承知はしてますが(けなしてもだれも得しな
い、ほめておけば将来目がでるかも知れない=よーするに子育てに似てますね)、
ジャーナリストとしてうずくものが有るんではないかと、よけいな心配までさせる
ほどです。しかし、かってセンセーショナルに報道した事については(おかげでそ
っちのほうにテーマを変えた人がいたりして)、それなりの総括をする責任はある
でしょう。「ウィークエンドストリー」欄がそれに丁度いい気がしますので期待し
てます。


#0039 dando    9202261719

 日曜版の健康面のことが、話題になりましたね。わたしも日曜版
「改悪」で健康面が消えたことに非常に不満です。家庭面にかつて
の「読むクリニック」シリーズのようなものがある時ならば、学芸
部に健康のことは渡しますよ−−ということでも良かったけれど、
いまは見る陰もなく、朝日の紙面からは健康情報の専門ページがな
くなってしまったのです。とはいえ、かつての健康面がもろてを挙
げて賛成できる内容だとは言いませんが・・・。

 一面の話。そう、あれも新聞が読まれなくなっている危機感から
少しでも目をひこうとして、あれこれやっているということです。
格調高くなくてもしかたないのでは、ということです。

 いろいろ意見が出ています。月末の期限も迫りつつあります。
まだ、発言されていない方、この機会によろしく・・・dando


#0040 sci6654  9202280523

先日、大学卒業後、新聞記者をやっている友人に聞いた話なのですが、
土星に関する記事で、(木星だったかな)12等級で明るく見える、と
言うような内容の記事が、危うく紙面に載りそうになったそうです。
(朝日じゃないです)たまたま、そこに通りがかったその友人が、ゲラ
っていうのかなんていうのかしりませんが、下書き見たいのを見て、
デスクに、12等なんて、肉眼で見えるわけがないですと、注意してこ
となきを得たとのことでした。
朝日はこんなことないですよね。                rok


#0041 sci6605  9202281431

 新聞というのは多くの人が見ているものです。その新聞の科学欄の記事として
は、読者が読んで分かりやすい記事が第一と考えます。うまく言えませんが、専
門紙と読者の橋渡しのようなものとでもいいましょうか、読者がそれを読んで「
もっと知りたいな」と思うような、専門分野への入口的なものを期待します。
 科学ニュースやある技術を紹介するような場合、その記事自体は事実を伝える
だけ(多少専門的でも構いませんが)のものでも、それを解説する平易な文章を
同時に載せて欲しいと思います。この際内容としては、ゴマフアザラシさんのお
っしゃったもののうち(3)、(4)、(5)を満たしているとよいと思います
。専門家にとっては事実の部分だけ読めば冗長な文章を読むまなくてすみ、一般
の人はその解説を読むことで、専門的なことも理解しやすくなると思います。
                              Bears’

p.s.
>dando様
大タトですが、朝日新聞社では(科学部・ニューメディア本部ではかな?)”サ
イエンスネットはもう”過去の遺物””で、”「存在証明」”をしなければなら
ないほどの状況なのですか?


#0042 dando    9202282012

 RE:#41 p.s.

 外からみると、そうとは思えない「状況」ですか?

 いまサイエンスネットに実際に出ている「記者」はわたし以外に
いなくなっているのでは・・・。

 それで、さらに紙面との関係をつける部分が希薄だと「遺物」と
いうことにならないかな。

 えーと、この会議は明日が最終日なのですが、週末ということも
あって、2日の月曜日に閉めさせていただくことにしたいと思いま
す。

 ドジの類はどこでもあります。ただ、わたしとしてはそんなケア
レスよりも、ことの本質を理解していないドジを、例えば厚生省を
担当している社会部記者の記事にたびたび発見して−−しかし、
「大」東京社会部発の原稿というだけで全国ニュースとして通って
しまう−−どうしようもないな、と思うことの方が深刻です。そう
あれに比べたら、読んで分からないだけの科学部の記事の方が罪は
ない−−として大過なしでしょう。ここまで書いて、そのドジを
具体的に書かないとまずいでしょうから指摘しておきましょう。そ
れは、例えば、いま地域医療計画で地域のベッド数が抑制されてい
ます。この数年の経過でポイントになる記事でたびたびドジがくり
返されています。残念ながら毎日さんの方がはるかにまともです。
その理由は一年かそこらで厚生省の記者クラブの担当者が交替して
いちいちリセットされた頭で取材しているから、としか考えられま
せん。もっとも、どんな初体験の取材でもなんとかしてしまうのが
新聞記者の仕事なのですが・・・・・・・・・・・・・・・dando


#0043 sci5367  9202292139

 リクエストの続き...

  3:街中の原子力について

    朝日がなんで記事にしてないか疑問なんですけど
    (記事にしてたらごめんなさい)
    川崎、といっても横浜市緑区の住宅街の近くにある
    武蔵工業大学の実験原子炉。2年前だか3年まえだかに
    冷却水もれ(なんでも3カ月に渡って、
    毎時1。45リットル流れつづけたそうである)
    今、廃炉にするか再開するかで論議を呼んでいるようで
    ある。

    なんでも廃炉にすれば60億。再開の場合は20億の費用が必要
   だそうで、当然、学校側は費用のかからない選択を選びたいと
   考えているようではある。

   廃炉で60億。再開で20億。これではいつまでも廃炉にできない
   悪魔のサイクルができてしまう。失礼、悪魔といったのは
   データの根拠は今はない。

   以前、緑区あざみ野に住まいを探すとき、やはりこの原子炉の存在が
   気になった。緑区はいいところだけれど、この原子炉に事故がおこった
   時にどうなるのだろうと不安でした。

   ちょっと前の議論に、「電気は東京がほとんど消費するのに、
   その供給の原子力発電所は地方につくる。なんで地方が東京の
   犠牲になって原子力問題をかかえなければならない。
   いっそのこと東京のど真ん中に原子力発電所をつくって
   自分達の電力は賄ったらいい。」というものがあったが
   ここ川崎(というか近くの緑区すすき野の住宅街)に
    街中に原子力を持ってきた場合のモデルがあるわけです。

   すすき野団地なんて、田園都市線あざみの駅から、車ですぐのところ。
   このあいだドライブで迷い込んだところがすすき野団地でした。
   こんなに近いところに、なんて生理的にゾッとします。
   地域新聞はずいぶん取り上げ出しているようですが。
   この問題は自分達の身近に原子炉があるだけに、都民、首都県民に
   ひと事でない原子力談義を期待できるのでは。

    しかし緑区の住民にとって、この原子炉は不気味な存在である。

                          あざみ野在住  のは

 こりゃぁ 科学かな 社会問題かな(^^;)


#0044 sci4920  9202292316

王禅寺のやつですね。利用目的は運転実習,微量試料の中性子放射化分析,腫
瘍の中性子捕獲療法などですか。

私も放射化分析で利用したことがありますが,水漏れ箇所は,中性子捕獲療法
のために遮蔽用ブロックを動かせるようになっている場所だと聞いています。

私の場合,勤務先の最も近場(昔は10km以内,今は20km以内)である
原子炉が使えなくなって,逗子の原子炉まで行かざるを得なくなったこと,そ
のため自動分析ができなくなったことが特記事項です。私はこのタイプの原子
炉と建屋に暴走・汚染の不安感を持ってはいませんので。
(どちらもアメリカ製の TRIGA mark II というタイプです)

医療に関しては,東日本で中性子捕獲療法ができるのは王禅寺だけ(と記憶し
ている)なので,この療法の適応患者は京都大学の原子炉に行かなければなら
ないのが現状です。

中性子放射化分析:安定同位元素に熱中性子を照射して吸収させ,生成する放
    射性同位元素の量を測定して,試料中の当該安定同位体の量を分析す
    る方法
中性子捕獲療法:ホウ素を含み,脳腫瘍に集積する薬品を患者に投与し,熱中
    性子を頭部に照射することによってホウ素を放射化し(ホウ素は中性
    子を大変よく吸収する),発生するα線によって腫瘍を治療する

ここで治療対象となるのは,脳実質と混ざり合うように増殖する種類の腫瘍で,
手術によって摘除しきれないものです。

以上,利用者の立場から

By Nori


#0045 sci6000  9202292345

 現在朝日新聞を定期購読していないので、この会議に参加する資格はないと思いま
すが(記事に即した意見は言えないという意味で)、会議の内容を見てコメントした
い点があったので、以下それを綴ります。

 この会議の最初の方で、のはさんが「“アミノ酸配列・・・”の見出しではまずい
のでは?」と意見して、dando さんは「われわれは無意識にこれくらいの用語はこな
れている、と勝手に解釈して・・・」と返答されましたが、私はここに今後の科学記
事の方向性を示唆するものがあると思います。

 これは既に意見された方もいるでしょうし、また記者さんたちの間でも常々問題に
される事だと思いますが、どういう読者層を対象にして、記者は記事を書くか、とい
うことです。これは科学記事のみならず、全ての記事に言えることですが、報道とい
うものが取材に基づく事実の公開、事実の垂れ流しに徹するものならば、そこに要求
されるのは事実の正確さ、客観性でしょう。記者さん方がこの考えでいるなら、記者
さんが普段さして気にもせず使っている言葉で記事を書けばいい。しかし、幅広い読
者に読んで貰いたい、理解して貰いたい(理解させる、というスタンスではダメ)、
という考えなら、前述のやり方ではダメで、読者の立場に立って記事を書く必要があ
る、と考えます。

 私は以前エンジニアだった時、自分が設計した製品の取扱説明書(以下、取説)を
自分で作成してましたが、やはりどうしても設計者が書いた取説になってしまい、ユ
ーザーからはよく「わかりにくい」との指摘を受けました。これは設計者が書くと、
機能的なことばかりが説明され、ユーザーが一番必要とする操作面の説明がおざなり
になってしまうからです。これは取説を作成する段階では理解してはいるのですが、
いざ作成となると時間がかかってしまい、結局設計者が書き安い形で取説が完成され
ます。なぜ時間がかかるかと言えば、ユーザー主体の取説を作成するには(本来はこ
れが大前提ですが)、製品の機能的な内容を、操作面重視の内容にブレイクダウンす
る必要があり、そうするとその分情報量が増えてしまうからです。だからといって情
報量を減らせば説明不足になる恐れもあり、この辺のバランスは書き手の力にもより
ますが、作成時間との兼ね合いもあって、結果として、dando さんと同じように「こ
れくらいは理解してくれるだろう」という感覚になってしまうわけです。

 ところで、私は別件でここ「ニュース&トーク」の基調#91を読み、その中で、
dando さんが取り上げられた、1989年の朝日110周年の鴻上氏の記事に興味を
持ち、図書館で縮刷版を読みました。その鴻上氏の「ま、結局はハードよりソフト」
というコラムで、氏が「あの『手引き書』と言われる電話帳のように分厚いマニュア
ルを何とかしないと・・・・あのマニュアル本はいきなり専門用語が何のあいさつも
ないまま突然、登場するという失礼のカタマリのよーな本です。」と言ってましたが
これが科学記事にも言えるのではないか、と思います。もし記事を幅広い読者に読ん
で貰うつもりなら、内容を今少しブレイクダウンしてやる必要もあるのではないでし
うか?

 最後に、私は定期購読紙を読売>朝日>読売>朝日>読売、と変えて来ましたが、
読売から朝日に変えたとき驚いたことは、科学記事がほぼ毎日のように掲載されてい
たことです。読売は週一でしたし、速報性というものがあまりない科学で毎日のよう
に報道する話題があるのかな?と思ってました。ですから、今の朝日にしても週4日
も科学面を持つ必要があるのかな?という疑問があります。しかし、それが朝日の報
道に対するポリシーであるのなら、私らが特に口をはさむことでもありませんね。

 以上、今後の紙面作りの参考になれば幸いです。
                    ...sci6000 KANON 


#0046 sci5367  9203010035

 原子力発電と川崎の原子炉の違いについては

私は誤解して思いこんでいる点があるかもしれません。
日頃科学面に目を(少しでも)通している
技術系の人間でもこの程度の認識です。
いったい正確な知識・情報ってどうしたら
身につくのでしょうね。知らせることができるのでしょうね。

 Nori さん ありがとうございました。

                       のは


#0047 sci1004  9203010104

 遅れてすみません.団藤さんの呼びかけとあらば,すぐ
にも書きたかったのですが,なにせ身辺がゴタゴタしてい
るもので.
---
 実は,サイエンスネットは「過去の遺物」ではないかと
思いはじめている,社務猫です.まあ,その話しは今はい
いことにしましょう.

 紙面改革なんですが,どうも馴染めません.なんとも無
理に紙面を作っている感じが漂ってきます.こびているよ
うでもあるし,投げやりという気もするし・・・
 ここの古い書込みを見ればわかることなのですが,一時
私は,科学面ウオッチャーとして,かなり真剣に紙面を読
み込んでいた時期があります.しかし,どうも最近それを
する気にならないんです.
 深みと言うか厚みと言うか,つまり読み込んでわかって
くるような記事や,「伝えたいんだ」という熱意が伝わっ
てくる記事が,紙面改革でベールをかけられているような.

 ちょっとネットを通じて内情を知っているもんで,書い
てしまうのですが,正統な科学部畑ではない方が,一時交
換研修?として記事を書いていたことがありましたね.大
阪ではKさんUさんの名前が浮かんできますが・・・彼ら
の記事は,「伝えたい」という努力が本当に伝わってきて,
いまでも面白かったなあなどと,思い出したりします.も
ちろんネットに出てこられて我々のやりとりに応じて下さっ
たという欲目をさっぴいた,としてもです.
 いまでもそういう方がおられるのかもしれませんが,そ
うだとしても,紙面改革の鎖と言うか呪縛と言うかが,重
くのしかかっているのでは,と.

 記者さんは,自分で面白がって,記事を書かれているの
かな?と最近読んでいて強く感じます.もちろん不本意に
思うテーマについて書かなきゃならない場合もあるでしょ
う.しかし,それにしても記者の視点とか独自性が伝わっ
てこない.それともこれだけ情報が錯綜していると,おも
しろがる余裕など,記者さんにはないのでしょうか?そし
てそういう余裕を,改革が疎外してはないのかな? とい
うのが,総論的感想です.
 今日の沢木耕太郎さんの,朝日紙面についてのインタ
ビューでは,記者が育ってないんじゃないかとありました
が,記者が育つというのはイコール面白がれる余裕の事を
指しているのかなとも,読めました.

 最近モノ書きっぽい事をするようになって,伝えること
の難しさを,改めて知りました.しかし,これだけは伝え
たいという核があれば,伝わるものだなという事も知りま
した.(朝日某地方版へのゴーストラインティングは疲れたなあ〜)

 社務猫


#0048 sci4914  9203020743

> あっ muchida さんだ。最近 junet にアクセスできないので
> IRC はご無沙汰しとります:-) >Muchida

これはこれはShige-Aさん。お久しぶりです。

> 科学記事と言うのは単に情報提供だけじゃすまなくてどっかに啓蒙的な
> 所がでちゃうからそのあたりの扱い方なんだろうな。でも、新聞で
> あまり力いれて解説したって限度があるんだし(まれには大はずれの
> やつもあるし:-))それに力をいれるよりは、どなたかがかいていたように
> インサイドストーリーのような人間くさい方がおもしろいと言う気が
> します。

ま、いろいろな点で新聞の限界をはっきりさせる時期なんだろうね。放送メディ
アが発達し、世界のNEWSをリアルタイムで観られるようになっちゃいましたから
ね。"新聞でなければ... "という部分はすぐに思い浮かばないや。

科学面についても、限りある紙面で読むよりかはTVで"ナノ・スペース"でも観
た方がよっぽどわかりやすいし面白い(中山忍ちゃんが出て来るところが特に良
い(笑い))。わざわざ活字と写真で伝えなければいけないものって何かあるのだ
ろうか?

結局のところ現在の新聞って、"そこそこの速報性があって、ちょっと詳しい"だ
けのものでしょ?現実にはTVニュースの補足以外の何物でもないわけだから、
むしろそれに徹するのもひとつの新聞のあり方だと思いますね。

"昨日久米キャスターが用いたパネルと補足説明"なんてコーナーがあってもいい
し、その方が非常にアクティブな感じがするなぁ。

というわけで、科学面をどうこうという話以前に、これからの新聞のあり方とい
う問題を議論する方が先だったような気がします。
--
muchida


#0049 dando    9203021841

 #48までの発言はプリントして科学部に提出しました。この発言からは「
オフレコ」です。
 
 終盤になって、かなり本質的な問題について議論が出たような気がします。
新聞記事ってなんだよ−−という話です。
 
 それに先だって、4月からわたしは科学部を離れることを報告しておきまし
ょう。以前、京都支局に出た時と違って、もう科学部復帰はないとの前提です。
とりあえず「通信部」という、皆さんには耳慣れないセクションで仕事をしま
す。本来は地方問題を扱う部ですが、自分で考えた仕事もかなり自由にできる
「遊軍ポスト」ができていて、遊軍がありながら本質的には遊軍の仕事ができ
ていない社会部よりも、わたしには魅力的な場所です。しかし、これで科学部
員としてネットにつきあうメンバーが皆無になるのです。
 
 muchidaさんの「新聞はTVニュースの補足物以外の何物でもない」との断定
は、社務猫さんの「面白がっていない」という議論とたぶん通じているのだと
考えられます。同じデータ資料から簡単にまとめたサワリを読むのがTVで、
数倍の記事を出すのが新聞ならば、まさに「当り」です!!!
 
 実際に、科学部員諸氏の記事からは面白さ、換言すると知的な興奮が伝わって
来ないから、困るのです。
 
 でも、わたしが駆出し修行中に学んだことは、新聞は切り方の斬新さ、ものの
見方の新鮮さで勝負すべきだ−−だったのです。半日遅れても資料性で優るとし
たって知れています。そんなたっぷり読む人は少ないでしょう。数百万はいませ
んよ。
 
 そういう意味から、「資料編」としての科学面を週に4面もただ流し続けるこ
とに、わたしは反対なのです。
 
 メディアとしての新聞の可能性はまだあると思っていますし、テクノ塾ボード
を通じて、これからもいろいろなものをお見せしていきたいと考えています。