Wat00197 通産省の新エネルギー計画

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 通産省は地球の温暖化防止を目指す新エネルギー技術開発構想を先進国首脳会議や国
際エネルギー機関に提案するそうです。「ニューサンシャイン計画」と名付けられたこ
のプロジェクトは太陽エネルギーを中核とする総合エネルギーシステムの開発を目指し
ており、砂漠に10万キロワット級の太陽電池発電所等を建設し、発生した電力を電波
に変換して世界各国に供給すること、巨大なタンクに藻類を入れ、光合成を行わせてニ
酸化炭素を吸収させつつ電力を発生させる計画などが盛り込まれています。研究開発は
平成二年度から各テーマごとに数百億円を投入して順次進められる予定だそうです。ま
た、このプロジェクトは発展途上国を含む大規摸な国際協力に基づいて推進される予定
です。
                    (以上 6月17日 日本経済新聞より)

 将来この計画がもしも完全な形で実現できるとすれば、それはまさに夢のような話で
す。なにしろエネルギー問題の恒久的な解決と地球温暖化の防止が同時にできるのです
から。とにかく、ある程度具体性を持った計画が出されたのは喜ぶべきことでしょう。
しかし、私のイメージとしては、折からの言わば「エコロジー・ブーム」に乗って出さ
れた浅薄な計画、という印象が拭い切れません。開発費が莫大な上、長期的な研究が途
中で挫折することなく続けられるかどうかも心配です。
 絵に描いた餅ではいただけませんが、実際にはどうなるでしょうか。しばらく見守り
たいと思います。
                                    NH3