Tec00011 企画記事シリーズ「RとL あなたは発音できますか」

#0000 dando    9112241906

 日本人の英語発音を矯正する究極の方法という話です・・・dando


#0001 dando    9112241907

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*RとL あなたは発音できますか 声紋など「見せる機器」相次ぎ開発*
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       91/12/24 大阪本社夕刊 3面 にゅうすらうんじ

 英語の「R」と「L」。あなたは識別して聞き取り、発音できますか−
−。まあ、普通の成人ならあきらめるしかないのだろう。海外生活の機会
が増えているが、英語が母国語の人たちと同じ感覚を、自然に身につけら
れるのは幼年期に限られる。これをマスターするには耳に頼る従来の教育
法では力不足と、コンピューターを活用して発音を目で見せる機器が相次
いで開発されている。いま究極の方法は、犯罪捜査で使われる声紋分析を
手元のパソコンの画面でグラフ化して、自分の発音を英語を母国語とする
人の声紋にひたすら近づけていくのだという。(科学部・団藤保晴)

 《十歳の限界?》
 ATR視聴覚機構研究所(京都府精華町)の東倉洋一・聴覚研究室長(4
5)のグループは、米国での滞在経験がある高校生や大学生ら百九人を対象
に、「R」音と「L」音の聞き分け感覚を調べた。
 その結果、幼年期を米国で過ごした人は米国人と同じ感覚になるのに、
渡米したときの年齢が高くなるとその感覚を得ることはできなかった。「十
歳までに渡って、二年間滞在したか、どうかが別れ目」と東倉室長はみる。
日本で英語教育が始まる中学時に渡米して長期滞在したとしても、わずか
な例外を除いて手遅れという。
 聞き取り感覚の日米差は次のようらしい。
 「L」発音の周波数を分析すると、低い方から三番目の音として二千数
百ヘルツが強く出るが、「R」発音にそんなに高い音は無い。米国人はちゃ
んとその有無を聞き分ける。一方、日本人は両発音が含む千ヘルツ前後の
二番目の音が主に耳に入り、「L」側が「R」よりわずかに高いことを手
掛かりにするので、その判別に苦しむ。

 《声紋分析装置》
 声紋は、誘拐犯の電話の声を分析して犯人を割り出すのに使われたりす
る。声に含まれるいろいろな音の高さが、短い時間の間に変化し、シマ模
様として表れる。
 声紋分析装置はかつては一千万円以上もする高価な機器だった。ところ
が、河合楽器製作所(浜松市)は手持ちのパソコンに取り付けて使う、五
十余万円の発音矯正システムを、三年前に売り出した。発音記号別に、画
面でお手本と比べて直す。
 発案したのは、国際武道大(千葉県)で英語を教える村川久子教授(48)
だ。米国留学中に、日本人の英語苦手意識は発音の悪さに起因すると痛感、
解決策を探ろうとテキサス大博士課程で発音の声紋分析をテーマに選んだ。
六年がかりで米国人の発音の仕方と声紋の関係をまとめ上げた。
 「どのくらい米国人の発音と違うのか、ひと目でわかるし、発音の練習
で自分の進歩具合が確認できる。大人は子供より上達が遅くても、納得し
たら忘れませんから」。
 その村川教授に勧められ、「READ」の発音を十五分ほど試みてみた。
「R」の特徴である低い周波数の三本シマは、最初は出せなかった。子音
発音の時間が短い上に弱く、次の母音ばかりが強い、典型的な日本人のパ
ターン。口や舌の形に気をつけるうち、ふぞろいでもシマとしてはっきり
出るようになった。
 このシステムはすでに三十数台が大学を中心に中学、高校にも導入され
ている。その一つ、同志社女子大の中島和子教授(59)=言語教育=は、か
つて学生百人の発音をテープに録音して欠点を分析、個人指導した経験が
ある。「これなら最初に使い方を教えれば学生が自分で矯正できる。来年
度から、英語教諭になる学生に使わせてみたい」と話す。

 《発音付き辞書》
 東京電機大出版局は四月に、例文を付けた千六百の基本単語をコンパク
トディスク型の記憶装置CD−ROMに収録、パソコンで呼び出すと米国
人による発音が聞ける辞書を発売した。声紋分析までしないが、発音の波
形を取り込み、発音の調子を単語や例文全体でお手本と比較できる。パソ
コンとCD−ROMプレーヤーを持つ人ならば、約三十万円で買える。
 窪田忠弘教授(61)が工学部長の時に、「工学部生の英語力レベルアップ
には新しい道具が必要だ」と提案、工学部が開発した。
 英語の小谷悠紀子助教授(49)は「画面でお手本の発音との違いを見せる
と、学生は非常に関心を持つ」という。現在は授業だけに使っているが、
来春には学内の三図書館に置いて、自由に使わせることにした。
 窪田教授のグループはさらに、「R」「L」音が正しく発音されたかど
うか、声紋の違いからコンピューターが自動判定する訓練システムを開発
中だ。



    「LEAD」の声紋     「READ」の声紋
 周|    #      ;;!!         |        ; ; ;
 波|    ##########!    !    |        #####!!;         !
 数|    ##             !    |       ##############    !!!
   |    ###########    !    |       ##############    !
   | ## #!!!!!!!!!!    !    |       ##############    !!!!
   |   ###!!!!!!!!!    !!!  |      ##!!!!!!!!!!!      !
   |    ##########!    !    |#######                  !!!!!
   |   #         ##    !!!  |     #                   !
   | ##                !    |######                   !
   |                   !    |                         !!!!!
   | ################!!!!!  |#######################!!!!!!!
    ------------------------  -------------------------------
       --L-              時間   --R----                   時間

 米国人が発音した「LEAD」(左)と「READ」(右)の声紋。米
国人がしゃべると、「L」や「R」がたっぷり響くが、日本語の感覚で「リ
ード」と発音してしまうと、ラ行子音は一瞬で終わって「イー」と延ばす
中間の声紋だけになる。「L」は「R」より高い音を含み、聞き分けられ
る。


#0002 sci5367  9112262230

 ここには 書き込みをしてもよいのだろうか?
私は迷う...しかしチャッカリ書き込んでいる。(^^;)

声紋分析機...

最近ボイスチェンジャーとかが おもちゃとして
売られている。以前、いたずら電話(実は間違い電話だったのだが)
があって、どうもそれがボイスチェンジャーで声の質を変えているようなので
あった。

聞くところによると ボイスチェンジャーでも、声紋は変えられない
らしい。(だからボイスチェンジャー昨日付きの電話機が発売許可になった
ことがある)

真剣に、その時、警察に声紋検査を以来しようと思ったのだが、
なんでも声紋検査は警察で行っているのではなく、大学などに
依頼して行っているらしい。

私は落ち込んでしまったのだが、そのうち そのイタズラ電話が
相手の勘違いで、違った番号(私の電話番号)にかけていたことが
わかり、それいらいイタズラ電話がなくなったので

声紋検査の件もそれっきりになってしまった。

ボイスチェンジャーをつかったイタズラは増えると思う。


#0003 sci5367  9112262237

 上記、コマンドを間違ったために 途中で関連が閉じて
しまった。(^^;) 失礼

 で、rとlの発音じゃが...(^^;)

loveも発音しだいで 愛してる、でなく「こすりたい」の
意味になるとか いわれるが とりあえずは文脈から
判断されることだし、あまり重要視しないでしゃべっている。

気にしていたら ひとこともしゃべれなくなりそう、という
初心者の私である。

職業として英語を使うひとは こうはいかないだろうが。

英語圏でも today(トゥデイ)を to die(トゥ ダイ)
と発音するところ(オーストラリア)があると聞く。

こんな 考えではいけんじゃろか(^^;)

             ** のは **


#0004 sci5111  9112270027

うーん、dandoさんの、「矯正」という単語に、考え込んでしまった。

ゴマフは英語については小さい頃若干教育を受ける機会があったので
LとR、とか、VとBなんかはどうにかなりますが、ドイツ語やスペイン語の
巻舌はうまくいきません。

ただ、ネイティヴと異なるから「矯正」しなくてはいけないのか?となると
考えてしまいますね。
おなじENGLISHでも、アメリカではそんなにこだわらずに、通じりゃいいや、
みたいな感覚があって、しかも、地域や社会によって、てんでんばらばらな
発音をしている(たとえば大学生の発音はちょっと間延びした、母音が
日本語に近い平板なものになっているようです)。
イギリスの場合は、発音は属する社会と階層を明確にあらわすものと
考えられるから、通じていても相手にされないことすらあります。

矯正ったって、どれに合せるのか、むつかしいし、イギリス的閉鎖性に
合せる必要があるかどうかもわからない(私はイギリス人の方がワルイと
思ってしまう)。

それから、子供の発音と語彙、青年の発音と語彙、中年の発音と語彙も
それぞれ異なるので、小さいときに英才教育を受けたとしても、子供の
英語しか話せないことになるし、学生時代にせっせと勉強しても、
のちのち使えなかったりすることもありうる。

そういう意味で、19世紀から20世紀初頭まで、ヨーロッパでラテン語が
共通語として学ばれていたことを、少しうらやましく感じるときがあったりも
します。今英語がその役をはたしているように思われがちですが、上記の通り
英語は一部の人にとっては生活言語だから、だれにとっても共通語であるわけ
ではありませんから。

うぎゃ、まとまらなくなっちゃった。

                      ゴマフアザラシ


#0005 dando    9112271814

 発音を直すのは難しいのです。念のために、村川教授がテキサスで
同室になった黒人学生は「S」を「TH」と発音する癖があり、アナウ
ンサー志望だったので学内のスピーチクリニックで3カ月かけて直した
そうですよ。わたしの発音をちゃんとするには何年もかかりそう。

 しかし、わたし程度の初心者では発音と聞き取りが同時に良くなるのでは
と期待したくなるのです。はい。正直なところ、話せなくてもいいから
饐聞き取れれば仕事が随分しやすくなります。

 のはさんのボイスチェンジャーは、多分、周波数特性だけいじる
のだと思います。だから、時間軸は変えないので、補正すると元のパターン
が推定できるのでしょう。

 ゴマフアザラシさんは幼年期に覚えることができたのですね。いいな
あーー。時々、やむにやまれずブロークンイングリッシュでインタビューす
る必要に迫られ、そのたびにほんとに冷や汗をかきます。一番最近は
アメリカエネルギー省の局長だった。たらたらたら・・・・・・dando


#0006 sci5111  9112272353

個人的にはまず日本語の、20代のユニセックスな口語体を、
30代の大人の口語体にしていくことが難しくて、苦労しています。

通じる英語、というのはありえても、正しい英語、というのが
多分ありえないのが問題をむつかしくしているだろうな。
トレーシングペーパーをトラッシングパイパーと言わなければ
オーストラリアやロンドンの下町では通じにくいわけでしょ。

結局、どこのだれと、自分を何と規定した上で話すかを、先に
決めてしまわないと、語学は習えないのでしょうね。

例えば団藤さんの場合は、おそらくは、主として米国の実務的な
人物に対して、報道関係者として話す、というふうに、ターゲットを
絞らないと、習ってもおかしなことになっちゃう。
単に趣味で、若い女の人に習いたがる中年のおじさまたちなど見ていると、
ありゃりゃ、と心配になることがあります。

                     ゴマフアザラシ


#0007 sci5367  9112290029

 英語を習っている先生(複数)ですが、ときどき
「おまえさんの英語の発音はおかしい」と、同じ米国人
なのに、やりあってます。 アイオア州と、えーと
別な州の出身の米国人ですが、同じアメリカでも
こうではね。日本人はどうしたらよいの?(^^;)

******

えーと ボイスチェンジャーですが、全体の時間軸を
縮めて(あるいはのばして)、fを変換しているという
わけですね。なるほど、今度 基板(PCB)を
みてやろう。(^^;)

        ありがとうございました  のは


#0008 sci4317  9112290310

アメリカの西海岸の人達と東海岸の人達では「R」がちょっと違う。
東海岸の人達はRをそんなに巻き舌にしなくても聞き取ってくれるのに
対し西海岸の人達はRをおもいっきり巻き舌にしないと聞き取ってくれない。

ボストンあたりは妙に聞き取りずらいし、テキサスあたりだと完全にお手上げ。

このあいだ、モナコから来た人に(本人はフランス人ではなくモナコ人だ、と
強く主張していた:-))、「お前のCOLORの発音はおかしい、COLOURが正しい
んだ」と言われまして、「いや、それはU.KのEnglishだ、私はU.SのEnglishだから
私は正しい。」と突っぱねたのでありました。

一口に英語といっても、いろいろあるのよねー、というお話しでした。

そうそう、イギリスなんてのは、我々の勉強でならっている英語の発音を
できるのは、上流階級だけで、ロンドンの訛りなんかはひどいし、
一歩地方にいくと完璧にアウトだそうです。で、イギリスの知識階級
の人達は、自分の話す言葉は複雑であればあるほど自分が賢いと思われると
勘違いしているらしく、会話の中で2重否定3重否定なんかがざらで、
最後の最後まで聞いていないと、全然話の内容がつかめない、と
イギリスに研究のため留学している人が言っていました。

彼とたまたまアリゾナのカンファレンスのレセプションで出会って、色々
話したのですが、彼曰く「久々にアメリカにきて、やっとまともな英語で
話せる。」

やっぱり英語と一括りにしてしまうのはマズイよねー、なんせイギリス人
は訛っているもんねぇ。:-)

たぶん、僕らが学校なんかでヒアリングさせられた英語っていうのは、
東海岸のハイソサイエティの人達のものが一番近いんじゃないかな。
映画なんか観ていて、なんとなくそう思います。
ウォールストリートのヤッピーなんかが、ちょうどそう。

言語としての問題というより、言葉は生活自体ですよね。言葉だけが
存在しているというのはありえませんもんね。


#0009 sci5367  9112292312

 こうなりゃぁ ジャパングリッシュ というのを
確率してしまったほうがよいのかな。
確立

言葉は 時代 地域によって そこの人々によって
つくられるもんですものね。

    .. と考えると基調からはずれてしまうかな。

世界の人々と話すときも これが日本の英語だ!! と
堂々と話す。

     いかん 基調からはずれる。もっと言語学てきに
     考えないといかんかな。

                  のは


#0010 sci4317  9112312347

>>世界の人々と話すときも これが日本の英語だ!!

普通に会話するだけなら、別にそれでいいと思いますよ。

大切なのは、人と人とがコミュニケーションすることで、そのツールとして
英語を、まあ一番つうじるもんねぇという感じで使っているのが普通です。

が、僕らが義務教育で習った英語は、「人とコミュニケーションする」ための
ツールではなく、「知識量の差を開かせるための、データ」ですもんね。
そこに”コミュニケーションの道具としての英語”として使えない理由が
あるわけだと僕なんかは思います。

いや、一生懸命英語をきちんと勉強するということを否定しているわけでは
ありませんよ。でも妙に卑屈になることはないんじゃないの?と思います。

僕の知っている人の話で、こんなのがあります。
オーストラリアにいる中国人の話です。
「小学校で子供の友達の親が中国人だった、だけど僕は北京語しか知らないし
彼は広東語だった。僕は中国訛りのアメリカ英語を喋り、彼は中国訛りの
オーストラリア英語を喋った。」

何を伝えたいか、何を伝えるべきなのか、何を伝えなければいけないのか、
それがない人は、「R」の発音がうまかろうと何だろうと、あまり意味が
ないなぁと思います。それは僕らが身に付けてきた受験英語のようにね


#0012 sci4317  9201120104

>日本語の会話は、かなりの「共通認識」

そうですね。よく「日本人として」という言葉をマクラに使います
からね。そして自分達を「日本(人)のことはわからない」と特殊化
して、それ以外を拒否する論理を展開しますよね。

「共通の認識」があると仮定してしまえるのは、そもそもその社会が
「共通の認識を持てる程度の単純で小さな社会」であるからです。
短くいって、「田舎もの」なのです。

だから、外に出ると妙に卑屈になるし、自分達の考えだけに固執するし、
自分達の考えと同じ考えを相手も持っているものだと思い込むのです。

誰かの本の中で「自分が田舎ものだと思うのは、自分が訛りがあるからでは
なく、訛りがあることを隠そうとする自分をそう思うのだ。」と書いて
いたのを思いだしました。

この最初の話題に突然戻ってしまいますが、「R」と「L」の違いは
日本人にとって難しいことは事実ですし、練習する努力も立派です。
頑張って「R」と「L」の違いを身に付けましょう。

でも、結局、使わなきゃ意味ないんだけどね。


#0013 sci7160  9201302049

渡世人のごまたれともうします。
拝見したところでは英語にうらみつらみという感じですが、私めも同感です。私の
場合はむしろ書く方ですが(関係無いって?マアそう言わずに)、結構なエネルギ
ーの消耗なのです。たとえばなにか仕事をしてうまく行ったとします。これを英語
のレポートにしようとしますと、だいたいその仕事で使ったのと同じくらいのエネ
ルギーを要すると感じてます(私の場合と、ことわっておきますが)。極論してし
まいますと、仮に同じレベルの能力を持ってたとしても、私は英米人の半分しか仕
事ができないということになりまして、いかにもアンフェア状況にあると言わざる
を得ません。自分の不勉強を棚に上げてるとしても、ちょっとくやしいですね。
そんならいっそ開き直って、すでに議論があったように、日本方言で押すかと言う
ことになりますが、どうでしょうか。自分の事で恐縮ですが、経験をひろうします
と、今は昔、初めて外国の雑誌(あのPargamonn Press社!)に投稿した時の事、
長い間ほっておかれたんですね。要するに、あまりにも下手な英語(すなわち日本
方言)だったのでレフェリーも読む気が起こらなかったのが原因のようです。以来、
論文のことを考えるとユウウツになって結果的に落ちこぼれです。もう一つ、少し
前、私の属する組織が外国人を呼んでミニ国際会議を開いたんですが、当然の事な
がら組織のボスがあいさつをしました。これがまた、あれっと思うくらいへただっ
たんですね英語が。しかも内容もわけのわからんことで(ちょうど桜内氏が「私は
チェリー」と言ったたぐいの)。聞いてた私までが恥ずかしくなってしまいました。
よって教訓。英語で論文を書く仕事につこうと思う人はあるていど正統的な英語を
修得する必要がある。えらくなりそうな人は、話す方でもしっかり練習をして下さ
い。rとlの区別などは当然のこととして、そこそこの格調とユーモアをもったあ
いさつが出来るように。これらは明かに、彼らにおもねた行為ですがしかたが無い
でしょう、彼らの文化の中で仕事するわけなのですから。丁度、いやでも外人力士
にマワシをさせるのと同じでしょう(ヘンなたとえ)。 以上、明るい話しではあ
りませんが若い方の参考までに。外国人でこのむづかしい日本語を勉強しているか
たも多いようなので,われわれも受け入れるしかないと思います。
次頁にはもう少し議題と関係のあることを述べます。


#0014 sci7160  9201302050

かなりなところ科学朝日2月号の記事とオーバーラップしているので、この記事を
読んだ時に感じた事を記します。
1)「学習適齢期は10才以前」 もしこれが本当だとすると大きな問題ですね。
外国語コンプレックスの原因がここにあるとされて、英語の学習が小学校に持ち込
まれることになるわけです。くしくも、日教組の教研集会で話題になったようです
が偶然か?私は実は、今のままでいいと思ってたんです。その理由。言葉がその人
に固定するのは12才ごろと聞いた事がある。幼い頃外国語を習得しても、継続し
て使ってないとすぐ忘れてしまうとは、よく言われている。自分の経験でも、中学
からの学習で英語の発音は(だいたい)習得できた。以上のことから、外国語は中
学の時にみっちりやれば必要にして充分という自説を持ってます。よって私の子供
に対しても、小学生の時から英語を習わすつもりはないんですけど、考え直さない
といけないのかな。重要な問題なので徹底的に研究してほしいですね。
 
2)声紋分析について:発音を習得するのに耳からでは不十分でスペクトルを見て、
という発想にまずびっくりです。なんか釈然としないですけどしかたがないか。
ところで件の記事には発音の仕方については全くふれられてませんが(聴き分けば
かりで)、やはり車の両輪で、一緒にお稽古したほうが効率的であることは言うま
でもないでしょう。私だったらまず発音の仕方の差を認識させて、そこに注目して
聞き分けるようにすると思います。私の理解ではlの発音の特徴は跳ねる音だと思
います。rはそれに比べるとすこしまろやかです。するとrとlとを分けるだいじ
なところは発音の初期にあってそこに注目しなさいと言うわけです。こういうのは
古いのかな。スペクトル分析が必要ないと言っているわけではありません、念のた
め。どう口や舌を動かすのかメカニズムを(目標として)理解しておくことも大事
だと思います。できるできないは、次の問題で、運動神経の責任になるわけです。
そこで、せっかくスペクトル分析までしたのなら、「今のあなたの口の形」、「正
しい口の形」とグラフィックで出してくれればもっといいんじゃないですか。そう
むずかしいプログラムではないでしょう。


#0015 dando    9201311658

 RE:#13,14

 ようこそ!(でも、何かの署名、呼びかけに不便なのでお願いします)

 声紋分析で練習するのは、もちろん発音の仕方を習ってからです。
別売りですが、レーザーディスクでかなりていねいに教えてくれるセット
もあります。でも、今の発音がどうだったのか、コンピューターが分析する
のはそう簡単でなくて、東京電機大が開発中なのはそのシステムです。

 いつから英語を教えたほうがよいのか、参考にこういうデータもあります。
関東地区の先生の集まりが、世界39国にアンケートを発送したところ、
日本のように中学から始める国は、スイス、メキシコ、エルサルバドル、
ブラジル、トルコ、インドネシア、韓国の7カ国だけで、欧州諸国や
ソ連、エジプト、ケニア、イスラエル、フィリピン、タイ、マレーシア、
モンゴルなど4分の3以上の国が小学生のころから英語教育をしていた
そうです。

 書くほうも難しい−−ほんとです。NATUREに出した日本人の
論文はたいてい徹底的に書き直される運命にあるようです。(向こうの
エディターがかみ砕いて書き直す能力がある・・・つまり、論文内容を
完全に理解する能力がある、というのも半面の驚異ですが・・・)
宮沢首相の英語は出来過ぎで、日本人には分からないと永田町では
評判がいまひとつとも聞きますが、わたしは機械翻訳がなんとか進歩してくれないか
と、期待しています。機械翻訳で素晴らしい英語はできなくても、まっとうな
英語くらいにはしてくれるのではないか、とね。・・・・・・・dando


#0016 sci4317  9202021325

>>NATUREに出した日本人の論文はたいてい徹底的に書き直される運命

これは、日本人が論文を書くのが下手だからだと思いますよ。
英語の問題じゃなくて。

テクニカルライティングの授業なんてのは、日本の大学にはないですもんね。

英語は苦手だけど、日本人が書いた日本語の論文やレポートよりも
アメリカで出た論文やレポートの方を読んだほうが内容をスンナリ理解
できる場合が多々ありますもん。

内容をきちんと相手に使える能力を重視していないんですよ、日本の人達は。
内輪でわかればいい、みたいなノリで


#0017 sci7160  9202081938

われわれは日本語で書くこと自体、あまり訓練されていないということですね。
英語の文章が上手な人は日本語の文章も上手とはよく聞く話です。話が拡散して
しまいますので英語にしぼりますと、それでもやはり、勉強が良くできたはずの
研究職の人でも平均的に言って英語力が劣ります。英米人のレベルで言っている
わけではありません。中学・高校のレベルにおいてもです。昔、ある学会で出し
ている欧文誌への投稿を拝見した事がありますが、愕然とするような英語だった
です。英語の落ちこぼれがこんなことをいうと不遜になりますが、事実です。
「日本人は英語の読み書きが出来ても話せない」とは常套句ですが、とんでもな
い誤解です。
ここで私は、日本人のダメさかげんをあげつらうつもりはありません。少なくと
も私の世代(中年以降)ではしょうがないんですねこれも。なにしろ50人学級
で英語の勉強をスタートしたわけですから。時代そのものも貧しかったし。長じ
て英語が必要な職業に就いたところで、教えてくれる人はまずいないです、書く
ほうに関しては。よって我々の世代にとっては、すぐれた翻訳機への期待は切実
です。でも、若い人はチャント勉強してね。
 
ここで話を基調に戻させてもらいまして、次のフレーズ
 
>これをマスターするには耳に頼る従来の教育法では力不足と、コンピューター
>を活用して発音を目で見せる機器が相次いで開発されている。
 
にこだわってみます。思いつきですのでヒマネタとして下さい。これをもう少し
極端にして「耳には能力が無くなったので目から覚える」とします。
するとたとえば絶対音感に対しては、耳では判断できないので周波数計を使って
覚える、という事になります、アナロジーとして。・・・
「耳に頼る従来の教育法は力不足」これほんとうかなと思うわけです。あるいは
トリックが有るような気がする。すなわち、従来の方法とはおおむね、一人の教
師に対して多数の生徒がいる場合と言っていいでしょう。個々の生徒に対しての
フィードバックはあまり期待できない。一方、声紋分析の方は明らかに個人教授
に相当します。それにものめずらしさもてつだって熱心さが増すことも考えられ
ます。 ・・・ しょせん耳の仕事ですから、すぐれた先生の個人教授を受ける
以上の方法が有るとは思えないんです(保守的すぎるかな?)。コンピュータは
その代理としての価値がある。 ・・・なんか水をかけるようで、済みません。
                     ごまたれ ともうします


#0018 dando    9202082232

 ごまたれさん、よく分かっていらっしゃるのでは・・・。

 実に耳に頼れない理由は、教える先生の側が相当のレベルになって
いないからに過ぎないのです。もちろん、ちゃんとした先生に個人教授しても
らう以上のことが出来る訳がありません。しかし、そのちゃんとした先生が
そのあたりに居なかったとしたら、どうします。

 あの声紋分析システムをあちこちの教育関係の催しで展示、かなりな反響を
得ているようなのですが、現場の先生たちに導入の動きがいまひとつと
聞きました。自分の発音のだめさ加減を学校で露骨に示されてしまう
のに抵抗があるようです。そんなもの乗り越えて、一度裸になって、どん
どん前向きにやってほしいと思うのですが・・・・・・・・・dando


#0019 sci7160  9202161719

^包丁いーっぽんさらしにまいてー^  という歌が有りましたが、これはいわゆ
る渡り職人の世界ですね。彼らはそれなりの腕を持っているのでどこへ行っても
食べていけるという事なのでしょう。 ところが英語が母国語であるということ
だけで、それ以上の才能が有ろうが無かろうが、英語教師として渡り職人然とや
ってくことができるようなんです、日本は。だけどそのための訓練を受けて無け
れば、適齢期を逸したおじさんに発音を教授するなんて無理ですよ。まあ世界を
放浪して歩く事じたいは悪くないんだけど、わらをもつかむ思いの田舎のおじさ
んはいい面の皮です。
 
機械相手ということに抵抗を感ずる人もいれば、むしろ機械の方が気が楽という
人もいるでしょう。会社から帰って夜遅くに使えるという点は大きなメリットで
す。 ということからも、くだんのマシンは個人向けに、安くコンパクトに作っ
てほしいですね。安くというためには家庭用ゲーム機の利用が考えられると思う
んだけど、あせりすぎか。
 
ではこのへんでちょっとコーヒーブレークを。(議長でもないのに勝手に決める
な! ハイすみません・・)
 
ひまねた<その1>
 欧州人だったら英語を上手にしゃべるだろうと思うし、実際そうなんですけど
けっこうお国なまりもでるんですね、あたりまえですけど。それが顕著にあらわ
れるのがR音です。その人のRの発音を聞いていて、ドイツ人、フランス人、ラ
テン系(イタリア、スペイン)あるいはロシア人であることが、予想できること
があります(むろんおおよそのはなしです)。とにかく、彼らにとってもRの発
音はくせものみたいですね。いわんや日本人に於ておや。
 蛇足ですけど、ロシア人(研究職で並のレベルの人)の英語って結構へたなん
ですね。国際会議では日本人がダントツにへたですけど、そのつぎくらいです。
それでロシア人の発表があると、日本人が(仲間を得た感じがして)ほっとする
というなさけないことがあったりします。両者ともそれなりの理由があるわけで
すから、これ以上とやかく言えませんが。
 
<その2>
 英米人はRとLの発音を明確に使い分けるということは言うまでも有りませんが、
それでも混同する事が有るようです。英語を勉強しているとだれでも気がつくので
N番煎じの話ですが。それぞれにコレクションが有るのではないですか。  私も
2、3気がついたのですが今思い出せるのは cramp − clamp (どちらも締め
付けるという意味を持つ)という単語です。ほかなんだったっけなあ?
 
<その3>
 日本語のラ行音に近いのは英語ではRよりはLのほうだと思うんですけど、なぜ
ローマ字ではRを使うのでしょうか。ヘボン式のヘボンさんはたしか米国人ですね。
 
<その4>
 日本語(オリジナルな)にはラ行ではじまる言葉がないという事はだれでも知っ
ている事です(シリトリをすると、すぐ気がつくので)。そのわりには、どうして
こうなのか、説明を聞いた事がないんです。どのような学説があるのかご存知の方
は教えていただけないでしょうか。
ラ行を好まないということでもなさそうですね、文のお尻では ・・られる。 
なんて多用してますから。
 
                                                <ごまたれ>でした