Sky00081 宇宙モデルについて


#0000 sci5139  9007220236

             宇宙モデルについて

    閉じた宇宙など、宇宙モデルについて話したいと思います。     


#0001 sci5139  9007220237

 基調#60にビッグバンとブラックホールの話が、基調#75に宇宙の果ての
話がありますが、ここでは宇宙モデルの話をしたいと思います。
                            αマトン    
 関連発言#2 宇宙の空間構造を3通り
 関連発言#4 宇宙モデルを13通り


#0002 sci5139  9007220239

              宇宙の空間構造

 宇宙の構造を考えるに当たり、つぎの二つの仮設を設定します。

Weylの仮設   すべてのギャラクシー(銀河系外星雲)が時空(3次元の
         空間と時間で合わせて4次元)において共通の一点を通る世
         界線(時空に於ける質点の運動を表わす線)の上に乗ってい
         るという仮定。

宇宙原理   宇宙はどの基本観測者から見ても同じ構造に見えるという仮設。

 この二つの仮設により、宇宙は、一様な構造を持つ3次元の空間部分と宇宙時
によって構成されることになります。

 また空間の等方性を認めると、宇宙の空間部分は一様で等方性のある3次元の
Riemann空間になり、その構造はつぎの3通りが考えられます。    

3次元のEuclid空間  この空間では半径rの円の円周は2πrです。 

3次元の超球面   4次元のEuclid空間の中の半径aの球の表面に相当
         します。
          この空間では半径rの円の円周は2πrより小さい。半径
         πaの円の円周はゼロです。
          原点から2πaだけ進むと原点に戻ります。
          この空間の体積は有限で、2(π^2)(a^3)です。

3次元の超擬球面  この空間では半径rの円の円周は2πrより大きい。


#0003 sci5139  9007220240

 宇宙モデルでは、ある瞬間の宇宙の空間構造の他に、それが時間的にどのよう
に変化していくかということが問題になります。
 これを求めるために、以下の前提を使います。
    Einstein方程式、
    空間の一様性と等方性、
    宇宙の圧力pが宇宙のエネルギー密度ρccよりずっと小さい
 これらの前提により、Friedman方程式が求まります。そしてその解が
宇宙のモデルを示します。


#0004 sci5139  9007220242

               宇宙のモデル

 宇宙のモデルは宇宙の空間構造によってつぎのものが考えられます。

 宇宙が3次元のEuclid空間である場合
(この場合半径とは便宜上設定しただけであって、宇宙の大きさが有限であるこ
とを意味しているのではありません。すなわち、開いた宇宙です。)

モデル1  半径一定で物質やエネルギーの存在しない宇宙(Newton宇宙)
モデル2  半径は時間とともに変化するがエネルギーゼロの宇宙(de Si
     tter宇宙)
モデル3  初め半径ゼロから膨張し、しばらくしてまた収縮して半径ゼロになる。
モデル4  初め半径ゼロから膨張し、しばらくして半径は経過時間の3分の2
     乗に比例して膨張するようになる。そして永久に膨張し続ける。(E
     instein−de Sitter宇宙)

モデル5  モデル4とほぼ同じだが、もっと速く膨張する。

 宇宙が3次元の超球面である場合

モデル6   エネルギーゼロで半径が時間とともに変化する宇宙。

モデル7   初め半径ゼロから膨張し、永久に膨張し続ける。

モデル8   半径一定の宇宙。(Einstein宇宙)

モデル9   半径ゼロから膨張し、次第に半径一定に近づく。

モデル10  収縮して半径一定になった後再び膨張して永久に膨張し続ける。

モデル11  初め半径ゼロから膨張し、しばらくしてまた収縮して半径ゼロに
      なる。

 宇宙が3次元の超擬球面である場合

モデル12  初め半径ゼロから膨張し、永久に膨張し続ける。

モデル13  初め半径ゼロから膨張し、しばらくしてまた収縮して半径ゼロに
      なる。


#0005 sci5139  9007220243

 さて、現実の宇宙はどのモデルなのでしょうか。あるいは仮設のどれかが成り
立たなくて他のモデルを考えなければならないのでしょうか。
                              αマトン  


#0006 sci1223  9010270059

 昔、「科学啓蒙書」の類でこのようなことを読んだような気がしますが・・・、
なにぶん難しい内容なのでよく覚えていません。
 確か、宇宙全体の物質(またはエネルギー)の総量がわかれば宇宙のゆく末が
推定できると書いてあったような気がします。その本では、ビッグバンをベース
にして書いてありました。つまり、現在宇宙は膨張しているが、物質の総量があ
る量より大きければ、やがて収縮に転じる(モデル11?)。等しければ半径一
定に近づく、つまり釣りあう状態となる(モデル9?)。小さければ永遠に膨張
する(モデル7?)。

 そもそも、αマトンさんの関連#2に書かれているWeylの仮説や宇宙原理が正
しいのでしょうか。いろいろな観測には合うようですが、何となく都合が良すぎ
るような気がして・・・。いや、素人のたわごとですが。
 あと、嘘の時間なんて言う概念などが導入されているようですし(ホーキング)、
超ひも理論だとか、訳のわからない(=イメージできない)話が多くて恐ろしい
世界ですね。
        内容については興味があるが、ついてゆけそうにない ひらひら

PS. だいぶ古いアーティクルですが、突然の乱入ごめんなさい。いろんなモデルが
  紹介されていますが、よろしければもう少し詳しく説明していただければ参加
  しやすいと思ったりしております。(数式はない方がうれしい)