Sky00014 小惑星が地球にニアミス?


#0000 sci2933  8904211817

きのうの久米さんのニュースステーションでちょろっと言っていたのですが
3月23日に小惑星が地球から80万kmのところを通過したといっていました。
私は天文の事に関して全くの素人ですが、そんな大変なことがなぜいままでわから
なかったのでしょうか。
それとも、関係者にはわかっていたのだけれど一般の国民には知らされなかっただ
けなのでしょうか。
初めて書き込むので、ここにふさわしいテーマかどうかわかりませんが
今朝の朝日新聞にもまったくそのことは触れていなかったので
どうも不安になって書き込みました。


#0001 sci3136  8904220150

なんでも、直径800mのものが、秒速20kmくらいで通り過ぎたのだそうで
すね。NASAの発表は19日だったそうですが、他の所では気づいてなっかたの
でしょうか。
                             <i>


#0002 sci3047  8904220212

読売新聞には4/20朝刊でそれについての記載がありました.


#0003 ultra7   8904221024

 うちのしんぶんにもいちおうのってます。
 ゆうかんに。。。。

 がいでんのくせして、はんにちおくれをとってしまった。。。。

 うるとらのこんじん


#0004 sci3147  8904242248

本当に危なかったみたいですね
こんな時にこそ地球防衛軍みたいなものが必要だと思う。
昔の映画に、たしかメティオとかいう題名だと思うけど、巨大な小惑星を水爆で
破壊するのがあった。
軍事拡大には反対だが、天災を防ぐための工夫はしたいね
                     from ss


#0005 sci3021  8904261345

★基調発言の「地球と衝突しそうな小惑星を見付けることは出来ないか」について。

 やっぱり難しいのではないでしょうか。このだだっぴろい宇宙で、小さな岩ころ
を見つけ出すのは、相当骨の折れる仕事でしょう。
 見付けるのが困難な小さな岩ころといっても、秒速30Kmで地球と衝突すれば、
一つの都市を消滅させるのには充分な破壊力をもちます。まあ、多くの場合、都市
を直撃することはないでしょうが(海に落ちるのが一番多い。それでも、沿岸部に
は津波や衝撃波の被害が出るかも知れません)、確率がないとは言えません。
 それと、惑星すれすれのところを通る小惑星は、惑星の引力の影響で、しばしば
大きく軌道を変えるのです。せっかく小惑星を見付けて軌道を算出しても、そんな
ことがあるので、安全であると言えないのです。
 宇宙の監視は、現状の技術の延長で十分可能であると思いますが、いますぐには
出来ないでしょう。しかし、小惑星の衝突は明日かも知れないのです。
 まあ、衝突が心配で夜も眠れない、という事は、私の場合ありませんが。
 確率的には、交通事故等より遙かに少ないですから、前向きに生きましょう。
とはいっても、交通事故は、本人が気を付ければある程度防げるが、小惑星の衝突
はどうにもならない、というところがキツイですね。

 新聞の記事を読んだ時、A.C.クラークの「宇宙のランデブー」の冒頭が頭に
浮かんだ、 D.D.C.


#0006 sci3021  8904262332

 えーと、私の持っている資料では、「知られている限り、隕石による死者は7人」
だそうです(アシモフの雑学コレクション 新潮文庫)。
 まあ、やはり交通事故による死者よりは少ないとはいえ、そんな不幸な目にあっ
た人が7人もいるとは驚きです。
 いつ、どこでこんな事件が起きたかご存じの方、教えて下さい。
                                                D.D.C.


#0007 sci2933  8904272041

私が心配なのはどこぞやの組織ではその事実がわかっているのにも関わらず、国民には知らされていないということです。今回の場合にも事実は3月23日に起こったことが、報道されたのは4月になってからです。おそらく、もし直前に知らされたなら大変なパニックになって
いたと思いますが、幸い地球に当たらなかったからよかったものの
もしぶつかっていたら一瞬のうちに何がなんだかわからないうちに
我々はどこかに吹っ飛んでしまっていただろうということです。


#0008 sci3402  8905291046

                           ニアミス小惑星の直径

直径について、800mぐらいと発表されていますが...

いろいろと暗算してみたのですが、どうしても
直径は、100m以下に思われます。

満月=−12.7等級として、
視直径=1800”
これを+12等級になるまで縮めると、明るさは、24.7等級暗くするとして、
概算ですから、25等級とします。
5等級=100倍 従って、100 00 00 00 00 百億分の1
これの平方根となるから、10万分の1となる。
月の直径=3150kmだから、この10万分の1=約32mとなる。

小惑星は、月の約2倍だったから、32mの2倍=64m
暗めの25等級で計算したので、これよりやや大きいとしても100m前後だろうと
思う。

また、スカイラブが直径10m 0等級 距離200kmだったとして、
このまま80万kmまで遠ざけると1600万分の1の明るさとなり、
約18等級にみえます。
これを12等級に見るには、6等級明るくする =250倍明るくする
この平方根=約15
従って10mの15倍=150m

かなりラフな概算ですが、 150m〜64mの間 と考えられ、
とても800mなどという答は出ないのですが...

みなさんは、どう思いますか
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                      FROM    キリギリス


#0009 sci3402  8905291617

  H. E. Holt という人と N. G. Thomas が46cmシュミットカメラで
E. Bowellが Lowell天文台で撮影した写真から高速移動の小惑星を発見し、
S. J. Bus と H. E. Holt がそのフィルムから位置を測定し報告した。

      測定位置の報告
     1989 UT             R.A. (1950) Decl.       Mag.
     3月 31.28021   12 13 06.41   +16 40 50.3   16.5
          31.31979   12 12 58.29   +16 40 20.2
     4月  2.39878   12 08 57.77   +16 17 30.9
           3.28125   12 07 50.67   +16 09 25.8
           4.24306


#0010 sci3402  8905291619

ニアミス小惑星さわぎの経緯

私の知っている範囲でお答えします。

  H. E. Holt という人と N. G. Thomas が46cmシュミットカメラで
E. Bowellが Lowell天文台で撮影した写真から高速移動の小惑星を発見し、
S. J. Bus と H. E. Holt がそのフィルムから位置を測定し報告した。
 
      測定位置の報告
     1989 UT             R.A. (1950) Decl.       Mag.
     3月 31.28021   12 13 06.41   +16 40 50.3   16.5
          31.31979   12 12 58.29   +16 40 20.2
     4月  2.39878   12 08 57.77   +16 17 30.9
           3.28125   12 07 50.67   +16 09 25.8
           4.24306   12 06 46.54   +16 01 04.0

      これから算出した軌道
     T = 1989 Jan. 13.58 ET           Peri. = 254.88
     e = 0.3623                       Node  = 179.93    1950.0
     q = 0.6534 AU                    Incl. =   5.00
       a =  1.0248 AU      n = 0.95010      P =   1.04 years

      世界事0時での位置予報

     1989 ET      R.A. (1950) Decl.  地球距離  太陽距離   等級
     Mar. 19    23 11.54    -11 45.2    0.025    0.971    26.1
          21    22 32.32    - 8 00.2    0.013    0.984    21.6
→        23    17 52.10    +18 42.5    0.005    0.997    12.2
          25    13 13.49    +20 28.7    0.014    1.010    12.7
          27    12 34.44    +18 15.4    0.026    1.022    14.0
          29    12 20.71    +17 18.3    0.038    1.034    14.8
          31    12 13.78    +16 45.3    0.051    1.046    15.5
     Apr.  2    12 09.66    +16 22.2    0.063    1.058    16.0
           4    12 07.00    +16 03.7    0.076    1.070    16.5
           6    12 05.21    +15 47.4    0.089    1.082    16.9
           8    12 04.02    +15 32.1    0.102    1.093    17.2
          10    12 03.25    +15 17.1    0.115    1.104    17.6
          12    12 02.82    +15 02.1    0.129    1.115    17.8
          14    12 02.66    +14 46.8    0.142    1.126    18.1

これを天文中央局の B. G. Marsden が軌道決定の計算を行い、
3月23日午前9時頃(日本時間)に地球に非常に接近していた
とのコメントをつけて、位置予報とともに4月7日付けで発表されたのが
ことの最初である。

これは、先端の部門での発表で、一般へは4月14日ころに
この情報が流れ、私が知ったのは、4月17日の夜 某BBSへアクセスし、
読んでからでした。

原文は半角の英文でかかれてあり(当然)チラットコメントがあるだけなので
ああ、また新しい高速移動の小惑星か と思えばそのまま見流してしまうような
ものでした。
私は小惑星に特に興味があるわけではないので、ほとんど見流していたのです
が、たまたま何かなと思って つたない うろ覚えの単語をたどって
ありゃりゃ 0.005AUか..と思いました。
1億5千万Kmの0.005 を計算まではしなかったのですが、
答えは75万Km 月までの距離が38万Kmですから、ああそんなもんか
と思ったのでした。
 しかし、4月18日になって新聞等で騒がれ出しました。
改めてモデルを想像してみると、地球をパチンコ玉の模型にしたとします。
これを口にくわえて、月は、約25cmの距離で仁丹が回っています。
太陽は125メートル先の直径1.2メートルの大型ダンプのタイヤくらいです。
さて、
問題の小惑星は、腕をいっぱいに延ばした場所を1ミクロンのホコリが通過した
 という程度のものです。

地球太陽間のスケールと比較すると、いかにニアミスだったかが想像できると
思います。

ところで、いちばん地球に近付いていたはずの3月23日になぜ誰も観測
できなかったか、答えは簡単です。満月に近かったから、夜空が明るく、
暗い天体の観測、捜索はできないからです。

どの程度のものかを考えてみましょう。
あなたは、静止衛星のひまわりを望遠鏡で見たことがありますか。
統計130゜の赤道上35800Kmのところにいて、位置はよくわかって
いますが、私は見たことがありません。
写真も撮ったことはありません。
まれに捕らえたという人がいると、すごいなあ と思うほどのものです。
とても暗いです。みかけの大きさも小さいので、世界一の大望遠鏡でみても
形がわかるまでにはみえません。
実際の大きさは軽自動車程度でしょう。仮に直径4メートルとして、
0.02秒角くらいです。
これを20倍の大きさ、20倍の距離にしてみましょう。
直径80メートル 距離72万Km 
ほら今回のニアミス小惑星程度になったでしょ。

さて、この小惑星、太陽の引力で公転しており、運動していますから、
地球に接近したときには、見かけの移動速度もすごく早い、1日に40゜くらい。
鷲座近辺をおお急ぎで通過していったものと思います。

予め位置のわかっている静止衛星のひまわりでも 捕らえるのは困難でした。
それが位置もわからず、しかも高速で移動していては、どうしたらとらえ
られるんでしょう。
写真を撮ればいい? いえ、動いていますから、2分間でもガイドして点に写す
必要があり、大きい機械になるほど焦点距離が長く、写野がせまいので、
困難度が増し、12等級では、ほとんど不可能。

そのうえ3月23日のころは満月でしたから絶対に不可能でしょう。

観測し、位置の測定、それによる軌道決定 には、
観測期間は最低3日、今回の場合5日
軌道決定、結果の検討、精度の評価等に3日程度は必要でしょう。

今回はたまたま地球の外側を通過したので、夜側であり、写真からの精密な
位置測定、正確な軌道決定が可能であったが、 もし、昼間だったら、
全く誰も知らずに済んでしまったのでしょうね。

150万Km程度の距離まで、昼間でも作動する高性能レーダーが全世界に
配置される必要があり、 私、レーダー、電波の知識がないのでこれ以上
のことは言えませんが、こういうのができれば、2〜3日前には警報が
出せるんでしょうが、このようなレーダーは、たぶん不可能なんでしょうね。

 というわけで、故意に秘密にしたわけでもなく、というより、たまたま
観測にかかったニアミス小惑星の記事を見つけて、マスコミが記事にし、
話題にしただけ、ということでしょう。

この事件からわかったことは、

直径100メートル程度の隕石が突如落下してくることは、ありえる。
予報するにはあまりに人類は無力で、方法はまだない、ということです。
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                                 キリギリス


#0011 sci2933  8906141819

詳しいお話どうもありがとうございました.素人には見ることも
さわることもできないものといものはどうも恐いものです.
またいろいろ教えて下さい..