Board    : 原子力発電                    
Text No. : 121       Text Title  : Re to>原発と原爆について[驚嘆人]      
Author   : reader    Text Length : 1492 Byte    Date : Thu Mar 24 23:54:07 1988


『原発賛成者=非国民論』に対して 誤り人
 驚嘆人さん こんにちは!
 前回小生がアップロードした一文が「原発賛成者=非国民論」に成長し、本BBS
には反対意見のオンパレードになるやも知れないとのご忠告ありがとうございます。
 小生の作文能力不足のため真意が貴兄に伝わらなかったようですが、小生は卑しく
も反対意見を封じ込めようとか、封殺しようとか思ってはおりません。ただ、「少数
派さん」の身近に被爆者の方がおり、それを幼い頃から見聞きしていたので「根っか
らの反対派」であると宣言していたのに、驚嘆人さんが即「原発か原爆か」と問いつ
めているように見受けられたので小生も即アップロード致しました。小生のアップロ
ードで貴兄にご不審を抱かせたとすれば、小生の不徳でありここにお詫び申し上げま
す。
 今後も自由活発な意見交換をされるようお願いいたします。
                        再再度誤った「誤り人」より

PS・・・今日のジャーナルに『「浜岡1号緊急停止せず」のなぜだ!』が今週の
ゲンパツシリーズでありましたが、これによればこの「再循環ポンプ」の2台同時
停止は設計の段階で起きる訳の無い事故で全く想定されていなかったらしく、中電
も相当あわてた「事故」の様です。へたするとチェルノブイル事故の二の舞になっ
たかも・・・。この記事の中でも、電力会社の不透明さが指摘されていますが、こ
のような不透明さが積もり積もって「電力会社」は真相を話さないと反対派側に不
信感が定着しはじめたのだと思うので、国民の生存権に重大な影響を与えかねない
巨大機械を運転する電力会社は住民の請求に応じて事故情報の公開を実施すべきと
思います。現段階では、地方自治体からの要請でも断っているそうな。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 122       Text Title  : シグオペさんにお願い                    
Author   : reader    Text Length : 901 Byte    Date : Fri Mar 25 11:30:31 1988


 シグオペさん(団藤さんでしょうか?)にお願い
 議論の交通整理を上流・中流・下流といったかたちで行う必要がある、という
見解に同意します。ただ、期間を決めてテーマを変えてしまうのは
どうでしょうか。
 忙しくて週末にしかアクセスできないような方も多いでしょうから、もし
出張などで明けてしまうと議論がいつの間にか先に進んでしまいます。
 そこで、できればこのボードを、ジェネラル、上流、中流、下流の4つの
分科会に分けてはいただけないでしょうか。そして、これまでの議論も、シグ
オペさんの判断で、4つに分けておく。そうすれば、(ただでさえやたらと
途中で「読むことができません」が出て読みにくいのに)120ものアーティ
クルが、整理されて詠み易くなります
         ↑読(ATOKのタコ!!)
し、議論が噛み合うようになるのではないでしょうか。
 とにかく昨日久々にアクセスし、30ほどのアーティクルをフォローするの
に悪戦苦闘してしまいました。
                 NAT22043 FURU



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 123       Text Title  : ★暫定提案・並行して議論を★            
Author   : host      Text Length : 2019 Byte    Date : Fri Mar 25 21:23:13 1988


★暫定提案・並行して議論を★
                     From 団藤
 FURUさん 青山さん そして 皆さんへ

 しばらく、成行きを拝見していましたが、どうも#84「討論の進め方提案
:上流・中流・下流別に」は、パソコン通信の生活サイクルを考えると、現実
的でないようです。そこで、暫定的に提案をやり直します。4月半ばには、シ
ステムのバージョンアップが予定されており、それが実現すれば書き込みを自
由な順番で読めるはずですから、現行のシステムでは不自由な以下の方式も許
されるでしょう。それまでご辛抱下さい。
 
 原子力問題をいくつかの領域に分割して議論した方が、やはり議論が噛み合
いやすいとは思います。そこで、「上流・中流・下流」の区分はとりあえず継
続させていただきますが、並行して議論して下さい。論点を区別するために、
書き込みのタイトルに <上流><中流><下流>の区別を入れて下さい。
  例えば

  <中流>浜岡原発では機器の同時故障が

  <下流>プルトニウム空輸容器は安全

といった具合いです。ただし、タイトルの文字数は全部で19字ですから、少
し窮屈になります。このコーナーはひとつの書き込みが長すぎて読みづらい、
という評もありますから、書き込みをされる皆さんも論点を整理して、領域別
に別々のタイトルで出していただくようお願いします。

 FURUさんの「ジェネラル」は「総論」でしょうが、これはしばらく待っ
て下さい。だって、BBSの原発議論は多くが”総論”ばかりですから。

 それから、バージョンアップの機会に合わせて、出来れば3つの領域別にこ
れまでの議論の経過をまとめてみたいと思っています。新システムでは、領域
別にリストから拾って読めるようになるでしょう。ただ、本業の仕事の方が優
先ですから、まとめの方はどれだけやれるか、自信はありませんが・・・。

 という訳で、この書き込みのあとに、下流の資料として予定していたものを
ひとつアップロードしておきます。

 わたしとしては、このコーナーに、readerとhostのほかに、gu
estを呼んでみたいと思っているのですが、そうした専門家に声を掛けられ
るところまで、多くの方が参加して議論が白熱化することを期待します。

 なお、丹羽さん(#120)、「おてがるに批判できる」論点をいくつかで
も挙げていただければ幸いです。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 124       Text Title  : <下流>資料「廃炉による廃棄物」        
Author   : host      Text Length : 2038 Byte    Date : Fri Mar 25 21:25:19 1988


<下流>資料「廃炉による廃棄物」

★廃炉による廃棄物の発生状況(110万キロワット級発電炉)

    発生源     廃棄物の種類     発生量(トン)
   
 |  格納容器   放射化機器類       320
 解         放射化コンクリート    180
 体         汚染機器類       2540
 廃         汚染コンクリート    1080
 棄  
 物  原子炉建屋  汚染機器類       1170
 |         汚染コンクリート     500
 |
 |  タービン建屋 汚染機器類       6220
 |         汚染コンクリート     260
 |
 |  廃棄物処理  汚染機器類        600
 |   制御建屋  汚染コンクリート     490
  
 付         除染廃液         519
 随廃        廃樹脂・フィルタ      42(立方メートル)
  棄物       雑固体         1384
          −−−−−−−−−−−−−−−−−
                  合計  15305

 このクラスの原子炉で発生する廃棄物の総量は50−55万トンにのぼる。
98パーセントは汚染がほとんどない廃棄物とされる。

★処分量の試算(110万キロワット級発電炉)

  処分方法     処分本数        200リットル
                         ドラム缶換算(本)
  海洋投棄    1立方メートル  
          鋼製容器  1136   
          ドラム缶  3410     計 9090

  陸 施設貯蔵  1立方メートル
  地       鋼製容器   219       1095
  処 地下空洞  遮閉付き
  分  内処分  コンテナ    56        415
  |       (1.48立方m)
  | 浅層処分  ドラム缶  2056       2056
         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
            合計  6877      12656

  (極低レベル廃棄物の裾切り=管理区域からの除外、つまり一般廃棄物化が
   されないときには、陸地処分の施設貯蔵が増加する。)

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 125       Text Title  : <中流>資料「放射線の危険と線量限度」  
Author   : host      Text Length : 1819 Byte    Date : Sat Mar 26 17:51:53 1988


<中流>資料「放射線の危険と線量限度」

★国会審議中の放射線障害防止法関連政令、規則の改正案
 
           現行             改正
 
 用語      許容線量、許容濃度  −−> 線量当量限度、濃度限度
 
 線量当量限度 3レム/3カ月    −−> 50ミリシーベルト/年間
 (労働者)  (年間では5レム)      (5レム)
 
 緊急時被ばく 12レム       −−> 100ミリシーベルト
                       (10レム)
 公衆の
 線量当量限度 500ミリレム    −−> 1ミリシーベルト
                       (100ミリレム)
 
 
 以上が改定の骨子ですが、労働者については緩められ、公衆については厳しく
なっています。これは、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告(1977年)
が労働者について緩和、ICRP1985年パリ会議が公衆について厳しく評
価した声明を出したためです。
 
 しかし、労組からは反発を呼んでいる上に、公衆についてもさらに評価替えす
る必要がありそうです。次に示す広島、長崎の原爆放射線量の見直しによるがん
死危険率の上積みがあったからです。
 
★放射線によってがんで死ぬ危険率評価の比較
 
           (百万人レム当たりの死者数)
 国際放射線防護委員会・・・・・・・・・・・およそ100人
 
 国連科学委員会・・・・・・・・・・・・・・75−175人
 
 米国科学アカデミー・・・・・・・・・・・・10−501人
               (多数意見は77−226人)
 
 放射線影響研究所(1987年)・・・・550−1200人
 
 
 英国放射線防護庁は昨年11月、放射線影響研究所の研究報告を検討した結果、
「年間5レムでは、労働者2000人に1人のがん死が出ると思われていたが、
3倍の700人に1人と分かったので、労働者の5レムを1.5レムに、公衆の
100ミリレムを50ミリレムにする」勧告を出した。
 
(原爆放射線の見直しについては1987/12/23の科学面を参照下さい)

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 126       Text Title  : 転居案内 「誤り人」                    
Author   : reader    Text Length : 363 Byte    Date : Sun Mar 27 16:48:53 1988

 団藤さん、驚嘆人さん、青山さん、少数派さん、その他のメンバーさん こんにちは 
 小生、今回転勤により転居いたしますので、電話の移転が完了するまで暫時
閉局します。
                             「誤り人」より
 PS:シスオペさん、私的に関係ないのをアップロードお許しください。
   2〜3日経過後デリートするようお願いします。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 127       Text Title  : <中流>出力調整                        
Author   : reader    Text Length : 1645 Byte    Date : Mon Mar 28 20:04:06 1988

出力を変動させても良い割合について、集英社の「Imidas」のデータと
2月9日の「調整試験の安全性は」のデータが
食い違っているので報告します。

まず「Imidas」の
 原子力/原子炉の種類/需要変動追従炉から。
 夜間、電力需要の少ないときは出力を急速に小さくして運転することが可能な炉。
 フランスではすでに実用化されている。
 九州電力は佐賀県玄海町に1990年代の完成予定で建設中の
 玄海原子力発電所3、4号機を、全国で初めての需要変動追従型とする。
 従来の原発では、平常時で出力を1時間に0.5から1オか調整できず、
 最高でも5程度であったが、玄海3、4号機では1時間で出力を
 50上下させることができる。

この比率を裏付けるものとして
 原子力/原子炉の種類/定格出力から。
 原子炉に限らないが、定められた通常の出力のことをいう。
 原子力発電所の場合、しばらく運転を休んでいると、
 運転を再開してから定格出力に達するまでに5日ほどかかるのが普通である。

たしかに、1時間に5程度出力を上げていけば100ノなるのには5日かかっても
おかしくない。

次に、「調整試験の安全性は」から。
  ――出力調整の安全審査が行われていませんね。
  通産省に相談したが、今回の試験内容は通常の運転操作の範囲に入り、原発の設
 置時点に行われた安全審査で認められた範囲との了解を得た。原子炉は1分間に最
 大5%の出力変動に耐えられる特性を持っており、この範囲なら電力会社の判断で
 どのように運転してもよい。3時間で50%の調整には十分な余裕がある。国は安
 全審査が済んでいることを、改めて審査するわけにいかないと考えている。

ここでは、1分間に5動させても良いことになっている。
いったいどっちが正解なのでしょうか。
1分間に5ニ1時間に5ナは大違いだ。

ちなみに、「原子力」の分野の執筆者は
 朝日新聞編集委員 長沢 光男 氏
です。
----------
青山 千秋

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 128       Text Title  : <上流>新エネルギー開発は進んでいるか  
Author   : host      Text Length : 2066 Byte    Date : Mon Mar 28 20:44:06 1988


<上流>新エネルギー開発は進んでいるか
                      From 団藤
 
 もし原子力を廃棄した場合、残された選択は、化石エネルギーに頼るか、新エ
ネルギーを開拓するか、エネルギーの消費量全体を抑えるか−−の3つです。
 
 と言うわけで、新エネルギー総合開発機構Newsから63年度政府予算案に
みる新エネルギー開発予算の動向をのぞいてみました。
 
 一般会計予算の規模は56兆千億円で、前年比4.8パーセントの伸び。しか
し、石特会計は5450億円(4.5パーセント減)、電源特会は2940億円
(5.3パーセント増)で、特に石油代替エネルギー対策は281億円(33.
5パーセント減)と、大きな減少になっています。
 
 同機構の主な予算と項目を列記します。
 
 石炭液化技術開発は、レキ青炭液化パイロットプラントの規模縮小、建設延期
に伴って大幅減額、褐炭液化も多少減額して、99億円(29.2パーセント減
)。
 
 石炭ガス化複合発電などは、パイロットプラント建設などでほぼ前年並を確保
して178億円。
 
 太陽光発電システム開発については、99億円で26.9パーセント増。
 
 あとは地熱開発とか、燃料電池とか、超伝導の応用とかですが、もちろん規模
は数億円から数十億円のお話です。
 
 では、5千億とか2千億は何か。主に石油の備蓄や石油産業の整備、産炭地の
振興、そして、電源立地促進対策交付金、原子力の核燃料サイクルなどの技術開
発などに充てられています。ちなみに、電源立地促進対策交付金は721億円。
新エネルギー開発の技術開発費は全部で600億円程度です。100万キロワッ
ト級の原発1基が5000億円かかる時代ですから、その規模が知れます。
 
 何をお話ししようと思ったのかというと、新エネルギー開発という「技術」の
話もしょせんは経済問題としてしか語れないということです。現在、石油価格は
1バレル10数ドルまで下がってしましました。ここまで下がると、先進国側の
新エネルギー開発にかける熱はすっかり冷めてしまいます。20ドル台になれば、
ほどほどに目が醒め、30ドルのもなれば、一生懸命になる−−といった具合い
です。技術の進歩は技術自体に内在した論理によるよりも、外部の影響が大きい
のです。
 

 実はこの裏側には、資源を切り売りして生きている後進国側の経済状態があっ
て、事態を複雑にしています。それは、また別の機会にします。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 129       Text Title  : <中流>出力調整の出力変動率について    
Author   : host      Text Length : 1516 Byte    Date : Wed Mar 30 18:34:51 1988


<中流>出力調整の出力変動率について
                     From 団藤
 
 「Imidas」が手元にないので、青山さんの書き込みだけをもとに整理して
みます。
 これまで、1時間に5パーセント程度の変動しかさせていなかったのは事実です
出力を変えることは、当然、熱的な変動を生みます。金属の繰り返し疲労というの
を、ご存じでしょうか。薄い金属板を繰り返して曲げると、最初は曲がるだけです
が、いつか歪がたまり、やがてちぎれてしまいます。折曲げる力を加えなくとも、
熱的な変動が加わっても内部では力がかかり、繰り返されると破断に至ります。し
かし、かかる力の大きさが一定以下ならば、何回繰り返しても破断することはあり
ません。あるいは、相当多数回繰り返しても大丈夫とされています。
 
 四国電力の説明は、原子炉は「1分間に5パーセント」の変動率で生まれる力が
年間で400回程度は繰り返してもかまわないとの基準で設計されているというこ
とを述べているのです。これまでは、設計はさておき、安全に安全に運転されて来
たのです。この設計に基づいて、極端な話では、毎日出力調整を実施してもオーケ
ーだ、と主張しているわけです。しかし、久米三四郎さんらからは、「出力変動に
よる過渡的な中性子量の変動などの要素が設計では捉えられていない」と、批判さ
れています。

 
 このあたりの設計、安全審査、過渡的な変動、燃料の中性子照射実験・・・など
の問題は、釈然としない部分が残ります。なぜ実用発電炉で「試験」をするのか−
という疑問に絡むものです。原子力の専門家は「慎重の上に慎重を期してきた原子
力開発の歴史から」と言いますが・・・。もう一度、紙面の上でも整理し直すべき
問題として、わたしのノートにメモが残っています。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 130       Text Title  : 改造型軽水炉とは? 誤り人              
Author   : reader    Text Length : 603 Byte    Date : Fri Apr  1 22:36:50 1988


 団藤さんへ
 新潟に建設中の改良型軽水炉は燃料にプルトニュームを混合し、電気出力130
万KWと云われます。今回の改良型は何か特殊な改造があって「安全に」プルトニ
ュームを燃料として使えるのでしょうか?
 というのも、軽水炉リサイクルは米国原子力規制委員会が「プルトニュームを大

規模に利用する場合の社会や環境に与える影響は未だ十分にわかっていない。・・
・」とストップを掛けたいわく付きのシステムだからです。日本でも美浜原発で中
止したようでしたが・・・。
 これに関する資料がありましたら<下流>資料としてアップロードしてください。
                            誤り人より

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 131       Text Title  : <激流>広瀬隆トーク&ライブ            
Author   : reader    Text Length : 2303 Byte    Date : Sun Apr  3 00:59:35 1988


はじめまして。今日は「広瀬隆トーク&ライブ」というのにいってきました。
開始が午後三時すぎ、終了が八時半でした。あいだ15分の休憩のみで正味た
っぷり五時間、危険な話を聴いてきました。
彼自身「危険な話」に書いた以上に現在の状況のひどさに驚き、いっときの猶
予もならない状況です。
今日の彼の話は大勢の人に是非聴いて欲しいと思いますが、さっき帰って来た
ばかりで、頭の中が過熱状態で、とりあえず、マスコミやジャーナリズムに触
れた部分のほんの一部を読んでみてください。

一番今日本中で原子力の問題で遅れてるのが新聞記者です。ほんとそう思いま
すょ、私は。だから今朝も書いてましたね、「ヒロセタカシ現象」って。バカ
をいうなっていうんです。これは皆さん笑ってるけど、皆さんが冒涜されてわ
けなんですよ。そうでしょ、皆さんは私を見に来たわけじゃないんで、皆さん
はこういうたいへんなことが起こっているということを自分のために聞きに来
てるわけですから、これは皆さんを冒涜してるわけですから、黙っていないで
下さいよ。皆さん自身が馬鹿にされてるわけですよ。とんでもない人間たちだ
と思いますが、私が学習会回ってるとみんな新聞記者が来る、その人間たちは
わたし個人を取材にくるんです。その現象ばっかり、だから本当に腹が立って
怒るわけです。ここでいってる危険性をなぜ新聞に書かないんだっていって怒
るわけなんですけども、かれらはちっとも書きませんね。何も書かない、そし
て「ナントカ現象」とかそういうバカげたことばっかりいって、あいかわらず。
お母さんがいちばん進んでますよ、若い人や子供たちがみんな本を一生懸命読
んでるのに、新聞記者が私に学習会に来てくれなんて朝日がいうわけなんです
よ。信じられませんね、ほんとですよ、で聴いてみると「危険な話」も読んで
ないっていうんですよ。みんな、で若い人達を指導してくれって。何をいうか
っていうんですね。新聞記者ですよ、ジャーナリストですよ、その人間たちが
来て話をしてくれなんていう時代じゃないでしょ。みんな必死でお母さんたち
本読んで四国の高松にいったのに、新聞記者たちがそんなとこへ来てるわけな
んですから、一番腐りきってるのがこの新聞記者ですね・・・

ただ今日の本題はこんなことではなく、初めて聴く事実の恐ろしさの連続でした。
4月9日の青森県六ヶ所村にはなんとかして行こうと思います。

今日の講演はすべてテープに録音してあります。ご希望の方はメールを下され
ばコピーをお送りします・・っていえないのがこのネットの残念なとこで、ま
あ二日に一回はこのボードをみてますので五時間全部聴きたい方は連絡方法な
ど書き込んでおいてください。または、テレスター(TS10068)へ。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 132       Text Title  : 発電所側の発言の信頼性は?              
Author   : reader    Text Length : 625 Byte    Date : Mon Apr  4 10:57:06 1988


原子力発電所の発言の信頼性は?
 詳しいことは、よく解りませんが、原子力発電所勤務の家族の話だと
実際に発電所の現場で働いている人たちは、日常的にかなり放射線を浴
びている人たちが多くいると聞きました。
 この話を聞いたり、最近起きている小さな事故などを考慮して、発電
所側が実際に安全だ安全だと言っていることが、本当かどうかいろいろ
と疑問に思うようになりました。
 私は発電所側の言うことがすべて本当ならば、原子力発電は大賛成で
すが、少しでもウソがあるならば、早いうちに訂正し、そこで世論の賛
否を問うべきだと考えます。
原子力発電は、歴史が浅いです。これからどんどんよくするように不断
の研究を続けて行くべきだと思います。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 133       Text Title  : Re:広瀬隆トーク&ヒロセタカシ現象    
Author   : host      Text Length : 1664 Byte    Date : Mon Apr  4 22:05:26 1988


Re:広瀬隆トーク&ヒロセタカシ現象
 

                      From 大阪・団藤
 「原子力発電」と「科学記事ウォッチ」で
   広瀬隆トーク&ライブ 
   HIROSETAKASHI GENNSHOU

 という書き込みがありました。まとめてコメントを付けて置きます。
 
 「ヒロセタカシ現象」という言葉を新聞の紙面で見るのは、わたしも歓迎しませ
ん。先日の記事は東京の経済部のものでしょうが、科学部でもちょっと眉をひそめ
る類の話題になりました。しかし、それは広瀬氏の言う意味とは違いますね。現実
に起きていることの本質を捉え切れていないという意味でです。

 この機会にPRさせていただくと、書店に出たばかりの「科学朝日」5月号に、
出力調整をめぐる新市民運動について、まとめを書かせていただきました。そこで
は、敢えて、「ヒロセタカシ」の「ヒ」の字も使っていません。運動の火付け役に
なった別府の小原良子さんが広瀬氏の支持者であることは、もちろん知っています
が、わたしは現状の全体像をつかむために「ヒ」の字を無視させていただきました。
もしかすると、「少数派」さんから怒られるかもしれませんが・・・。
 
 前にも書きましたが、広瀬氏の書いているものは、第三者の検証を不可能にする
ように前提条件を厳密にしないで、いろいろな人の主張の結論部分だけつむぎあわ
せていると、思います。前に武谷三男編の「原子力発電」を読めば「おてがるに批
判できる」とした丹羽隆樹さんに、「具体的に論点を示して欲しい」といったのと
同じように、<激流>さんにも、要望します。全部書くのが大変ならば、一番大切
な点で結構ですから、このボードの参加者の検討に耐えるような「問題提起」をし
ていただきたい。パソコン通信に参加して、書き込みをする人のマナーではありま
せんか?

 今日は遠出しての帰りで、ここに参加する予定はありませんでしたので、まずは
このあたりで失礼します。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 134       Text Title  : 私は賛成のほうです                      
Author   : reader    Text Length : 588 Byte    Date : Wed Apr  6 07:57:21 1988

私は賛成のほうですが。
なんか,ここでは皆に攻撃されそう。
私のまわりじゃ「....現象」なんて見たことないし,
資源小国でエネルギ−えりごのみしてる余裕なんてないと思うし,
自然エネルギ−なんて,安定度,強力度が少ないし,
石炭,石油は酸性雨を生むし,
..だいだい,「明るい運動」ってのが信じられない。派手なのはたしかだけど,
やっぱりいままでの「運動」です。
私が実際に遭遇したのはそんな言葉とは全くかけはなれた。正直いって,「怖い」
そんざいです。運がわるかったのかな?
学生の代表と称するひとたちが実際,学校で「その他」の人達にどう思われてるか
一度,調べてみてほしいと思う。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 135       Text Title  : @                    
Author   : reader    Text Length : 2514 Byte    Date : Wed Apr  6 23:48:10 1988


<中流>「東京に原発を!」読んで 「誤り人」                  
 転居後落ち着きましたので、「広瀬 隆現象」の基となった「東京に原発を!」   
を斜め読みしてみました。                            
 結論から申し上げますと、全体として「反原発のアジテーション」の性格が強く   
出ていると感じました。つまり、基本線は正しいと思えるが、細部には「誤り」や   
「誤解(曲解)」が有るようでした。このような論調では、早晩足を掬われる気が   
いたしました。(結局、推進派を利してしまう)                  
 例えば、P28の「あの過酷な労働をしているのは、東京電力の社員ではない。   
・・・中略・・・電力会社の社員があのような危ない労働をすることはない。高圧   
線にへばりついたり、地下のマンホールにもぐらされるのは、いつも電線メーカー   
や中小企業の修理業者の仕事である。」ですが、小生のまわりの電力会社職員は、   
そのすることはない労働に毎日出掛けています。ただし、請負化は相当進んでいま   
すが・・・(部分的事実を全面化し、「真実」にする詭弁法?)           
 P50の「電気事業法」のくだりも電気事業者とガス事業者をごったに扱ってい   
ますし、建設費と損益勘定をごったにし、電気事業者が浪費すればするほど収益を   
上げ、まるでねずみ講のように描いていること。                  
 P65の「熱エネルギーの有効活用」においても、「原子力発電は核分裂によっ   
て熱を出し、・・・中略・・・この熱が大きすぎるので、冷やさなければならない」
とあたかも原発がわざと過剰発熱させているように表現していますが、小生の記   
憶では熱機関はどんなものでも熱効率40%前後であって、発熱量が大きすぎたり   
過剰に発熱させているのではないと思います。(真実を「部分的事実?」に置き換   
える詭弁法?)                                 
 ちょっと見ただけでも、このような詭弁ともとられる記述が多々あっては、いか   
に反原発のバイブル的図書であっても、原発推進派に反論され撃破されてしまうの   
ではないか?まして、この「バイブル」によって反原発運動なり環境保全運動なり   
に目覚めた「一般市民」が、この「バイブル」が推進派に撃破されたことが分かっ   
た時、それまで続けていた運動を瓦解させてしまう可能性が有るのではと心配して   
しまいます。「なーんだ反原発派の言っていることは、嘘ばっかりだ」と・・・。   
 今日はこの辺で失礼します。                          
          「広瀬 隆」現象に危惧を感じる「誤り人」より        
PS:反論はアップロードしてください。                     

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 136       Text Title  : あーあ、こんなんばっかし                
Author   : reader    Text Length : 3818 Byte    Date : Thu Apr  7 00:18:32 1988


 大変しばらくぶりに、このネットにおじゃまします。
 このボードの最初期のMSGをいくつか書いた、ハンドルNo4です。
 
 いやあ、盛あがっとるねえ、しばらく見ないうちに。
 いくつか拾い読みしての感想、とくにヒロセ現象について、アップして
みようじゃないかい。
 
 はっきり言って、過去10数年来、そうさなあ、ムラサキツユクサなんて
いって分かる人がおるかなあ、そんな昔から取組んでいる人間にとって、
 
        最近の広瀬隆はだんだん迷惑になってきた!
であるのだ。
 
 理由はいくつかある。
 例えば広瀬は最近の著作の中で、こんな意味のことをかいている。
 チェルノブイリ事故で、爆発によって生じた上昇気流のために汚染物質が
高く舞上げられ、そのおかげで原発周囲の放射能レベルが比較的低度にとど
まったという説をとなえるバカな学者がいる、と。
 本では名指しではないが、この説を唱えているのは、実は槌田の御大です。
反原発運動では、かなりの蓄積を持った人間のことを、広瀬は切捨てる。しか
も、なんの根拠も示さずにといっていいくらいの論調で、だ。槌田も別に、
周辺が低レベルにとどまって、ああ良かったといっているのではない。
 それほど爆発が激しかったのは、核反応までもがそこで起こっていたためで
はないか、という主張のひとつの傍証として、なのだ。
 そういった部分にまったく配慮しないままに、広瀬は唯我独尊的な主張を
展開し続ける。おれの言うことは正しい、他の連中は腐っている、と。
 
 もちろん私も、「核反応なんてほんとかいな」と思っているクチだが、しか
し論評するために必要なデータを今のところ持っていないから、「とまあ、
こういう説もありますが」と、少なくともその説の正誤までは踏込まない。
 ところが、近頃、私の参加している反原発勉強会などに顔を出して来る連中は
「そんなん間違いですう」と平気で言う。「なんで?」と尋ねると、ネタ本は、
ヒロセだ。
 
 そして、もっと怖い話。例外もあるが、ヒロセ信者の多くは、ヒロセの本しか
読んでいない。くどいようだが、そうでない人もいる。他のいろんな報告などに
接しつつ、それでもヒロセを一番信じる、という人もいる。それはそれで、良い。
でも、これまでに見た信者は、マスメディアの報道もせいぜい夜のテレビを見る
くらいで、ほとんどの情報をヒロセ本から得ており、それを丸ごと信じている。
 
 いろいろな情報を勘案するという心掛けに乏しいから、連中の言うことは大抵
うすっぺらい。例えば、あの<激流>くんではないが、「マスコミはケンエツさ
れているから信じちゃいけない」などとしゃれた事をほざく。「どこがだ」と
聞くと、なかなかうまく言えない。結局、自分で判断していないのだ。
 あるいは、赤報隊が朝日を反日だと決めつけているのと一緒だ。記事を読みこ
なす以前に、ムードに流されているのだ。
 朝日の原発報道にも欠点は山のようにあるが、それを指弾するための情報源と
してヒロセはあまりうまく機能しない。科学朝日の木元記者が(こいつもたいがい
過激なやつだな。ひょっとしてパンクスじゃないか)烈火のように怒っていた
のも、もっともな事だと思う。批判が安直なのだ。
 ちなみに朝日の最近の原発報道の欠点は、先日の団藤記者とのMSG交換で
指摘したように、報道の範囲を全国化していない点だ。私は、木元記者のMSG
で初めて浜岡の事故の事を知ったが、静岡地方版にはかなり詳しく載っていた
ようだ。未確認なので筆致も鈍るが、もしそうならば、もったいない話だろう。
せっかくの取材内容の価値判断を誤っているわけだから。
 
 広瀬先生に唯一感謝すべきは、このところの反原発への関心の高まりへの貢献
だろう。しかし、私は危惧している。
 団藤記者は、なにか及び腰の物言いをしていたけれど、ヒロセはまさしく「現象」
なのだ。新しく参加した人々が、新しい運動をになっていってくれれば良いと思う。
そうなって欲しいと期待する半面で、彼ら、彼女らの大半が、やがて広瀬という
ヒーローに耳を傾けることに飽きてしまい、無関心と無批判の大海に飲み込まれて
いくことを最も恐れる。5年程前に燃え盛った反核運動が、INF全廃条約のはるか
以前に日本では鎮静化してしまったように。結局、祭りは祭りなのだ。
 神々はやってきて、去っていく。
 
 ここまで書いてきて、私が大嫌いな「諸君」に、アンチ広瀬の記事がだらだら
でていると知った。
 なんとなくバカバカしくなった。もうやめる。
 
                       謎の公務員No4なのだった



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 137       Text Title  : ↑訂正です。From No4                    
Author   : reader    Text Length : 353 Byte    Date : Thu Apr  7 00:59:58 1988


 すまんすまん。激流くんには本当に申し訳ない。君は非常に
冷静なメッセージでした。私は、「ウォッチング・ボード」の
HiroseGenshou(だったかな)くんの、こ汚いMSGのことを
念頭に置いていたのであります。ごめんなさーい。

 という訳で、私の前のアップを読まれたかたは、是非、上記
の点を読みかえて下さいませ。

          平身低頭の公務員No4

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 138       Text Title  : はじめてですが、電気料金がらみで一言    
Author   : reader    Text Length : 2231 Byte    Date : Fri Apr  8 17:03:37 1988

  /// 電力会社と原発と電気料金の関係には疑問があります ///

  「誤り人」氏のNo.135を読んでP50の「電気事業法」のくだりも
 ・・・・については、広瀬氏の表現は、説明不足で「誤り人」氏の危惧?に、
 私も同感です。しかし、けっして誤りではないと思います。
  電力会社は地域独占の公益事業として、事業報酬を得ることが認められて
 いるのです。「原価主義」「公正報酬」「需要家に対する公平」の三原則に
 基づいて、設定された電気料金は、「能率的な経営の下における適正な原価
 に適正な利潤を加えたものであること」と、通産大臣が認めれば、許可され
 るのです。電気事業は利権の食いものとなっていても、不思議ではないシス
 テムなのです。
  「電気と工事」4月号(オーム社)の「特集 電気料金新時代」(東京電
 力の大村氏の署名記事)によれば、「原価主義の原則」が最も重要な柱で、
 料金は「電気事業が能率的な経営のもとに、お客さまに良好なサービスを提
 供するために必要な原価」という客観的な基準をもとに決定されることが必
 要とあります。しかし、客観的な基準とは、いったい何なのか疑問です。
 ・他の電力会社へ売電している電力会社が、なぜ原発を建設しなければなら
  ないのか?
 ・原発をもたない電力会社の料金が、なぜ九電力の中で最も安いのか?
  (九電力平均 19.72円/KWh  北陸電力 18.13)
 ・米国の電力会社(民間企業)は、コスト面から原発の建設を断念している
  のでは?
  とりあえず、電力会社を経済的に突き放せば、原発の建設はSTOPする
 んじゃないかと思っていますが、具体的には?
  (ただ、東電も東京ガスに競合され始めたら、途端に、お役所的な応対が
  なくなるわ、窓口へいくたびにお土産[テレカ、タオル、靴下、台所用品
  etc]はくれるわ、東電から挨拶に来るわ、−−私は只のお客の代理人
  なのに−−変わっていく可能性はある!)

  [雑記] 京都の日本海側で生まれ、18歳から30歳まで福井・金沢に
      住み、電気工事会社で働いてきて、若狭湾原発ストリートを横目
      にしてきたので、原発には関心をもってきたけれど、行動は出来
      ずにいたので、このネットの討論会には参加していきたいと思い
      ます。(今は転勤で横浜にいますから)
       近いうちに、「電気屋からみた省電力の進め方について」書き
      込みたいと思います。
            −−−スターデルタ−−−
  (職を失う恐怖が、原発の恐怖より強いので、とりあえず匿名です。)


Board    : 原子力発電                    
Text No. : 139       Text Title  : 公務員No4殿へそーれ!                
Author   : reader    Text Length : 589 Byte    Date : Sat Apr  9 03:42:32 1988

君の「ヒロセ現象」に対する批判はまさに,その現象に対する批判ということ
でしょう.それはわかりました.君の「原子力発電の意義」に対する率直な意
見をここでききたい.広瀬氏は彼なりの論理展開で主張している.彼の収集し
たデータ等にもとにだ.君の論理展開を君のデータをもとに披露してしてほし
広瀬氏の論理展開に誤りがあるかどうかどうかは各自面倒だが自分でまた検証
しべきだ.大変な事だが...
しかし何の反証例も「広瀬主張」に示さない薄っぺらい批判はとるにたらない.
それとも君の意見を代弁してくれる書物などあれば推薦されたし.
                    ロックフェラー長井モルガン

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 140       Text Title  : <中流>樋口健二「原発被爆列島」より    
Author   : reader    Text Length : 2741 Byte    Date : Sat Apr  9 11:32:04 1988


From 青山 千秋

今日は
 樋口健二「原発被爆列島」三一書房 1987年
を読んで「あ!」と思った所を紹介します。

この本は原子力発電所での作業者の被爆を扱っています。

P.101
  さて、永田利夫さんの凄まじい体験、
 8年前の福島第一原発3号炉の水漏れ事故は、
 当時どの新聞にも載らずに葬られた事件であった。
  永田さんはじめ筑豊から福島原発へ入った4人は
 揃って同じ作業にたずさわっていた。
 1979年1月20日、福島県双葉町に民宿入りして3週間目の出来事である。
  3号炉の地下一階に濃縮廃液タンクがあり、
 直径約3メートル、高さ5メートルほどのタンクが3つ並んでいた。
 それに新しい鉄梯子をつけるために、足場を組む作業だったという。
 放射能が何十万レムもあって、入口に鉛で囲った小屋を作り、
 待機所とする程のひどい場所である。
 100ミリレムにセットしたアラームメーターが1から3分位で
 「ビー、ビー」鳴ったという恐ろしい労働現場である。
 (ちなみに100ミリレムとは一般の人が1年間に浴びる放射能の量である。
 それをなんと数分で浴びるのである。)
  現場監督が
 「あんたらタンクに落ちたら、外には出さん!
 そのまま、コンクリートで固めてしまう。
 あとは遺族が何億円でもいい東電とかけあって補償金をとることだ」
 といったというから、想像するだけでも
 凄まじい労働現場がクロースアップされるのである。
  そんな廃液タンク室で永田さんたちは放射能と戦いながら作業をしていると、
 どこのパイプからもれたのか、
 「赤い水が入口からドーッと入って来て、アッという間に腰近くまでつかって、
 みんな濡れねずみになったとです。
 全面マスクは前が雲って見えんから、みんなはずしたままでしたばい」
 と水漏れ事故の様子を彼は鮮明に語った。
  30人以上の労働者がいたというから、みんなひどい被爆をしたはずである。
  3日後、水のあたった皮膚にブツブツができ、
 かゆくて我慢ができないので、双葉町の病院で診察してもらうことになった。
 ところが診てもらった田中医院では「食中毒かもしれん」といって
 親身にとりあってくれなかった。
 頭にきたみんなが
 「ふざけるじゃない!食中毒になるものは食べておらん!」
 とつめよったら、医者は
 「本当のことを(カルテに)書いたらわしはこの町におれんようになる。
 それよりみんな早く故郷に帰れ」
 といったという。
  それにしても人間を救わなければならない医者までが、
 原発管理体制の中ではどうするすべもなく、
 目に見えぬ大きな圧力に震えている姿が目に浮かぶ。
 何とも空恐ろしい現実ではないか。
 その後、永田さんはじめ筑豊の被爆者は”原発ブラブラ病”にとりつかれ、
 今は働けない体になっている。

この本で疑問なのは
 当時どの新聞にも載らずに葬られた事件であった。
ということ。
朝日新聞には出なかったのでしょうか?

それにしても本当なら凄まじい話だ。あきれてしまう。
4月8日のNHKの「ビキニ核実験はこうして行われた」を見ても、
放射能の怖さはよくわかる。
手がグローブみたいに脹れた兵士が30年後(?)に亡くなったことからも、
この話に出てくる永田さんの行く末が心配である。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 141       Text Title  :                                         
Author   : reader    Text Length : 445 Byte    Date : Sat Apr  9 18:56:09 1988


原子力発電は使用者のそばへ
本当に安全な原子力発電ならば何故使用者、即ち都会のそばに建設しないのでしょうか?
電力会社は多くの土地を所有しています。原子力発電所の中に社長以下トップ重役を
すまわすべきだ。そうすれば世間は納得するでしょう。受益者負担をとるべきだ。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 142       Text Title  : <上流>Re:#141                  
Author   : host      Text Length : 243 Byte    Date : Sun Apr 10 19:02:45 1988


#141さんへ
                         団藤
 あなたの疑問への推進側からの回答になると思われる引用を、このボードの
#48「大事故時の災害評価例とリスクの考え方」で、取り上げてあります。
一度、お読み下さい。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 143       Text Title  : <下流>Re:130改良軽水炉とプルトニウム  
Author   : host      Text Length : 1693 Byte    Date : Sun Apr 10 20:25:03 1988


<下流>Re:130改良軽水炉とプルトニウム
                       From 団藤
 日本の原子炉は軽水炉、つまり普通の水を冷却材に使うタイプが主流です。そ
れも米国からの輸入に始まり、デッドコピーによる国産化、自前の小改良の積み
重ねを経て、ようやく自分の力で最初から設計する段階に至りました。
 「誤り人」さんが言う改良型軽水炉がそれです。加圧水型ではAPWR、沸騰
水型ではABWRと呼びます。「A」とは”Advanced”の略です。

 このうち、ABWRが新潟の柏崎刈谷原発の6,7号機にまず取り入れられる
ことは知っていますが、燃料にプルトニウムを混ぜるかどうかは聞いていません。
「A」タイプの炉は燃料の節約、運転の長期化などの経済面、被爆線量の低減、
万一の事故時に炉心が溶融する確率を下げるなどの安全面で改良されているよう
ですが、本質的には軽水炉なのでプルトニウムをウランに混ぜるプル・サーマル
での問題点は同じだと思います。

 米国はカーター大統領の時に、使用済み核燃料の再処理政策を止めたのに、日
本は再処理の旗を掲げたままで進んでいます。青森の3点セットがまさにその象
徴です。青森の再処理工場には、確か7000億円の建設費が計上されています。
 今の計画で進めば、敦賀、美浜の両原発でのプル・サーマル(プルトニウムは
本来は高速増殖炉で高速中性子を当てて核分裂させるのが効率が良いのに、高速
炉の開発遅れから軽水炉の減速された熱中性子=サーマルニュートロンで燃やす
方向に変わってきたためこう呼ばれる)試験に続いて、炉心の3分の1にプルト
ニウムを混ぜたとして100万キロワット級原発で12機程度で本格的に実用化
することが検討されているようです。
 再処理の問題については、別に資料の提供と討論をするつもりです。私の考え
では再処理=プルトニウム問題を抜本的に検討すべき時期に来ていると思います
が、政府、電力業界は既定方針のまま進むつもりです。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 144       Text Title  : ★新しい討論参加者の皆さんへお願い★    
Author   : host      Text Length : 927 Byte    Date : Sun Apr 10 21:09:21 1988


★新しい討論参加者の皆さんへお願い★
                        From 団藤

 懐かしい名前ですねNO.4さん、そしてスターデルタさん、激流さん、ロッ
クフェラー長井モルガンさん、「賛成のほうです」さん、丹羽さん・・・

 討論への参加を歓迎致します。

 ところで、出来ればわたくしの討論の進め方についての提案をお読みいただい
て、ご協力願えれば幸いです。このボードの#84,94,123の3つの書き
込みをご覧いただければ、いいと思いますが、出来るだけ議論を噛み合わせて進
めようと、原子力問題を3つの領域に分けて、一つの討論会の中で3つの討論会
が並行して討論するような形にしています。

 いま、話題が多い広瀬隆氏については、事故の問題が多いので、とりあえず、
<中流>域での議論としたいと考えます。もちろん、再処理問題を主題にするの
でしたら<下流>域の議論としてタイトルを出していただいて結構です。

 それから、ぜひとも匿名でもいいので名乗って下さい。こちらとしても呼掛け
にくくて困ります。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 145       Text Title  : <上流>Re:電気料金がらみ・・・      
Author   : host      Text Length : 1283 Byte    Date : Sun Apr 10 23:51:40 1988


<上流>Re:電気料金がらみ・・・
                    From 団藤
 
 スターデルタさん。あなたの売電についての疑問にはこのボードの#44「電
力会社の電源開発計画について」が、役に立つと思います。ご一読下さい。
 
 なお、北陸電力の料金が安いのは、原発を持たず、もっとも元手がかからない
水力に頼れる有利な立場にあるからですが、ほかの電力にとってあれほどの水力
を手に入れるのは難しいのです。その北陸電力も能登原発に執念を燃やしています。

 米国の事情は、簡単には石炭の値段が日本の数分の1でしかなく、石炭火力と
は競争になりにくいのです。おまけに、電力会社の規模が日本よりもずっと小さ
く、巨額な投資を必要とし、しかも、規制当局の安全審査が建設の前後にあって
完成段階で手直しを求められることがある米国では、原発は経済的に恐くて手が
着けにくくなっているのです。

 電力会社を経済的に突き放せるか?・・・現在のところ、その可能性を秘めて
いるのは反原発運動ではなく、燃料電池などを中心とした小規模電源&熱源(コ
ジェネ)が広く普及して、100万キロワットなどという巨大な電源=原発の立
地が無意味になることでしょうか。電力会社自身がその可能性を考えて、燃料電
池の開発では先頭に立っているのですから。

 省エネの問題もあります。生産を海外にシフトしていく日本の産業構造の改変
もあります。出来れば、そうした問題にも触れて行きたいと考えていますが・・。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 146       Text Title  : <中流>広瀬氏の発電設備計算について    
Author   : host      Text Length : 1437 Byte    Date : Mon Apr 11 01:42:16 1988


<中流>広瀬氏の発電設備計算について
                      From 団藤

 正直なところ、私は広瀬氏と関わりたくないのですが、このボードでもあまり
に「東京に原発を」に触れていただくので、斜め読みしていた本をしばらくぶり
に取り出してみました。 

 早速、気になったのが18,19ページの「原子力発電所が止まったら」の計
算でした。ここでは、単に数字がおかしいことだけ指摘して置きます。

 広瀬氏はチェルノブイリ事故時点(1986/4/26)での発電設備と需要
のアンバランスを、以下のように記しています。
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 火力+水力+原子力=15,253万キロワット

 火力+水力=12,799万キロワット

 1985年の史上最大電力=10,981万キロワット

 従って、最大電力消費時に原子力を止めても、火力と水力だけで電気は17
パーセントも余っている−−と。
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 私の手元にある「電気事業便覧」からの資料は、1987年3月末のものですが、

  火力+水力+原子力=13,246万キロワット

  火力+水力=10,956万キロワット

 にしかなりません。氏の議論の出発点になっている資料の出所が書いてあれば、
調べられますが、どこにも見あたりません。

 それに、もしも、氏の「水力」に揚水発電が含まれるなら、このボードでこれ
までに何度か書いてきた通り、揚水は原子力そのものですからナンセンスになり
ます。私の数字には揚水も入っています。

 以上、報告して置きます。 



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 147       Text Title  : Re:#146                          
Author   : reader    Text Length : 1171 Byte    Date : Mon Apr 11 17:51:43 1988


<上流> Re:広瀬氏の発電設備計算について
                       From  スターデルタ

 手元に古い資料しかないので、参考程度ですが。
  「電気料金節減ガイドブック」(電気書院刊)の中の、「1.電気料金制度の
 見通し」(電気事業連合会 寺本氏)によると、

   57年度末設備(電気事業用)  単位 万KW
     原子力     1,718
     水 力    (3,219)
     ( 〃 一般) 1,824
     ( 〃 揚水) 1,395
     火力その他   9,047
    −−−−−−−−−−−−−−−
     合 計    13,984

 火力+水力=12,266万KW、火力+水力(一般)=10,871万KWと
いう数字になっていますが、5年間で水力・火力をほとんど増設していないのか、
廃止したのでしょうか?
 それとも、「電気事業便覧」の数字に何か操作があるのか?(発電端電力と送電
端電力が3.5パーセント違うとか、稼動率を加えて計算ヲ驍ニか・・・・)

 去年の夏の大停電時には、火力を稼動させていなかった訳だし、広瀬氏の論法に
は納得しやすいけれど、どれだけの設備を、どれだけ稼動できるかが問題で、発電
設備量と需要最大電力量を比較するのは、意味が無いと思います。電力には余裕が
必要なのは確かです。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 148       Text Title  : <中流->上流>広瀬氏の計算・訂正        
Author   : host      Text Length : 1365 Byte    Date : Wed Apr 13 14:14:02 1988


<中流->上流>広瀬氏の計算・訂正
                      From 団藤
 
 4/10の書き込みは数字を見誤っていたので、訂正します。わたしの書いた
数字は、9電力合計で、この他にある電源開発などを入れないと全体にならない
のでした。
 
 改めて、1987年3月末の推定実績で電源種別に記しますと
 
  原子力・・・・・・2,568万キロワット
  水力・・・・・・・3,441
  石炭火力・・・・・1,109
  LNG火力など・・3,387
  地熱・・・・・・・   18
  石油火力・・・・・4,819
  −−−−−−−−−−−−−−−
   合計     15,342万キロワット
 
 合計から原子力を差し引くと、12,774万キロワットになりますが、水力
の半分は原子力による夜間余剰電力を使った揚水発電です。手元に明細がないの
で申し訳ないのですが、大ざっぱには揚水を除くと11,000万キロワット程
度と考えていいと思います。従って、氏の主張はやはり無理と言えますね。だい
たい、雨に頼っている水力がフル稼働するという前提が間違っています。
 
 日曜出番で、深夜12時を回ってから帰りがけに書き込んだため、見誤ったよ
うです。ごめんなさい。
 
 以上、訂正でした。
 
 <スターデルタさんへ> 個別にあたってはいませんが、石油火力については
明らかに減らしています。火力で増設しているのは、石炭とLNGなどです。一
般水力は完全に横ばいです。
 
あなたのおっしゃるとおり、広瀬氏がこのあたりで意味がある議論をしている
とは思えません。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 149       Text Title  : <下流>は激流でした                    
Author   : reader    Text Length : 7 Byte    Date : Wed Apr 13 23:56:31 1988


?



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 150       Text Title  : <一般>児童向け小冊子を読んで          
Author   : reader    Text Length : 1463 Byte    Date : Sat Apr 16 08:39:37 1988


<一般>児童向け小冊子を読んで
 電力会社がその店頭に置いているPR小冊子を我が子のため持ち帰り読んでみ
ました。外観から普通のPR用科学小冊子かと思ったところ、説明文全てルビが
ふってある原子力発電のコーナーがあり、構成とルビから小学校低学年向けに用
意されているものと思われました。
 内容は小生たちが昔、「未来は明るい」と単純に感じていた頃の科学雑誌と同
じトーンで貫かれていて、最初に「もし、電気がなかったら・・・。楽しいファ
ミコンゲームで遊べないし、テレビも見られません。」と子供の関心が高いもの
を使って説明していました。子供向けですから内容がどうのこうのと目くじらを
たてる事もないかも知れませんが、自分が「科学少年」で昔読んだ「学研の科学」
を無批判に読んでいたこと(学研の科学が誤っている雑誌という意味ではありま
せん)を思うと、電力会社にとってこれらPR用小冊子の効用ははかり知れない
ものと言えるでしょう。
 未来の「お客」を自らの手で教育し、自分達の意にかなう「お客」を作り出す
電力会社のPRに小生たちは『何をなすべきか』・・・。

                   科学少年だった「誤り人」より

PS:改良型原発で「プルサーマル」を始める計画は当面ないようです。

PS2:ロックフェラーさんの「広瀬擁護」は勝手ですが、貴方自身の
    お考えは?No.4さんを問い詰める前に自らのお考えをご開
    示ください。まさか広瀬理論=ロックフェラーさんの考え方で
    はないでしょう?
    なお、No.4さんは以前持論を展開していました。念のため!

PS3:少数派さん、「驚嘆人」さん、スマッシュさん、その他の皆さん
    見てますかー?

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 151       Text Title  : <上流> もしも原発 一斉に止めたら    
Author   : reader    Text Length : 1707 Byte    Date : Sat Apr 16 11:07:18 1988


 4月16日 朝日新聞朝刊 「もしも原発 一斉に止めたら」を読んで

       //// From スターデルタ ////

  これは、電力会社の反論というより、反原発運動の盛り上がりへの「悲鳴」
 じゃないですか。広瀬氏も強引だけど、東電も無理やりじゃないかなあ、この
 反論は。逆に「原発止めても大丈夫」と読みかえる人が多いのでは。私は下の
 2点でそう思いましたが・・・・・

  疑問 その1
      火力の点検停止というのは、どれぐらいの期間を要するのか、その
     サイクルが年に何回か不明ですが、需要の多い夏季にやらなければな
     らないものでしょうか?
      需要家サイドの点検は、使用の多くなる夏前に済ましますが、供給
     サイドは、ピーク時に点検するんでしょうか。
  疑問 その2
      経費の増加を燃料費だけで説明しているが、発電コストは燃料費だ
     けで決まらないはず。

 ////// この問題にからんで、最近の体験です //////

  今週、電力の某営業所へ、某需要家の新規申込の事前打合せに行ってきまし
 た。「お客さまが現在より電気を昼少なく、夜に多く使用していただければ、
 当社は電力の需要運用を一層合理化でき、また将来の供給設備の建設を少なく
 することができる・・・(東電資料より)」という趣旨の需給調整契約制度と
 いうものがあります。この需要家もその中の「蓄熱調整契約(空調負荷を深夜
 電力で蓄熱し、昼間の電力を減らす)」をしようとしているのですが、なんと
 「2ケ月に1回しか受け付けられません。」と東電にいわれました。(タイミ
 ングを外すと、最長2ケ月も待つことになる・・・・)
  最大電力のピークシフトを奨励しながら、このやる気のなさ!東電だけじゃ
 なく、通産局の都合でしょうが、なんだか「使用量を減らしちゃ困ります。」
 「安い電気じゃ儲からん」みたいな姿勢が見えてくる。電力会社の方で、この
 件の事情がわかりませんか?

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 152       Text Title  :                                         
Author   : reader    Text Length : 6457 Byte    Date : Sat Apr 16 21:26:35 1988


以下の本はなかなか良いと思うので、
適当と思うところを順次UPLOADしたいと思います。

 内橋克人「日本エネルギー戦争の現場」講談社 1984年

今日のところは少々古いデータですが電力需要に関する部分。
ここでのポイントは
 1.電力会社は自分のところで発電した電気だけを供給するのではなくて、
  発電だけをしている会社から買った電気も供給している。
 2.点検中の設備は電力供給能力が無いとみなされる。
というところにあります。

P.368
  経済学と工学との接点領域から「電力」に挑み、
 わが国で初めて電力を学問の対象にした、と評される平井孝治氏が、
 詳細なデータを駆使して「電力過剰設備」の実態をあばいてみせる。
  まず、実際に電力会社が抱えている発電所の利用率からみていくことにする
 (電力会社のデータが未発表のため、すべて56年度実績)。
 「設備利用率」とは一般企業でいう工場の稼働率、あるいは操業率にあたる。
  保有している機械の生産設備の何割が現実に動いているのか、を示す指標だ。
  電力の場合、現在ある設備の何割が日常の発電に使われているのか。
  計算によれば、北海道電力から九州電力まで全国9電力会社の合計で、
 なんと44パーセントの低水準。
 実際には100ある発電設備のうち44しか、日常的には動いておらず、
 残り56の生産能力が「余っている」勘定になるというのだ。
   ・
   ・(中略)
   ・
 平井氏のいう「設備利用率」は「平均発電力」を現有の「設備能力」で
 割り算することで求められる。
   ・
   ・(中略)
   ・
  だが、平井氏のこの「設備利用率」に視点を据える議論のやり方に対しては、
 当然、疑問や反論が予想されることだろう。
  だが、
 「電力会社は、社会に対して安定して電力を供給していくという義務を負っている。
 その義務を果たすには、電力消費がぐんとハネ上がって突出するピーク時のほうに、
 発電能力を合わせて用意しておくのが当然だ。
 それを、年間を通しての”平均電力”と”設備能力”をくらべて、
 多い少ないをいうのは酷ではないか。
 それではピーク時、停電がおこってもいいのか!」
 当然の反論が予想されよう。
  ピーク時と平常時の電力消費量に大差の出る社会ほど、
 「設備利用率」が低くなるのは当たり前なのだ。
 この点はどうなのか。
  かつて、わが国消費電力のヤマ場は、1年のうち12月にあった。
  それが、クーラーなど冷房需要がふえるにつれ、
 「夏場ピーク型」へと変わっていったのである。
 ここ2、3年は、大企業の夏休み(8月の旧盆前後に集中)が普及した結果、
 7月ピークが常態となっている(今年は8月にやってきた)。
  そのピーク時、いったいどれほどの電力消費(イコール生産)があるのだろうか。
 いわゆる”ピーク時電力”をはかるため「7月(あるいは8月)最大3日平均電力」
 という数字が使われる。
  7月の最大消費のヤマを上から3つとり、その平均値を計算して当てる。
 「このピーク時電力というのが、電力会社にとっては一番重要な値なんです。
 これを指標にして、設備投資の計画などをたてるからです。」
  56年度の実績でいえば、表にもある通り、
 電力9社の合計で9245万キロワット
 (史上最高の記録更新といわれた今年8月5日は、
 これよりさらに687万キロワット多かった計算になる。)
  平井氏が分析する。
 「確かに、この”7月最大3日平均電力”と、先の”設備能力”をくらべますと、
 一見、近い数値であるかのように見えるでしょ。
 9245万キロワットと1億921万キロワットですから・・・。
 政府、電力会社もその点を強調して、設備は過剰じゃない、と反論するのですが、
 実はそれに一般の人はごまかされるんです」
  意図的にか無意識にか、
 「受電」というのが公表データには加えられていないという。
 「電力会社というのは、ですね。
 自分のところの設備能力で電気を生産するだけでなく、共同火力とか電源開発、
 また日本原電とか、さらに自家発電のところからも大きく電気を買っているんです。
 年度初め、あるいは月初め、これこれ、これだけの電気を買いますよ、
 そう契約を交わし買電してるんですね。
 この受電分というものを計算に入れなければ、
 正しい受給関係を示す数字は出てこないです」
 7月ピーク時の電力に対応させるには、
 この分、すなわち「7月受電最大電力」の量も明らかにしなければならない。
  56年度の場合、電力9社が、そのピーク時に他社から
 買い入れた「受電分」は合計1638万キロワットにものぼった。
  したがって、9電力全体の実際の「供給能力」を知るには、
 この「最大受電能力」を「設備能力」に加えなければならないはずだ。
  それですなわちホンモノの「供給能力」が出るというものだ。
  こうしておいて、このホンモノの「供給能力」のうち、
 いったいどれだけがピーク時に実際に動いたのか--
 ピーク時の「稼働率」を計算してみるのである。
  結果は78パーセントと出た。
 これは何を意味しているのか。
  夏のピーク時においてさえ、わが国電力会社は発電設備の78パーセントしか、
 稼働させる必要がなかったことを示している。
   ・
   ・(中略)
   ・
 「ところが、こんなに余計に電力が余っていることを、
 そのまま公表したんでは、国民が納得しないでしょ。
 それだけ余っているのに、なぜさらに原発をふやさなきゃならんのか、と。
 そこで通産省、電力会社はどうするか。
 なんとか余剰分を示す数字を低く抑えようと、
 さまざまに細工を施しているんですね」
  と、平井氏はそのカラクリを解明する。
 一つは「送電端予備率」という考え方の導入。
 もう一つは「定期検査」実施時期の細工である。
  前者の「送電端」というのは、
 発電所内や送電時での自家消費分(ロス分を含む)を
 差し引くという計算をやったうえで、「予備率」を示すやり方であるそうだ。
 その分、少しでも供給能力は減る(発電力の10から15パーセント)。
 「送電端のほうはいわば小細工的ですが、2番目の定期検査は大細工。
 新聞発表などに使われているのは、すべてこの大細工、小細工済みの数字なんです。
 専門家の私でさえ、なかなか気がつかなかったほどで・・・。
 どうも計算が政府発表のものと合わない。
 長い間、おかしいなあ、と・・・」
  どうやるのか。
  電力消費がピーク時を迎える夏場に、
 わざわざ「定期検査」を入れるのだという。
  ピーク時、休んでいる設備(遊休供給力)に定検を施し、
 その分を「最大供給能力」から差し引いてしまう。
 「定検」に組み込まなければ「遊休」とみなされる--
 その遊休分を「定検」扱いすることで、遊休設備とは別扱いとする。
 結果において、公表される「遊休供給力」の数字も
 「供給予備率」の数字も実際よりは低くなってしまうのである。
 「定検をやろうが、やるまいが、実際には余剰設備は余剰として、
 動いていないわけですね。
 それを定検中とすることで、余剰設備から除かれる結果、
 余剰分のみせかけの数字が小さくなる、という効果があるあわけです」
  では、なぜわが国の電力業界は、
 かくも巨大な余剰電力を抱えることになってしまったのだろうか。
 「原発のように1基当たりの発電量が巨大になればなるほど、
 それに見合って、供給予備率を高めなければならなくなったのも一因です。
 なぜなら、巨大設備が1基故障すると、ガタッと出力が落ちますからね。
 そもそも原発はそれ自体の本質からいって、
 ますます巨大な予備率を必要とし、
 余剰を要求するという宿命を背負っているわけです。」

以上

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 153       Text Title  : チェルノブイリとワイン                  
Author   : reader    Text Length : 1132 Byte    Date : Sun Apr 17 22:21:27 1988


チェルノブイリとワイン
上は題名.
 久しぶりです.
 私は酒(アルコール)を飲む機会があると,できるだけ,ワイン
を飲むことにしています.好みはロゼです.ところで,先日,ワイ
ンを飲んだときの話ですが,ヨーロッパ系のワインはチェルノブイ
リ原発事故の影響を受けているのではないかと言う疑問が出てきま
した.どなたか事情に詳しい方はおられませんか.灰はどちらの方
に流れたのでしょうか.それはワインの産地を直撃しなかったので
しょうか.私は少々の事は構わないのですが,品質についての不安
がある分だけ値下げが出来ないだろうかと余計なことを考えていま
すーーー冗談.
 それにジェチレングリコールの混入事件,あれはどうなっている
のでしょうか.問題がすべて解決されたのでしょうか.そんなに簡
単に解決されると言うことはなかなか考えられないのです.それと
も元々の問題が軽かったのでしょうか.
 統計を見ると,60年まではヨーロッパ系のビン詰めワインの輸
入は順調に伸びていますが,あれがあって,61年はがた落ちです.
それに代わって,カリフォルニアワイン,ヨーロッパ系でもポルト
ガルワインは急速に伸びています.初めの疑問,1986年4月26日
午前1時23分(現地時間)と関係はないのでしょうが.
         輸入ワインを安く飲みたい白田でした.

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 154       Text Title  : <上流>Re:もしも原発一斉に止めたら  
Author   : host      Text Length : 2379 Byte    Date : Wed Apr 20 00:46:37 1988


<上流>Re:もしも原発一斉に止めたら
                    From 団藤
 
 スターデルタさんが引用した記事は、東京本社版の第3経済面の記事です。し
たがって大阪などの人は見ていないと思います。かくいう私も知りませんでした。
そこで、まず簡単に内容を紹介しておきます。 
 
 「もしも原発を一斉に止め、石油火力で肩代りした場合、夏の冷房使用量を今
の半分くらいに抑え、同時に夫婦と子供2人の標準家庭で月額400円ほどの追
加負担を求めることになりそう−−こんな想定の成り立つことが、15日までに
東京電力などの試算であきらかになった。」・・・というのが書き出しです。 
 
 昨年8月21日の最大電力時に、需給バランスは
 
   ピーク需要・・・・・・・1億1,522万キロワット
 
   発電設備の認可出力・・・1億5,414万キロワット
    原子力発電分・・・・・ −2,588万キロワット
    火力の点検停止分・・・ −  680万キロワット 
    水力の水量減分・・・・ −  660万キロワット
   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    差引         1億1,502万キロワット
 
 で、16万キロワット足りないと言う計算を東京電力がしているようです。 
 
 もし不足分を補うとすれば、現在は調整役として休ませている石油火力に頼ら
ざるをえず、61年度の原子力発電分1,673億キロワット時を石油火力で替
えれば、1キロワット時当たりの石油の燃料費は5円50銭と、原子力よりも4
円高いので、6,692億円の経費増加になる・・・そうです。
 
 
 さて、わたしも東京電力の意図を計りかねているのです。最近とみに「広瀬隆
シフト」を強めている電力業界のことですから、彼らなりの「分かりやすい」計
算をしてみたかった−−というのが本当のところですかね。
 
 先日紹介した科学朝日5月号の「新市民運動に火をつけた出力調整運動」の中
で、
 
   出力調整によって事故の危険性がわずかとはいえ増える。反対運動側はそれを
  とらえて「出力調整がどうして安全なのか」と問いかけつつ、実は「出力調整を
  するような原発は要らない」と主張している。国や電力業界は型にはまった安全
  性を説くのではなく、「なぜ出力調整をしてまで原発が要るのか」を一般の人の
  心に響く言葉で説明できなければならない。 
   それに失敗するようなら、昨年11月「原発ノー」の答えを出したイタリア国
  民投票のような、ヨーロッパでの反原発機運が国内でも本物になりかねない。
 
 と、書かせていただきました。わたしとしては、国・電力業界への警鐘のつも
りでもあったのですが、この記事をよむかぎり、事態の深刻さが、まだお分かり
でない、としか言い様がないようです。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 155       Text Title  : Re:re:もしも原発一斉に…                
Author   : reader    Text Length : 1125 Byte    Date : Wed Apr 20 19:13:28 1988


Re: Re:もしも原発一斉に止めたら

 おっしゃることはもっともだと思います。
 で、もう少し付け加えさせていただくなら、「原発を
止めても電気は余っている」というのは反対派にとって
は、いわばダメ押し的論点に過ぎず、この点を電力会社
が躍起になって否定したところで、なんら痛くも痒くも
ないのです。

 例えば、食糧が不足しそうだから、有機水銀で汚染さ
れた魚でも食べなければしかたない、というのと同じこ
とだからです。
 誰が食べさせられるのでしょうか。そんな恐い食べ物
を作って利潤を得ているのは誰なのでしょうか。

 少し話が飛躍しますが、先日、広島出身の知合いに、
ヨーロッパでの汚染状況の話をして、日本でも食べる物
には気を付ける必要がある、といったところ、その人は
そんなにヨーロッパの人々が危険な目にあっているのに
日本にいる自分達だけが、自らの安全のみを考えていて
よいのか、というのです。
 むしろ、汚染食糧をヨーロッパから積極的に輸入して
少しは被害を分けもってあげなければいけないのではな
いか、といわれ、ハッとさせられたものです。いまごろ
ウクライナやポーランドあたりはどうなっているのだろ
うかと思うと、心が痛みます。
あまり論理的な話ではありませんが、問題提起として。
                    FURU



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 156       Text Title  : <上流>業界の反論1 「誤り人」より    
Author   : reader    Text Length : 941 Byte    Date : Thu Apr 21 22:49:41 1988


<上流>業界の反論1 「誤り人」より
 広瀬氏の意見に対し、業界内部で予想どおり反論が行なわれていた。小生の危惧が
本当になりつつあるのだ。広瀬氏は「原発なしに電力が賄ええる」と力説(?)して
いましたが、反論では「昨年の最大電力は1億1500万KW程度であった。電力会
社は常に想定される最大電力に大して10%の余裕を持ち安定供給に備える必要があ
る。昨年の最大電力時の電力認可出力は1億6000万KWで、このうち原発の約2
800万KWを止め、火力の点検分700万KWと水力を660万KWと試算すると
最大電力に対し、余裕80万KWと危機的状況になってしまう。火力の点検は需給バ
ランスから夏期にも実施せざるをえないからだ。ゆえに、原子力発電は必要不可欠で
ある。」
 このような反論は技術者にとってかなりの説得力を持っていると思います。団藤氏
やスターデルタ氏が指摘している点を確実に突いてきていることが、今後のカウンタ
ーアタックPRに応用されると思うと非常に心配されます。
                          「誤り人」より

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 157       Text Title  : <上流> 原発推進派の動きが怖い        
Author   : reader    Text Length : 3956 Byte    Date : Fri Apr 22 12:38:55 1988


 原発推進派の動きが怖い・・・ from スターデルタ

 21日の朝刊の記事を読んで、原発推進派の動きが気になりました。#155の
FURUさんは、「反対派にとっては、原発を止めても電気は余っているという点
を、電力会社が躍起になって否定したところで、なんら痛くも痒くもないのです。」
といわれるが、私はそうは思いません。反対派(?)にとっての論点のメインは、
あくまで安全面でしょうから、反対派にとっては痛くも痒くもないのでしょうが、
推進派の反論は姿勢をきめていない多数の人々に向けられているわけで、ほってお
けば影響は有るでしょう。そして、反原発運動(?)に対抗して出された反論があ
れですから、安全面に対する追及は無視されている訳だし、推進派から出された反
論は、全て打破していかなければ、論点を安全面にはもっていけないと思います。
 推進派は真剣に安全について、回答する気など無いみたいですから。
(前回のアップで内容を省略して、団藤氏に迷惑をかけたみたいなので、内容を紹
 介します。)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    朝日新聞 「反原発運動へ対応策を検討  きょうトップ会談」

   伊藤科学技術庁長官と電力業界、原子力産業界首脳との「原子力広報」
  に関する異例のトップ会談が、21日開かれる。
   科技庁側が、最近の新たな反原発運動に対抗するには原発の必要性を改
  めて国民に浸透させることが重要だと強調、電力や産業界の一層の努力を
  求める・・・・

=====================================

    日本経済新聞 「原発推進へ広報強化 電事連、3組織を新設」

   電気事業連合会(会長那須翔東電社長)は20日、原子力発電の必要性
  を広く訴えていくため、三つの組織を新たに設けた。今後、マスメディア
  を通した原子力発電の宣伝や講演会の開催、出版などの活動をしていく。

  「必要なカネは惜しまない」(那須会長)方針。

   20日開いた九電力社長会では、反原発勢力は女性や子供の感性に訴え
  た巧みな運動を展開しているとの見方で一致、「受け身で無くこちらから
  原発擁護の姿勢を示すために広報体制を整備した。」(那須会長)という。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 つまり政府も業界も反原発運動・勢力(?)を認めている。(しかし運動としか
捕えていないところが、安全に対する不安を無視している!)
 そして原発の必要性は、マスメディアを通してカネを惜しまずに・・国民にアピ
ールしていくようだ。これでは論戦にはならない。

 /// 朝日新聞に対する不安 ///

 19日の夕刊の「”脱原発”めざすスウェーデン」とか、20日の夕刊の団藤氏
の原研・佐藤氏へのインタビュー記事とか、21日からの「原発は今 チェルノブ
イリから二年」の連載とか、朝日新聞は原発関連の記事が目につきますが、どうも
歯切れが悪くて、直接的な突っ込みがない!(国内で原発に対峙している人々の声
は聞こえてこない。ここら辺が限界ですか?)
 その一方で、4月16日の新聞記事を始めとして、毎日の様に電力事情の記事が
掲載されています。(21日には「電力需要4年振り高い伸び」という電気事業連
合会!発表の記事がありました。)「もしも原発 一斉に止めたら」にしても、結
局はソースからのたれ流しで、あれを素直に読むと「冷房を我慢して、しかも月四
百円も余計に払わなあかんのか?」と思う人が多くて、私みたいにデータを疑って
かかる人は少ないかも知れません。#152の「日本エネルギー戦争の現場」から
のピックアップで、あのデータの「読み方(真実?)」が紹介されていましたが、
ああいう反論を同時に取り上げない限り、「原発必要性のアピール」をタダでやっ
ているようなものです。タダ(無料)の記事って、カネをかけた広報よりも怖い。
新聞が絶対正しいと信じている人が多いから・・・
(こんな事は当たり前だと、朝日を攻撃する人が多いのは承知の上です。)

 えらく長くなってしまいましたが、とにかく、原発推進派のPA活動と朝日新聞
の記事には注目していきたいと思います。

PS1  #152の「日本エネルギー戦争の現場」(内橋克人著)は「原発への
    警鐘」と改題され講談社文庫で出ていてますよ。

PS2 FURUさんへ
     汚染食糧については、そんな気をまわさなくてもどんどん日本へ入って
    来ているんじゃないですか? 最近ヨーロッパ諸国の食品フェアが目に付
    くのは、なにも円高のせいだけじゃ無いと思っているのは、私だけでしょ
    うか?

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 158       Text Title  : #156についての意見?                    
Author   : reader    Text Length : 1194 Byte    Date : Sat Apr 23 12:06:32 1988


#156「誤り人」さんの意見について
このような意見は技術者として...
ですが,(暫くアクセスしていなかったので本文の流れに沿ってはいないかも
しれませんが)

原子力発電所を全部停止したら問題だと言う理論は成り立ないと考えすま.
なぜなら,原子力発電を止めたら問題になるまでの状況になってしまった
自体が問題ではないのでしょうか.

一部の電力会社のようにぜんぜん原子力発電に手を付けなくともOKの場合も
あるようでbキし.

なにが問題かと言う事をハッキリさせる必要があるのではないでしょうか.

この事は,原子力に限らず,農政と同じで,外国からの輸入が途絶えると
一般国民の半数が餓死するのと同様で,なぜ自分達のそのような状況にして
しまったかが問題だと考えます.

つまり,原子力発電が問題ならbホ,他の火力発電や水力発電(水力は,ダムの
底上げ工事をすれば,大抵の場合活性する.)を作って,
大丈夫の状態にして仕舞おうとしないで,現状の数字<<この数字に騙されやすい>>
を問題視するのでは,無く,現状をどう打開するかに論点を移すべきだと考えます.

よく,現状の数字のみに注意し,問題とするあまり会議で論点を外してしまい,
次に何をすべきか外して仕舞う人が多いように......

勝手ながら,意見を述べさせて頂きました.

                        では,又の御愛顧を
                                                EDIT By K.M



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 159       Text Title  : たしかに(re:業界推進派の…)             
Author   : reader    Text Length : 197 Byte    Date : Mon Apr 25 09:08:17 1988


re:業界推進派の…が恐い

やっぱり、痛くも痒くも

           ありますね。

それにしても、昨日の日比谷は盛況でした。
                             FURU

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 160       Text Title  : <上流>業界の反論 その2              
Author   : reader    Text Length : 1624 Byte    Date : Mon Apr 25 22:24:22 1988


<上流>業界の反論 その2
 ニュースを見ると「原発止めよう1万人行動」についてレポートしていましたが、
前のアップロードに見られるように、「業界」では次々と新手の「原発安全PR」
が着実に行なわれて始めています。
 「電気新聞」はカラー8ページの「特集/原子力発電」を組んで、業界挙げての
PRに取り組んできました。このなかで前にも言ったこと、つまり素朴な疑問のひ
とつの「原子力発電を止めても大丈夫って言っている人がいるけど」という疑問に
相当詳しく説明し、「水力は揚水が含まれているし、川の水は1年中一定して流れ
ていない。だから過去50年の実績から言って1230万Kw位にしかならない」
また「火力が止まっている」との疑問に「火力は全国に200ヵ所あって夏期期間
中をさけて点検すればいいのだけど、どうしても680万Kwは点検に入ってしま
う。」などとかなり細かく説明している。また、原発を止めると「酸性雨問題が顕
在化する」とも説明もあり、エコロジストに分断の楔を打ち込んできている。
 これらの説明は、K.Mさんの指摘のとおり「業界」の勝手な都合であり、消費
する側に責任は全くないです。ただし、締括りの「なんだってそうだけど、一部の
事実をとらえて、まるで全体がそうだという言い方はフェアじゃないね。・・・」
との部分にはチョット説得力があったと思います。(これは広瀬某の著作に対する
カウンターアタックでしょう)
 小生が云いたいことは、反原発を掲げるアジテータの発言の内、一部がひとり歩
きして原発推進派の反論に使われていることに危険を感じたのです。
                         「誤り人」より

PS:K.Mさんの意見はもっともで、反論の余地がありません。ただ、このボード
  の過去から現在にいたる意見交換の経過をご覧になり、改めてご自分の意見を
  アップロードされることをお願いしたいと思います。