Board    : 原子力発電                    
Text No. : 1         Text Title  : 原発1                                  
Author   : host      Text Length : 437 Byte    Date : Tue Feb  9 20:11:19 1988


From reader Wed Jan 20 18:22:45 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [原子力なんてのはどうかな?]
Status: RO

 原子力は安全か危険かという問題は$l類の存続にかかわる問題ですよね。
 原子力は本当に必要なのか? という議論をしてみたいのですが・・
 PCSでもそういうボードがありまして、盛り上がっています。
私は絶対反対の心境ですが・・・・・

                                        いちろう! as pcs266



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 2         Text Title  : 原発2                                  
Author   : host      Text Length : 510 Byte    Date : Tue Feb  9 20:12:24 1988


Subject: [ゲンシリョク]
Status: RO

わたしも、原子力のこれ以上の利用には反対です。
日本の現在の、原子力発電の割合は、もはや
無視できないほどに、なってます。
従って、すぐ廃止というわけにも、いかないと思います。
しかし、これ以上、新しくつくることは、やめるべきです。
これからは、省電力や、原子力発電所をいかに安全に
廃棄するかを、研究すべきです。
    川崎市幸区小倉1ー1、G−1804
      門脇幸平
        pcs00203
        GEB001(EYE-NET)
  CPU...FM77L4+OS9+com(Kitano)+PV-1200(AIWA)

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 3         Text Title  : 原発3                                  
Author   : host      Text Length : 543 Byte    Date : Tue Feb  9 20:13:13 1988


From reader Thu Jan 21 02:53:25 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [夕刊みてきました]
Status: RO


なんか ありふれたタイトルだったかな ?

僕は原子力がきらいです。
何故 きらいかと いうと・・・
ソ連でおきた原発事故 あーいうのが おそろしいから・・・
それに 原子力を(?)ミサイルにつかうし・・・

原子力ときくと 悪いイメージ ばっかり ういてくるんですよね・・・

うーむ 結局なにが いいたかったんだろう。

          pc−van  RTH42478
          NIFTY-Serve  ≠oFH00425



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 4         Text Title  : げんぱつ4                              
Author   : host      Text Length : 1331 Byte    Date : Tue Feb  9 20:15:00 1988


From reader Thu Jan 21 09:37:24 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [原子力賛成???]
Status: RO

皆さん原子力に反対の方ばかりですが,僕は反対ではありません.(賛成でもあり
ませんが)

どうかんがえても地球にある資源は限られています.石油などは一時期30年などと
言われていましたが今は需要増加率が減少したようで一世紀ぐらいは持つらしいですね
限られた資源である以上できるかぎり多くの種類の資源を利用しなくてはいずれやってい
けなくなります.あと一世紀ほどで宇宙の資源を確実に工業レベルで利用できるように
なるでしょうか.またそのようなときの燃料として核燃料は重量・エネルギーの比が
良いものではないでしょうか?
問題なのはこれ程までに事故が起こりやすい原子炉の構造と(以前現在の原子炉,
構造上事故は避けえないという話をきいたことがあるような気がします.)
そんな状態なのにむりやり実用化させている政府の(政府がそうさせているんでしょ?)
態度です.
事故の起こりやすい原子炉に,むやみやたらと安全装置とやらをつけて運行させている
のではチェルノブイリも当然,ましてあれはむりをさせたためだっていうし,こんど
日本でも同じ無理をさせるってプレーボーイにでてましたね.
僕の結論としては,これ以上実用施設を増やさず,実験施設を増やしてもっと事故の起
こりにくい原子炉を開発するべきではないでしょうか
       私は原子力とは関係ない
             電気通信大学計算機科学科2年 佐々木竜治

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 5         Text Title  : 原発5                                  
Author   : host      Text Length : 483 Byte    Date : Tue Feb  9 20:15:56 1988


From reader Thu Jan 21 16:20:03 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [原子力 フム]
Status: RO

 原子だけでなく世の中全般にいえる事はどれも「両刃の剣のなんと多い事、
科学は総てそれ」では。 車や銃はその典型でしょう、エネルギーが地球規模
で枯はじねている現在いかに安全に利用するかが一番大切ではと思ます。
 だって、エネルギーに良悪しなんてないのだから、人がかってに決めている
のでしょ。
                [O・・O] 川崎の元住民の佐藤でした。



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 6         Text Title  : 原発6                                  
Author   : host      Text Length : 627 Byte    Date : Tue Feb  9 20:16:47 1988


From reader Thu Jan 21 22:01:32 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [日本の将来像]


今日本がエネルギーの供給を海外に頼っている状態ですが、
あと、15年ほどたてば大きく世界情勢は、代わり日本が世界に先駆けて
核融合炉を完成させて、日本から逆に世界に向けてエネルギーを供給するようになると
思います。  そうすればアメリカの言いなりにならなくとも日本独自の道が開けて
世界のリーダーシップをとるような国になると思います
まあそれには、前提条件として核融合の開発がうまくいったらの
はなしですが

              一会社員

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 7         Text Title  : 原発7                                  
Author   : host      Text Length : 1284 Byte    Date : Tue Feb  9 20:17:39 1988


To: /usr/reader/talk
Subject: [私は必要悪と思います]
Status: RO

  sys.op氏のさっそくのお返事、ありがとうございます。
2400も近いうちになんとかなりそうの様ですね。遠方から
ダウンロードする者にとっては、とても助かると思います。

 しかし、さすがにこのNETの勢いは、すごいですね。あっと
いうまにMAILが増えつつありますね! 

 ざーと読んでいると、この科学フリートークでは今、原子力に
ついて話されているようですね。それも、すこし反対派の方が、
優勢なのかな?
 私自身は、原子力は、すこし変な言い方ですが ’必要悪 ’
といったものではないか、と考えています。たしかに最近の電力
の余剰が原子力発電の総量を越えている、といった話も耳にしま
すが、どんなシステムにも余裕は必要ですし、また正直な話、ひ
とりひとりが意識して電力を節約すれば原子力なしでも、余裕が
生まれるのかも知れませんが、日に日に便利になっていきそして
その中で生活している以上、自然に増えこそすれ減らすのは、か
なりの努力がいるでしょうし自分にそれが出来るとは思えないの
です。
 私は、決して技術が万能だとは思っていませんし、また都会に
長くいるよりは自然の中に自分をおいていたいと思っています。
 ただ、この便利さを放せない以上、それを支えているひとつと
しての原子力を否定できないのです。

 皆さんはどうですか?

   京都 同志社大学

          太田 裕士

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 8         Text Title  : 原発8                                  
Author   : host      Text Length : 1285 Byte    Date : Tue Feb  9 20:18:24 1988


From reader Sat Jan 23 00:42:39 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [再び 原子力・・・]
Status: RO

 原発問題が、出てきましたね。この問題は、ついつい感情的になりやすいんですね。
以前に、いろいろと人と話をしましたが、考える以前から持っているイメージに固執さ
れていて、あまりおもしろい話にはなりませんでした。 
 こういう問題は、現実と理想のかねあいが難しい問題だと思います。 「原発絶対反
対」という反対派の絶叫も、「原子力発電は、安全です」という、幸せを絵に描いたよ
うな電力会社のポスターも、どちらもしらじらしく、現状から離れてしまっているよう
に思えます。他の国はど
 ところで、原発は放射性廃棄物をせっせと出さずには運転できません。今のところ
は、ただ抱えておくしか処理の方法がないようでは、基本的には、原発はほどほどにし
た方がよいと思うのです。 「トイレなきマンション」に、住みたいと希望する人(人
類)はいないものです。
性も良くなってきています。このように小さくなれば、自分の手の届くところにあ
る、と安心できます。
 原発には安全性以外にも、いろいろな要因が絡んできます。そういう問題をすべて考
えることは、常人には無理なことです。それでも、できる限り、いろいろなことまで考
えた上で、論じた方がいい、というのが僕の考えです。このような、機会ができました
ので、どんな話が出てます。
皆さんは、どうですか?

              慶応大学理工学部2年
山村  朝雄

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 9         Text Title  : 原発9                                  
Author   : host      Text Length : 1866 Byte    Date : Tue Feb  9 20:19:22 1988


To: /usr/reader/talk
Subject: [原子力発電を中心として批評]
Status: RO

先に発表された「国民の原子力発電」に対する意識調査結果による
と,大方の予想以上に原子力発電に対する容認の姿勢が大勢を占め
るような結果になっている。このこと自体,前に私(ペンネーム=
西原純)が述べた科学ジャーナリズム側に根付いている科学信仰の
お仕着せによる結果ではないかと思われる。
以前,朝日新聞では「核燃料サイクル」を中心にした原子力キャン
ペーンを特集したことがあったが,このように真実を正しく報道す
る姿勢を改めて確立してほしいものである。
度重なる原子力発電の事故・不具合いにもかかわらず,大衆が原子
力を容認する姿勢を示しているいることは,テレビでの科学解説の
質の低くさと一般紙および雑誌をはじめとするジャーナリズムの姿
勢に問題はないのだろうかと,疑問に思うのは私一人の偏見ではな
いと思うのだが。
とかく科学記事では,その真実性を高めるために,科学者・技術者
側のコメントだけを善として添えている場合が多いのだが,そのこ
と自体が結果として科学信仰および科学界・技術界・産業界の太鼓
持ちになりさがる要因になっていると思うのである。そして大衆の
意見は,科学欄ではなく社会欄の隅へ体裁的に載せられるにすぎな
い。
原子力がいかに精巧な制御技術を駆使して安全性を高めていること
は報道したとしても,他の技術と同様に事故を100パーセント防
ぐことが不可能なことには目をつむり,また事故以上に重大な潜在
的危険性をはらんでいる未解決の廃棄物処理の問題にはあまり深入
りをしないという公正を欠いた報道姿勢には疑問がある。
また,なぜか先端的な科学技術を扱うときにバラ色未来的に,美し
い科学技術の花と果実を披露しすぎるきらいもあるが,ジャーナズ
ムを忘れ商業主義に走る科学雑誌がそれによって科学界・技術界・
産業界の太鼓持ちを自認することは許されないまでも理解できるも
のの,公器としての一般紙には許される姿勢ではないのではないか。
今後の科学欄に注目したい。
   PC-VAN = EUB81961  ASCII-PCS = pcs11050  NIFTY = SGB02606
                                                    西田光男

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 10        Text Title  : 原発10                                
Author   : host      Text Length : 1929 Byte    Date : Tue Feb  9 20:20:21 1988


From reader Sun Jan 24 17:15:16 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [原発の核廃棄物について]
Status: RO

 原子力発電で出て来る核廃棄物について
                                                88-01-24 from XP

 昨年(87年)11月4日、日本経済新聞の夕刊で日米新原子力協定の締結に
両国政府が合意署名し、英仏両国から処理済みのプルトニウムを衛星で監視しな
がら空輸する話が浮上してきたという記事があった。最近の航空機事故の発生率
やハイジャックの可能性を考えればその危険性は誰にも明らかである。放射性物
質の事故は、地球的規模でしかも何世代にも渡る障害を引き起こす。
 それだけではない。空輸は処理済みのものだけであるとは思えない。日経の記
事にも、着陸するのは東海村に近い成田空港か、下北半島の六ヶ所村に近い三沢
空港になるだろうと書いている。六ヶ所村は核燃料サイクル基地の予定が立てら
れている場所だ。つまり、再処理されないままの核廃棄物を空輸すると解釈でき
る。
 今まで、日本の核廃棄物の一部は英国とフランスで再処理されてきた。そこで
の再処理設備での処理能力は、事故や予想をはるかに越えた費用のため当初の予
定の2割以下だと聞いている。しかも、日本から送られた廃棄物の再処理量は契
約の1%にも届かないそうだ。日本と英仏の間の契約書に、英仏は未処理燃料を
日本に返還する権利を有すると書いてある。だから、未処理の廃棄物が空輸され
ると見てもおかしくないのである。核廃棄物の貯蔵法は未だに完成されていない
と思われるので、核廃棄物増大と事故の恐怖は日増しに高まっているはずなのだ。

 おなじ日付けの朝日新聞はその話には全く触れられず、ただ、ブラジルの放射
能廃棄物事故(時時刻刻)と原子力発電出力調整の時代(科学)が取り挙げられ
た。夕刊も見たが、空輸の話はどこにも書いてなかったと記憶している。何か不
自然さを感じたのは私だけだろうか。その後の朝日新聞で原子力発電と核廃棄物
を頻繁に取りあげ、読者にその危険性を主張しているように思えるが、何か核心
に迫るものが無いような気がしてならない。

 朝日新聞の記者の皆様、ご回答をお待ちしております。

                                                88-01-24 from XP

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 11        Text Title  : 原発11                                
Author   : host      Text Length : 415 Byte    Date : Tue Feb  9 20:21:14 1988


From reader Sun Jan 24 17:28:25 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [安全な原発]
Status: RO


        科学記事ウォッチの最初の方にミグマというタイトルで
        書かれている文章の中に無公害核エネルギーと書かれています。
        これはどんな物なのでしょうか?
        朝日新聞の科学部の方なら御存知でしょうから
        教えて下さい。

                                                宮内 純一



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 12        Text Title  : 原発12                                
Author   : host      Text Length : 1016 Byte    Date : Tue Feb  9 20:22:14 1988


From reader Sun Jan 24 19:04:26 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [東京に原発を]
Status: RO

 原発の議論の叩き台として

        広瀬隆著『東京に原発を!』(1986年8月  集英社文庫)

を提案します。この本は、市民グループ【緑の会】が企画し81年JICC出版
局が発行した『東京に原発を!』に大幅加筆、修正したもので、チェルノブイリ
原発事故のことも載っています。最近の彼の訳に『ドクター・ハマー』(アーマ
ンド・ハマーの自伝)があります。ハマーは米ソ両超大国の間の橋渡しに奔走し
た大政商で、レーニンとの会見が彼の人生を変えたそうです。『東京に原発を!』
のなかにもドクター・ハマーのことがオイルショックとチェルノブイリ事故に関
連して書いてあります。

 巨大システムとしての原子力発電所には、大惨事につながる事故があってはな
らないと思います。巨大システムには、必ずBUGがあり事故がつきものです。
計算機を考えればわかることと思います。危険な巨大システムはないほうがよい
と思いますが、現にある以上、できるだけ少なくて済むようにと望みます。

                                88-01-24 from XP

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 13        Text Title  : 原発13                                
Author   : host      Text Length : 427 Byte    Date : Tue Feb  9 20:22:57 1988


From reader Fri Jan 29 04:12:36 1988
To: /usr/reader/talk
Subject: [Nifty の原発議論]


Nifty の素人ジャ−ナリズムフォ−ラム(FJON)では、今原発問題について議論が進行中
です。なかなか、面白い事がいっぱい書いてありますよ
ここ一週間で40ファイルも書込みがありました
しかも、肯定派が結構いたりするわけです
議論は論理的にすすめましょう



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 14        Text Title  : 原発14                                
Author   : host      Text Length : 668 Byte    Date : Tue Feb  9 20:23:53 1988


From reader Wed Jan 27 22:26:33 1988
To: /usr/reader/watch
Subject: [To kagakubu:]
Status: RO

                                                  asahi 01/27/88
朝日新聞科学部のみなさんへ:                      Jan 27 88
                                                  羽根田博正
Re: 1月27日付朝日新聞夕刊(5)に対する感想、意見

1) 原子力発電の安全性に関する議論
   我が国にとっては二者択一を迫られる非常に重要な問題です。エネルギー確保、
   安全性、経済性など意志決定が誠に難しい問題です。この記事により多くの人
   が関心を持ちかつ技術の現状把握とエネルギー問題への予見・意識を抱き明日
   へ向かってゆきたいものです。すばらしい記事と思います。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 15        Text Title  : 原発15                                
Author   : host      Text Length : 751 Byte    Date : Tue Feb  9 20:24:34 1988


From host Thu Jan 28 13:04:07 1988
To: /usr/reader/watch
Subject: [原発の出力調整どうみる]
Status: RO

原発の出力調整試験についてご意見をうかがいます

 サイエンスネットを開設して以来、「フリートーク」のコーナーでは、原発
についてのコメントが数多く寄せられました。夕刊で27日付け、朝刊だけの
地域では28日付けの科学面で、原発の出力調整試験について専門家二人の賛
否両論を書く機会に恵まれました。皆さんはどちらの意見に共感されたでしょ
うか。千葉さん、久米さんのいずれかへの賛成の意思表示と、できればその理
由をお寄せください。ある程度まとめて、お二人にその内容をお伝えしてみま
す。もし、二人からのコメントが得られれば、再びこのネットにのせたいと考
えています。
                              (大阪科学部   団藤 保晴)



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 16        Text Title  : 原発16                                
Author   : host      Text Length : 1216 Byte    Date : Tue Feb  9 20:25:21 1988


Board    : 科学記事ウォッチ              
Text No. : 3         Text Title  : 注文です                                
Author   : reader    Text Length : 1666 Byte    Date : Wed Feb  3 04:57:31 1988

注文です

 朝日の科学記事は、他紙より充実している。ノーベル賞報道は、一番読み
ごたえがあった。利根川さんの欠点まで、よく書いたと思う。さすが。
 また、長倉編集委員のコラムは、温かみがあってうれしい。週刊誌にたた
かれたりもしているが、長倉氏は病人やその家人の心がよくわかっている。
医療費増大をしたり顔で憂う雑誌類の冷酷さと、今後も闘ってほしい。

 でも、伊方原発の記事は、はっきり申して、歯切れが悪い。TMIのころ
に感じたのと同じ不愉快がある。広瀬隆のようなアジテーターの言うことを
100%信ずる人もいただけないが、今回の事件に対する感度の悪さは、何
か気味悪い。ソ連の事故の悪口は書けても、国内の広告主におもねる態度が
あるのかしらん。客観報道という観点から、電力会社側の言分を載せるのは
当然だし、そうしたことを怠ってはならないが、池子であれだけ一面を騒が
せた割に、今回に限って、同じ住民運動なのに、扱いが非常に冷たい。
 四国、九州のローカルニュースだから、地域版でいいと考えておられるな
ら、大間違いである。原発は全国にあるのだから。私見では、TV報道の早
さに、朝日は負けましたね。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 17        Text Title  : 原発17                                
Author   : host      Text Length : 1802 Byte    Date : Tue Feb  9 20:26:12 1988


Board    : 科学記事ウォッチ              
Text No. : 7         Text Title  : Re To No.4 注文です                     
Author   : host      Text Length : 1586 Byte    Date : Wed Feb  3 15:44:44 1988

Re to No.4
 ご注文の件、ごもっともな点と新聞について誤解されている点が見受けられま
す。即答できる範囲でお答えしておきます。

 まず伊方原発の扱いです。東京本社発行の紙面をお読みの様子ですが、その範
囲では科学面を除けばあまり登場しないのは事実です。しかし、朝日新聞の場合、
東京、名古屋、大阪、西部(九州)の各本社で、別々に独立した紙面が作られる
仕組みで、この件については西日本の紙面はテレビが動き出す以前から、かなり
手厚く報道しています。そして、こう書いてくると、もう気づかれたかもしれま
せんが、新聞の紙面は各本社の各出稿部(社会部、経済部、地方の記事を扱う通
信部、それに科学部などいろいろあります)がそれぞれの判断で記事を書き、各
本社の編集部門が締切間際の短時間に独立に記事の採否をしているので、あなた
のおっしゃる「社論の統一」というのは事実上は不可能なのです。むしろ、多数
の記者の取材内容を画一的な枠にはめずに活かすことこそが、デモクラシーの精
神にかなうと理解されていると思います。今回の件に限らず、いろいろな出稿部
から原稿が出ますが、科学部として明白な間違いや事実誤認については他部に指
摘するものの、社会観や価値観の差などに根ざしたものは干渉できません。該当
の出稿部以外からの一声で記事がどんどん変わるなんてことになったら、その方
がずっと恐ろしいとお思いになりませんか。

 臓器移植について、米国に渡った子供の話と特集記事などとの落差があるとお
感じなのも上の様な事情を知っていただければ、ご理解いただけるのではありま
せんか。「二枚舌」なのではなく、いろいろな社会の動きを取材する記者それぞ
れを通して新聞が反映しているだけなのです。記者の個人的な意見は機会をみて
登場すると思います。
                     (大阪科学部  団藤)

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 18        Text Title  : 原発18                                
Author   : host      Text Length : 3044 Byte    Date : Tue Feb  9 20:27:13 1988


Board    : 科学記事ウォッチ              
Text No. : 11        Text Title  : 団藤さま、SYSOPさま No.4より      
Author   : reader    Text Length : 3519 Byte    Date : Fri Feb  5 02:28:49 1988


 団藤さま、さっそくのお返事有難うございました。
 わざわざお手数をかけてしまい、恐縮です。
 しかし、怒らないでいただきたいのですが、あなたの論理は
やはり新聞社サイドからのものであって、一人の朝日新聞ユーザー
としては、どうもまだ、まぜっかえしたくなります。

 各本社が独立して、というのは、地域密着ニュースで読者を獲得
しようという、あなたがたメーカー側の販売戦略であって、インス
タントラーメンが同じ商品でも九州でスープが濃く、関東でうす味
だったりするのと同じことです。

 消費者の好みにあった(と企業側が想定する)おそうざいを供給
する事に、異をとなえるつもりはありません。小生はうす口のラー
メンが好きですし、九州の郡部のシイタケ栽培農家の火の不始末に
よる火事で死人がでた、なんて話題がフジ三太郎のわきにあっても
たぶん読みません。

 しかし、それならば、今度は、東京の朝日新聞のニュース感覚が
かなり鈍い、ということになります。

 伊方原発での出力調整実験によって必ず事故が起こる、という人
がいたら、某広瀬隆先生も「あほ」だというでしょう。(もちろん、
「あほ」が「あほ」だと言う事に有意差があっての話ですが)。
 しかし、伊方から首都圏までの距離と、チェルノブイリから東欧
各国の首都までの距離を、東京の朝日新聞の人は計ったことがない
と思います。もしも関西で地元ニュースなのだとしたら、うす口の
ラーメンをすする関東人にも、伊方は等しく地元ニュースです。

 また、No:4メールでも書いたことですが、出力調整実験をやる原
発は全国にあるのです。これでは、仮にあほに「どあほ」と言われ
ても反論しづらいと思います。

 東京の朝日新聞でニュースを載せるかどうか判断するのは、どん
な人なのでしょうか。編集長とか、科学部長とか、えらい人とは思
いますが、いずれにせよ、特ダネと反対の事態が東京の朝日新聞に
起こったのが今回の事件です。よそのマスコミというより、同じ社
内の大阪グループに、東京の人達は負けちゃったんですね。

 さて、臓器移植についても、「賛否両論が同じ紙面にあってよい」
というご回答ですが、それだったら、社説なんていう誰も読まない、
新聞社の自己満足コーナー、やめた方がいいです。
 会社があるイッシューに対して出す統一見解が社説ですよね。
 団藤さんのMSGは、そうした統一見解の存在を否定しています。
それならそれで、いいのですが、ならば世論のリード役を気取るの
も、同時に放棄すべきと考えますが、どうでしょうか。

 個人的意見では、新聞が「公器」というタテマエをひきずって活
動しつづける限り、あらゆるユーザーにおもねる、卑屈で保守的な
態度しかとれないと思います。もっと署名入りの記事とか多くして
「会社」の責任ではなく「記者」の責任で記事を書くほうがいいと
思います。アメリカの新聞みたいに。そう言えば、ニクソンを辞め
さしたのは新聞記者だったけど、日本で角さん引き摺りおろしたの
個人が活躍する雑誌メディアだったですよね。

 というわけで、団藤さま、有難う。ご活躍を期待しています。
 お名乗りいただいたのに恐縮ですが、当方、地方公務員としての
立場上、匿名でいきます。30代、東京在住、ハンドルは、そうだな
このネットでは、「No.4」でいこう。よろしく。

                    No.4

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 19        Text Title  : 原発19                                
Author   : host      Text Length : 3055 Byte    Date : Tue Feb  9 20:36:39 1988


Board    : 科学記事ウォッチ              
Text No. : 12        Text Title  : Re to No.15 東京の地方公務員
Author   : host      Text Length : 2840 Byte    Date : Fri Feb  5 13:19:43 1988

To  No.4 東京在住の地方公務員さまの”no.15”

                  From  大阪科学部 団藤

 とても愉快に読ませていただきました。誤解しないでいただきたいのですが、
”no.8”も、怒って書いているのではありません。だから最初に「ごもっ
ともな点」とかいているのです。そこで、また即答できる範囲で、ちょっと社
内事情を。
 後半の「会社の統一見解が社説ですよね」という話。社説を書く論説委員は
わたしたち編集局員を飛び越えた社長直属の存在です。しかし、彼らはわたし
たち一線の取材結果を直接、間接に取材して社説を書きますが、わたしたちは
彼らから取材することはありません。原発報道なり、臓器移植報道なりの一番
ホットなところを書いているのは、一線であって、論説委員ではないのです。
 次に、前半にお答えする番ですが、これは東京に譲って、あなたのように東
京に住んでいてマスコミ論に関心がありそうな方に喜んでもらえそうな話題を
提供します。作家の堺屋太一さんがあるところでされた講演からの引用です。

 「現在、日本では情報発信機能が東京に集中している結果、まことに不幸な
ことがおこった。地方にとっては、生み出した知恵を売りにくい、という問題
があります。一方、東京の人は受信機能はありませんから、東京にいるとたち
まち情報不足におちいります。東京が日本全体だと思ってしまうのですね。東
京のマスコミに、東京以外のことが書いてあるのは事件と、事故と選挙とスポ
ーツと伝統行事−−。この5つ以外を”のぼり記事”といって、書けば恥にな
るのですね。ですから、東京の新聞をご覧の方々は、5つのことが書いてある
ので地方のことも全部書いてある印象を受けます。ところが、この5項目を消
して、あとどれくらい1週間に出ているかを見ると驚くほどの少なさですね。
まず、ゼロといってもいいくらいです。
 例えば関西地方でどんなファッションがはやっているのか、ということは東
京の新聞には出ない。よくいわれる話ですが、数年前、竹の子族というのが原
宿に発生した。その時、東京の人は関西から来た人に、東京の新しい風俗を見
せてあげましょうと原宿へ連れていき竹の子族を見せた。そしたら大阪の人は
「へぇ、東京ではまだこれをやっているんですか。関西では3年ほど前にスタ
レました」。ご存じのように、竹の子族というのは神戸のタケノコという店が
始めたファッションです。そのタケノコが大流行して原宿の裏の竹下通りに支
店を出し、関西ではスタレたから止めて東京に移った。そんなことを東京の人
は知らないから全く新しいものだと大騒ぎしているんです。
 あれだけ人材と産業が集まっている東京から新しい産業がおこらないのは、
まさに情報収集の悪さです。集まらない。地方が発信機能を持たず、東京は受
信機能を持っていないから。
 野村総合研究所の調べでは、戦後の新しい産業業態は74できているそうで
すが、そのうちの57が関西地方から生まれています。東京から生まれたもの
は、5つしかありません。その5つのなかで一般消費者を対象としたものは、
たった一つプロレス興行だそうです。なぜそうかというと情報受信機能が少な
いからなんです。」

(出典を明記しておきますと、これは関西原子力懇談会の創立30周年記念講
演録からで、「21世紀の社会構造」と題したかなり長いものです。)

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 20        Text Title  : 原発20                                
Author   : host      Text Length : 1154 Byte    Date : Tue Feb  9 20:37:34 1988


Board    : 科学フリートーク              
Text No. : 7         Text Title  :  なぜ朝日新聞は原発報道が後手に回ってい
Author   : reader    Text Length : 942 Byte    Date : Fri Feb  5 07:00:02 1988

 なぜ、朝日新聞は原発報道に対して後手に回っているのでしょうか?
週刊ポストの記事や週刊プレイボ−イなどでは、原発の安全性に大きな疑問が投げ
かけられています。これは三浦報道とは違って、もっと新聞でも取り上げられるべ
き問題だと思いますがどうなんでしょう? どうもこの前の反対派と賛成派が意見
を述べている記事だけでお茶を濁してはいませんか? 週刊ポストの記事によると、
チェルノブイリの爆発事故は出力調整に失敗してからわずか2、3秒後には出力が
4000%に達して、それが原因で大爆発を起こしたという話です。しかも日本の
原発でも最近出力異常が起こったという話です。しかもこの記事の出所は、広瀬隆
さんとこの前の反対派の記事を書いた久米三四郎さんですけどね・・・もう少し反
対派の言い分を細かく説明していただけませんか?どうも最近の出力調整実験報道
は、推進派の言い分ばっかり載せてあり、不満があります。
 それから、原発のいろいろな情報ですが、朝日ジャ−ナルにはよく掲載されてい
るんですが、なぜ新聞の方は取り上げないのでしょうか?
なぜです?



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 21        Text Title  : 原発21                                
Author   : host      Text Length : 1261 Byte    Date : Tue Feb  9 20:38:25 1988


Board    : 科学フリートーク              
Text No. : 9         Text Title  : ゲンシリョハツデンショ ニ ツイテ                     
Author   : reader    Text Length : 1046 Byte    Date : Sat Feb  6 01:34:21 1988

  これは、私が直接読んだのではないのですが、最近のニューヨークタイムズの記
事によると、現在の原子力発電所のコストは大変なものになっているそうで、発電
に要する費用は、原子力によらないものに比べるとかなり高くつくとか。その記事
では、放射性廃棄物の処理、保存、廃炉の解体等の費用は計算にはいっていません。
放射性廃棄物の保存管理などは、ほとんど半永久的にしなくてはならず、その費用
は評価のしようがないのではないでしょうか(だから、計算にいれていない?)。  

  松江の近くにも原子力発電所がありますが、原子力発電所の立地にしても、都会
のエゴまるだしだと思います。安全ならば、大消費地に近い所に建てるのが、送電
ロスを減らすという意味からも合理的だと思います。現に火力発電所は、ほとんど、
東京、大阪などの大都市の近郊に建てられています。(そのことで、例の高温超伝
導体が、送電線に利用されるようになると、火力発電所まで地方にやってくるので
はないかと心配しています。とりこし苦労だとよいのですが、都市機能の分散なん
てことをいっているからなァ)  
                                                  島根県松江市  阪本滋郎  

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 22        Text Title  : 原発22                                
Author   : host      Text Length : 1325 Byte    Date : Tue Feb  9 20:39:10 1988


Board    : 科学フリートーク              
Text No. : 14        Text Title  : 原発の意見について                      
Author   : reader    Text Length : 1107 Byte    Date : Mon Feb  8 12:12:00 1988

     <原子力発電に関する意見について>

           どなたかの意見に述べられていたように、この欄では一部の人が
          独占しているのは事実です。しかし、ネットワークが充実していな
          い現状では仕方のないところと思います。

           そこで提案ですが、まず、この討論を「討論室」へ移してはいか
          がでしょうか。それと、HOSTの団藤さんあるいはそのグループ
          の方にお願いなのですが、原子力発電に関する科学的なデータ、た
          とえはトータル発電コスト、駆動率、国内事故発生率などを調べて
          いただけないでしょうか。私の友人に東芝の原発関係者がおります
          が、彼の話ではメンテナンスに半年以上を費やしているそうです(
          メンテナンスの頻度は聞き忘れました)。また、デメリットなデー
          タのみでなく、原発の長所もデータとして載せていただきたいと思
          います。それらの値をもとに、適切な議論を展開し、いたずらに感
          情的になることなく、より多くの貴重な意見を吸収すべきと思いま
          す。
                                                      横浜市 竹沢真吾
                                          NIFTY PGB00252



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 23        Text Title  : 大阪科学部から                          
Author   : host      Text Length : 807 Byte    Date : Tue Feb  9 22:20:08 1988


参考資料として科学面の掲載記事を提供します

 原子力発電についての議論を始めることになりました。技術的に巨大システ
ムというだけでなく、経済、社会、政治の問題としても複雑です。議論をする
からには出来るだけ具体的なものにしたいと思います。とりあえず、現在ホッ
トな話題になっている伊方原発での出力調整試験について、これまで科学面で
私が書いてきた二つの記事を転載し、話題提供にいたします。
 一つは87年11月4日付け夕刊(朝刊の場合は11月5日)科学面の「フ
ル稼働前提の原子力発電 出力調整の時代」、もう一つは88年1月27日付
け夕刊(朝刊は1月28日)科学面の「愛媛・伊方原発 出力調整試験の安全
性は・・・」です。いずれも少し長めの記事ですから、以下、別々の書き込み
として、出しておきます。興味をお持ちの方はお読みください。
                  (大阪科学部  団藤)

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 24        Text Title  : 87年11月科学面「原発出力調整の時代 
Author   : host      Text Length : 4569 Byte    Date : Tue Feb  9 22:22:50 1988


*******************************************
* フル稼働前提の原子力発電も出力調整時代 *
************                              ****************
           * ”人”の操作危ぶむ声   割安戦略も揺らぐ  *
           ***********************************************

          87.11.04 夕刊  87.11.05 朝刊 科学面 写図有 (全1602字)

 原子力発電所は、建設費は高いが燃料費が安いため、可能な限りフル稼働させる
のが電力業界の常識だった。ところが10月19日から3日間、愛媛県西宇和郡伊
方町の四国電力伊方原発2号機(出力56万6000キロワット)で、短時間に出
力を50%に落としたり、再び100%に上げたりする出力調整運転の実験が行わ
れた。1日のうちに出力を上げたり、下げたりする必要はどこにあるのか、安全性
に問題はないのか探ってみた。
 《迫る必要性》電気の需要は1日のうちでは昼間に多く、夜間が少ない。1年を
通してみると、夏場に需要が多く、年末年始や連休時などに落ち込む。しかし原子
力発電はいつも100%稼働を続け、水力や火力発電を臨機応変に使い、夏場のピ
ーク時をしのぐのが普通だった。
 ところが、原子力発電の比率が高まるにつれて、電力会社によっては年末年始な
どの夜間に、原子力による電気だけで需要を超え始めた。関西電力の例をとると、
昨年1月2日午前6時には、原発9基(出力計740万キロワット)のうち100
%動いていたのは4基だけだったのに、需要量541万キロワットを5.9%、3
2万キロワット上回り、余った電気を他の電力会社に売ったり、揚水発電に回した
実績がある。
 同電力では4年後、5年後にはそれぞれ大飯3、4号(各118万キロワット)
の運転開始が迫っている。「その時までに夜間だけ発電量を減らせる能力をつけて
おきたい」との意向だ。
 6年後に玄海3号(118万キロワット)ができる九州電力と、8年後に伊方3
号(89万キロワット)が運転を始める四国電力は、その時点で原子力発電の能力
が、需要の最低線を超える。今回の試験に加わったのは、こうした加圧水型の原子
炉を入れている北海道電力、関西電力、四国電力、九州電力、日本原子力発電と、
メーカーの三菱重工だ。沸騰水型炉グループの東京電力なども少し遅れて同様の研
究を進めている。
 《調整の実際》加圧水型炉グループは一時的に出力を50%まで、沸騰水型炉グ
ループは75%まで下げることを考えている。その方法は加圧水型炉の場合、昼間
の12時間は100%出力で運転、夕方3時間かけて50%にまで落として夜間6
時間はそのまま。早朝3時間で再び100%に戻す。
 出力を落とす操作は、まず発電機を回すタービンに水蒸気を送る弁を運転員が絞
る。
炉心から出た熱水は蒸気発生器に行き、熱を蒸気にかえる仕組みになっている。蒸
気量が絞られると、熱の受け渡し量が減るので、炉心の温度は上がる。それを自動
的に感知して、核分裂反応を抑えようと制御棒が下がる。しかし、制御棒だけでは
十分でないので、中性子を吸収するホウ素を運転員が炉心に入れてやらねばならな
い。
 もしホウ素の量が十分でなければ炉心が過熱、警告灯が点滅するし、入れすぎれ
ば核分裂反応が止まってしまう。今回の実験ではこうした操作が問題なく進行する
ことを確認した。
 《変化と不安》立地時の安全審査は、フル稼働を前提にしている。だから毎日の
ように夜間の出力を調整するようになれば、国の許可を取り直すことなどが考えら
れている。
 もっと大きな変化は運転員の日常勤務に起きる。国内の原発の異常は少ないので、
運転員はふだんは、ほとんど操作らしい操作をしない。「出力を大きく変える操作
が毎日あるなら、人間が誤りをおかす可能性が確実に増える」と久米三四郎・阪大
理学部講師はみる。
 また、出力の変動が繰り返されることで燃料棒に熱疲労が加わる。電力側は実験
と計算で「問題がない」との結論を出しているが、久米さんのようになお疑問を持
つ人もいる。
 日本の原発の年間稼働率は1986年度は75%を超えた。これをさらに80%
にもしようと競っている。ところが、仮に毎日出力を調整すれば、75%の稼働率
は61%に下がってしまう計算だ。高稼働率を前提に「原子力発電は割安」として
きた戦略にも、潜かな変化が起きようとしている。



      *** 関西電力での電力消費の変動  ***
 万キロワット
  2500|
      |
      |                  == =======
      |                 =          ==
  2000|                    =         ==
      |                =               ===
      |              ==                   ===
      |             =                        ===
  1500|                                         ==史上最大電力を
      |            =                 記録した
      |=                      87年8月28日
      | ===       =
  1000|    =======                  =====
      |                =============     =========87年の最小電力の
   740|=$$$$$$$$$$$$$==$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$     1月2日
      | ==         ==    原子力発電の設備容量
   500|    ========
      |
      |
     0|ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
       0         6         12         18         24時

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 25        Text Title  : 88年1月科学面「調整試験の安全性は」  
Author   : host      Text Length : 6103 Byte    Date : Tue Feb  9 22:26:00 1988


**************************************************************
* 愛媛・伊方原発、出力調整試験の安全性は… 専門家2人に聞く *
**************************************************************

          88.01.27 夕刊 88.1.28 朝刊 科学面 写図有 (全2659字)

 愛媛県の四国電力伊方原子力発電所で2月にも予定されている2回目の出力調整
試験は、全国各地の住民団体などから反対を受け、25日には四国電力本社がある
高松市で大規模な反対集会が開かれた。ソ連チェルノブイリ原発事故の再来を心配
する声が上がる一方、電力側は「通常の運転操作の範囲にあり、全く安全」と主張
している。安全性に問題はないのか、実験をする四国電力の千葉幸・原子力部調査
役と、反対している久米三四郎・大阪大理学部講師に聞いてみた。
                                              (聞き手・団藤保晴記者)

          ***********************************************
          * 安全審査済みの範囲  具体的なデータ公開も *
          ***********************************************
 ●千葉幸・四国電力原子力部調査役 
 ――出力調整試験がどうして必要なのでしょう。
 電力需要の変動に合わせ、現在は火力、水力の出力を上下させて原子力は一定出
力を保っている。将来、原子力の設備が増えてくると、年末年始や5月の連休時な
どの夜間には、原子力を動かすだけでも電気が余る。電力需要に合わせて短時間に
出力を調整できる性能を確認、運転保守上のデータを集めるためだ。昨年10月の
第1回試験は計画通りだった。
 ――チェルノブイリ事故が引き合いに出されますが?
 「同じ実験」という人がいるが、全く違う。チェルノブイリでは電源が切れたと
きに、発電タービンに残っている回転力を非常用の電源としてどれだけ使えるかを
調べていた。安全に運転できる限界を下回る低出力で実験したうえ、安全装置を切
るなど、数々の規則違反をしていた。技術屋からみると「壊すための実験」だ。
 一方、国内の軽水炉はどんな低出力でも運転できる。出力調整試験は出力を下げ
ても50%まで。定期検査後の立ち上げなどの際には、何日もこうした運転状態を
続けている。
 ――出力調整の安全審査が行われていませんね。
 通産省に相談したが、今回の試験内容は通常の運転操作の範囲に入り、原発の設
置時点に行われた安全審査で認められた範囲との了解を得た。原子炉は1分間に最
大5%の出力変動に耐えられる特性を持っており、この範囲なら電力会社の判断で
どのように運転してもよい。3時間で50%の調整には十分な余裕がある。国は安
全審査が済んでいることを、改めて審査するわけにいかないと考えている。
 ――では、どういう性格の試験なんですか?
 実際の設備がどう動くか、操作性に問題がないか、改善点はないか調べる社内の
自主試験だ。定検後の立ち上げの際にも、国は最後に100%出力の負荷検査に立
ち会うだけで、それまでの一連の試験は社内の自主試験で進む。しかし、繰り返し
による制御棒の耐久性能などは、きちんとデータを採って調べるので「試験」とし
ている。
 ――しかし、出力を調整することによって余計な操作が加わることは事実でしょ
う。
 操作は運転員にとって負担になるようなものではない。大部分の操作は自動化さ
れており、出力の上げ下げのときにメーターを見ながら、数分おきに水やホウ素の
バルブを開けて注入する操作が入るだけだ。また、外乱が入れば直ちに炉を停止し
てしまえば済むことだ。私は昨年まで伊方発電所長だったが、「安全が第一。無理
をして機器を壊すとかえって復旧に時間がかかる」と常に言っていた。
 ――試験の結果、問題なければ出力調整運転を始めますか?
 原発の設置許可を受けた際に通常は高出力の運転を続けると届けてあり、頻繁に
出力を下げるようだと差し障りが出るので、国は審査し直す意向だ。
 不安を解消してもらうために、運転や炉の特性について具体的なデータが求めら
れれば公開するのもやぶさかではない。
 
          **********************************************
          * 判断ミス招く可能性  必要ならまず研究炉で *
          **********************************************
 ●久米三四郎・大阪大理学部講師 
 ――「チェルノブイリで失敗したのと同じ実験」などという人もいます。どこが
似ているのでしょう。
 商業発電をしている原発で実験が行われることに、しかも安全性を高める目的で
なく、経済面の要求から出発していることに、多数の人が不安を感じている。チェ
ルノブイリ事故の教訓が生きていないと指摘したい。1回の実験といえども、チェ
ルノブイリのように出力調整過程で失敗する可能性はある。
 原子力安全委員会のソ連原発事故調査報告書は、実質的な機能にかかわる試験は
国内の原発では商業発電を始める前に済ませており、発電開始後にする試験は限ら
れたものなので、チェルノブイリのような事故は起こらない――としている。それ
なのに昨年10月に、原発の出力を上げ下げして安全を確かめる「運転系統の機能
試験」といえる出力調整試験が非公開で行われ、再び実施される。不透明な手続き
に対する不信感が強い。
 ――出力を調整する場合、どこが危険なのでしょうか?
 チェルノブイリ原発での実験も、予定通りに進めればなんでもないとされていた。
ところが、定期点検のため停止する際に実験することになっていたので、まず出力
を50%に下げたところ、何かの理由で送電を続けるよう指示が来て9時間も待機
させられた。おかげで実験を始めたときの運転員は、勤務時間が終わり交代した。
 次の運転員たちは出力調整に失敗して、運転が不安定になる超低出力に落として
しまった、とされているが、実験のことなど知らされておらず、もう停止していい
と思ったのではないか。その当時の運転記録だけが欠落していることでも混乱ぶり
が推察される。こうした外乱が決定的な事故に結びつき、大変な結果をもたらすの
が原発だ。
 ――具体的にどんな事故が起こる心配があるのでしょう?
 出力の上下は、飛行機の離着陸と同じで、操作のミスを誘う可能性がある。例え
ば中性子量を調整するためにホウ素濃度を薄め過ぎれば出力上昇をよぶ。また、チ
ェルノブイリのように外部の電力需要の変動で原子炉の運転が支配されたり、落雷
があって送電が断たれるといった予期せぬ外乱が入ると、運転員の判断ミスを招き
やすい。
 また出力調整のために制御棒の上下を繰り返すと、いろいろな原因で疲労現象が
起き、燃料棒が少しずつ傷む。そうした状況で冷却水喪失事故などが起きれば、健
全な状態を前提にした安全審査で考えられていた以上に事故が拡大する恐れがある。
 ――出力調整試験は中止すべきだ、ということですか。
 今回のような実験を実用炉でだれのチェックもなしに許していては、安全第一の
はずの原発で、経済的な要求から来る改造、手直しが止めどなく進む。年間で10
0回を超すほどの繰り返しに対する耐久性や、集中力と判断力を求められる運転員
への心理的な負担など、数回の実験では確かめきれない項目が多いから、どうして
も必要なら研究炉できちんと実施すべきだ。そもそも、出力調整が要るほど原発を
造るべきではないのだ。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 26        Text Title  : スイッチを切れ(1)                    
Author   : reader    Text Length : 2117 Byte    Date : Wed Feb 10 01:47:28 1988


 原発には反対です。必要悪ではなく、絶対悪という意味で。リスクが大いから
です。石油や石炭に比べ、一発の事故での被害のレベルが違いすぎます。
 チェルノブイリの爆発の後、ヨーロッパや西アジアの食料はめちゃめちゃです。
各国の放射性セシウムやストロンチウムに対する基準がどんどん甘くなっている
のがその証拠です。
 石油や石炭の有限性を問題にする人もいますが、ウランなどの鉱石を掘ってき
てから精製して、発電して、ゴミを片付けて、……なんてやっていてエネルギー
収支は合っているのですか。僕は不勉強にしてそのデータを見たことありません。
まして、ゴミの片付け方すらまだわかっていないような未熟な技術ですから。金
銭収支もゴミ片付けを含めれば格段に悪いと思いますが、マスコミ(朝日新聞も
もちろん含む)はそこを決して発表しません。

 というわけで、原発は悪い。

 では、どうするか。電力会社はその程度の理屈は当然知っていて原発を推進す
る「確信犯」ですから、広瀬氏のようにデータを挙げて具体的に迫っても無理だ
と思います。もちろん、広瀬氏がつまらないことをしているなどとは毛頭思いま
せん。危険性を知らない、あるいは気づかない人に対しては非常に意味があるこ
とです。でも、相手は確信犯ですから、思想と思想の戦いです。敵にはパワー(
権力と電気エネルギー)がある。金もある。こっち側は、一人のパワーは知れて
いる。金はない。何より、電気を掴まれている。
 それで、まずは電気を節約して敵に弱みを見せないようにしましょう。家庭用
の電気を30%節約すれば、敵もそれほど「電気を送ってやっている」という強
い態度には出られなくなります。(それほどと言うのは、家庭用電気よりも産業
用電気を本格的に節約しなければ消費量全体が減らないだろうから。)人がいな
い部屋の電気のスイッチを切ることから始まって、電気を使いたいときにもでき
るだけ我慢しましょう。熱源としてはなるべく木質燃料、ガス、石油を使う。ク
ーラーもなるべく短時間使う。この程度の節約は大した覚悟もなくできます。
  次に、「原発を早く廃棄しよう」という世論を作り出すことです。マスコミは
敵に弱みを掴まれてるようであてにならないから、もっと別のメディアを活用し
ましょう。直接に行動するのもいいと思います。その気になれば、毎週のように
何かやっていますから。そうして、電力会社を包囲しましょう。それにしても、
電力会社の労組は何をしているのかな?

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 27        Text Title  : スイッチを切れ(2)                    
Author   : reader    Text Length : 1242 Byte    Date : Wed Feb 10 01:49:49 1988


 それから、地方で原発を歓迎する原因を断つことです。地方の産業が振るわな
いから、原発関連の土方仕事(僕は砂防ダムの現場で一週間見習いをしましたが、
そこではごく普通に土方という言葉が通用していましたので、敢えて土木作業と
は言いません。)でも欲しくなるのです。(例:幌延町)都市に住む消費者とし
て、地方が自力で産業を興そうという動きを支持しましょう。ちょっと高くても、
安全な作り方をした食品を買ってみては。そして、意見を地方に伝えてみて下さ
い。何より、米を食べませんか。輸入農産物には気を付けましょう。このところ、
あまり農業がわかっていないような感じで米などの流通に対する批判が強く、G
ATT裁定も下りてしまいました。現状でいいとは思いませんが、輸入に切り替
えるのはより悪い選択です。有機物を国外から持ち込むわけですから、下水道へ
の負荷が高まり川や海が汚れます。また、日本で不許可の残留性の強い薬剤が使
われているものもたくさんあります。何より、ECからストロンチウムやセシウ
ムたっぷりの食品が入ってきてしまう。
 というわけで、ねちねちと原発に反対して行くつもりの私です。

                                            大学院生(農)                                                 銀河通信0557

                      沢畑澄於流



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 28        Text Title  : 報道の弁護です                          
Author   : reader    Text Length : 737 Byte    Date : Thu Feb 11 03:39:01 1988


     原発と科学朝日編集長の関係

 随分前ですが、科学朝日で原発への決別をテ−マにして特集をや
っていました。ちょっと、記憶はあいまいなのですが、その月か、
その翌月に編集長が、部署替えになると、後記に書いてありました。
確かなことは分かりませんが、そのとき、「ア!これは、企画が
もとで飛ばされたのかな」と思ってしまったのです。
これは素晴しく勇気のある編集長だ、と妙に感激もしました(でも
単なる異動かもしれませんが…)。原発の旗振り役をしている某大
新聞もありますが、わたしとしては、朝日さんは、広告とか色々な
しがらみの中で頑張っているほうじゃないかと、弁護させていただ
きます。
 (原発自体については、また、改めて書かせていただきます。今
回は、直接、サイエンスに関わることでなくてすいません)

1会社員より

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 29        Text Title  : RE 報道の弁護さん                       
Author   : host      Text Length : 283 Byte    Date : Thu Feb 11 14:25:35 1988


1会社員さんへ。
科学朝日の副編集長だった泊です。科学朝日の1986年10月号の特集「サヨナラ原子
力」をやった編集長が交代したのは、通常の異動です。何年か、同じところにいれ
ばあるものです。別に圧力があったなんてことはありませんよ。
ご心配なく。

大阪科学部         泊次郎



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 30        Text Title  : 伊方原発の燃料の安全性について          
Author   : reader    Text Length : 834 Byte    Date : Fri Feb 12 02:42:56 1988


伊方原発の燃料の安全性

私は、伊方原発の燃料の製造に実際に携わっていました。燃料の安全性に
ついて技術的立場から考察してみたいと思います。PWR型原発の燃料は、
燃料棒を縦横14本づつあるいは、17本づつ束ねた燃料集合体のことを指し
ます。この燃料棒は、直径約10mm高さ約10mmの円筒状のペレット
(二酸化ウランセラミックス)を4mの金属の鞘に挿入してできています。
現在の燃料の設計方針は、この燃料棒の直径を細くし、単位長さあたりの
出力を小さくしてペレットにかかる負荷を軽減させようとしています。
また、ペレットの直径が細いと焼きしまりが少ないため燃料棒との相互作用が
少ない。こうしたなか、伊方原発の燃料は、PWR型原子炉燃料としては、
最も旧式タイプの14×14を使用しており負荷追従運転を行なった場合、
燃料に大きな負荷がかかるものと思われる。

                         BY BANBU



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 31        Text Title  : 余った電力をなぜ蓄えないのでしょうか?  
Author   : reader    Text Length : 454 Byte    Date : Fri Feb 12 22:39:10 1988


余った電力をなぜ蓄えないのでしょうか?

電力が余れば、揚水式発電所で水をダムに上げて
余った電力を有効に蓄えるということを
読んだり、聞いたりしたことがあります。
No.24 にも書かれてもいます。
ところが、どうしてこんどはそのように余った電力を蓄える
方法をとらずに発電量を落とすようにするのでしょうか?
                                                        青山 千秋
                                                        PC-VAN:RZG37517

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 32        Text Title  :                                         
Author   : reader    Text Length : 737 Byte    Date : Fri Feb 12 23:16:56 1988


 私は、電力会社に勤めています。今日伊方原発の出力調整のニュ−ス
を聞き、電力会社職員はどのように考えているか私の場合をお話します。
私は、原発については岩波の「原子力発電」か、「原発ジプシ−」を通
じて程度の知識しか持ち合わせておりませんが、今後の廃炉問題や放射
性廃棄物の地上、海上処理問題等を考えると父親として我子の時代に禍
根を残す可能性のある、またチェルノブイル事故では本当に残してしま
った原子力発電はもうこの辺で開発を中止して、どっかの国のように国
民投票で賛否を問うてはどうかと思います。
 新聞社は原発問題に原子力の危険性だけでなく、高額な地元対策費の
存在やそれに群がって山分けしている企業、自治体についてもリポ−ト
されるようお願いしておきたい。
                    電力会社の1職員より



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 33        Text Title  : 秋山さんへ                              
Author   : reader    Text Length : 705 Byte    Date : Sat Feb 13 00:09:46 1988


秋山さんへ
 電力エネルギ−は発電即消費のエネルギ−であります。揚水で貯え
られる量もそれほど大きいとは思われませんし(原発は1基、熱出力
300万KW−電気エネルギ−100万KW程度ありますが、揚水は
1ヵ所でも100KW程度と規模が全然異なります)、原発の出力調
整は経済的要請もさることながら電力需給の面から必要になってきて
しまったと思われます。つまり、発電量が消費量より多いと電圧が高
くなる方向に動きやすくなり、一般の家庭で使用している100Vが
110Vとか120Vとかになってしまうから、これを防ぐために発
電量を落とすわけですが、水火力発電では調整がつかない段階にいた
っているので原発の調整をやるのだと思われます。
                     電力会社の1職員より



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 34        Text Title  : 電力会社の一職員の方に感謝致します      
Author   : reader    Text Length : 566 Byte    Date : Sat Feb 13 02:59:13 1988


貴重なお話を伺わせて頂き、どうもありがとうございました。この種の情報こそ、
匿名性と即時性という電子コミュニケーション(誰か、パソ通よりもこの方が適当
と言っていたし、その通りと思う。)の醍醐味だと思いました。マスコミ(含む朝
日新聞)からは絶対得られないことだと思います。
 原発の地元対策費に群がる地元ということについては、全くその通りで、一度
公共事業による土木雇用依存の経済構造ができれば、地域の経済はずるずると自立
性を失うという例を数多く見ました。私の大学院での研究テーマは山村の地域開発
でしたので。

 簡単ですが、まずはお礼まで。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 35        Text Title  : 原子力発電は必要                        
Author   : reader    Text Length : 1195 Byte    Date : Sat Feb 13 13:12:26 1988


原子力発電は必要
最近の原子力発電に対するいろいろな報道を興味深く見ております。
原子力発電と関係している立場からの意見としておききください。
出力調整試験について[ちぇるのぶいり]と同じ操作が行われていると
されていますが、まったくの別物です。昨日の伊方発電所での試験では
周辺の人たちが避難をしたと伝えられていますが、これこそ[でま]に
踊らされた結果だと思ます。試験反対の立場からは直ぐに事故が発生する
と言うふうに多くの人々が発言していますが(久米氏、広瀬氏、中島氏
など)、発言内容はかなり極たんな仮定のもとでの話をされています。
調整試験そのものは通常の運転操作の延長線上の話しであり、[ちぇるのぶいり]
のような低い出力での「実験」と違って、ほんらい発電所の機能として
持っているものを実際に使用するため、確認するものです。
原子力の問題は技術の中身と関係してくるので、意見が感情的なものと
まぜこぜになってしまうと本質が見うしなわれてしまいます。
原子力発電を進めるうえでは「安全」が大原則です。これなしでは
なにごとも進まないことを原子力を必要とする立場からも解っています。

蛇足ですが揚水発電について目的が発電のぴ−くを賄うため長時間の
発電量を貯めることが出来ません。また建設できる場所が少いのが
現状です。超伝導が実用化すれば電力貯蔵も有力な手段となるのですが・・・・



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 36        Text Title  :  原子力発電の本当の不明点?              
Author   : reader    Text Length : 1152 Byte    Date : Sat Feb 13 16:34:17 1988


コメント
先日の四国における原子力発電所の出力調整実験について

 私は,一般のサラリーマン(一般と云う言葉の定義は曖昧ですが)です.
 原子力関係については,疎いのですが,問題として理解出来るのは,行政は推進の立
場で見ているだろうと云う事.マスコミ等は,漠然として反対なのか賛成なのか明らか
にせず,何時もの事ながら傍観を決めている点です.
 従来の流れから,今回も済し崩しに事が進むように感じます.
 原子力発電の有意義な点も認められますが,何故今原子力発電所ばかりが建設される
のか,疑問です.一部には,税制的な面で,水力や火力よりも優遇処置が取られ,会社
としても行政の意向に添うものである為,半官民の立場上そのそうが良いと云う意見も
あるようですが.
 一般大衆には分からないだろうとする 一部の行政当局や専門家(殆どがお抱えの)
,又は学会の諸先生方(人と違う事もすると村八分にしてしまう前時代的な)にとって
私達はどう見られているのでしょうか.
 朝日新聞社もジャーナル等では,批判をしても全国紙では,余りなにも言わず,暗に
仄めかす程度に止めてしまうのは,何故でしょうか.
 原子力発電所の建設には,私は賛成の立場ですが,その進め方がどうも疑問視されて
しかたありません.
 意見としては,取り留めが無いのですが 以上 です.

終わり.

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 37        Text Title  : 伊方原発調整実験の強行について          
Author   : reader    Text Length : 1142 Byte    Date : Sat Feb 13 17:23:14 1988


伊方原発出力調整実験の強行について

 四国電力は昨日(2月12日)伊方原発の出力調整実験を反対派をバリケードで
封じて強行されました。まことに残念であり、この「成功」の結果、全国の原発で
こうした「実験」が今後日常茶飯のように行われるとしたら、おそるべき事態を招
くのは必然のように考えられます。
 電力会社社員の方によればまったく安全とのことですが、それならどうして反対
派の声を無視してまでやらなければならないのでしょうか。理解に苦しみます。誰
にでもわかるように十分PRしてから、実験を行うということはできなかったので
しょうか。
 原発をめぐる論議にはどうも不透明さがつきまとい、推進派、反対派それぞれが
勝手に自分は正しいと言っているのみで、相互の意見の交流がなさすぎるように思
います。
 私個人としては、これまで若干の書物を読んで来て、原発には反対の立場ですが、
賛成・反対どちらにせよ判断の基礎となるデータの継続的提供ということが不可欠
ですので、今後とも各種メディアに携わっている方々には原発報道の活発化をお願
いいたします。一般の読者としては、少しでも情報の入手に励み、原発に対する正
しい認識を培っていくよう努力すべきだと思います。

1988年2月13日
                今後の調整実験多発を恐れる男

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 38        Text Title  : 伊方に行ってきました  大阪・団藤      
Author   : host      Text Length : 2539 Byte    Date : Sat Feb 13 18:07:32 1988


伊方に行って来ました
               From  大阪科学部 団藤

 出力調整試験の取材で伊方原発に行ってきました。本当は今度の件では市民
運動の方に興味があり、高松に行ってみたかったのですが、試験本番となれば
科学部が伊方に出かけざるをえないのです。16時間缶詰状態になった成果と
して、出力調整試験の目的がなんだったのか、四国電力の技術陣と記者団が討
論して、ハッキリさせることが出来ましたので報告します。実のところ電力側
がこれまでしていた説明では、試験の内容にいろいろなものが盛り込まれ過ぎ
て、なにがなんだか分からない状態でした。運転員のヒューマンエラーを問題
にしていると思えたり、日常的に出力調整をすることによる機器の耐久性を調
べるものだったり、盛んに使われる給水系の弁などの保守性を良くすることが
言われたりしていました。
 電力側が示した試験の具体的な目標は 
   1.解析で評価しえない運転操作性の確認
   2.将来の運転の参考のための運転データの採取
   3.将来の保守のための参考データの採取
以上3項目でした。そして、2.と3.とは、ずっと先にいま以上の自動化と
か機器の改良をするためのもので、これから日常的に出力調整をする上で問題
になっていたのは、1.の項目だけだったのです。つまり、1.をクリアでき
ればゴーサインがでるというのです。
 では、1.の「運転操作性」とは何か。その答えは「中性子量を左右する制
御棒とホウ素濃度の調整を合わせた操作性」で、これは人間の手による操作が
不可欠で電算機などを駆使した解析にも限界があるから試験が必要だったとい
うのです。そして、「機器の耐久性は既に設計段階から保証されている」ので、
今回の試験が順調に行った結果、「現行の施設で毎日、出力調整をしても安全
なことが分かった」と、されました。
 一部の地域では紙面に出ていますが、角田守・伊方発電所技術課長は「昨年
10月の3日間と合わせ計4日間の試験で操作性の良さが分かった。試験回数
が少ないといわれても、こうしたことはどれだけ繰り返せばいいとの基準があ
るものではない」と、4回で十分との姿勢でした。
 一方、原発近くで座り込みをしていた久米三四郎・阪大理学部講師は「正常
な状態で4日間実験しただけでは、手順通りにいくのは当り前。今日できたか
らそれで自信がついたというおごりが怖い。思いがけぬ停電などかあったとき
に運転員がどう対応するのか、安全装置がついた研究炉ででもやってみないと
実用化できぬはず」と、批判しており、これから賛否両派の争点になる見込み
です。

 このコーナーに書き込んでいらっしゃる方へ、コメントをだすべきなのでし
ょうが、いささか疲れていますので、今日は現地からの報告だけにします。も
う一言。高松での動きですが、1月の反対集会から引き続いてお母さん達が目
だちましたが、今度は中、高生の姿も多かったという情報です。この展開は、
我々マスコミが捉え切れていないという気がします。

Board    : 原子力発電                    
Text No. : 39        Text Title  : 原発は[動かぬ原爆]か?                
Author   : reader    Text Length : 806 Byte    Date : Sun Feb 14 14:09:38 1988


   原発は動かぬ原爆か? 

 伊方原発で出力調整試験が行われ、それに対し3千人が抗議行動を起こしたと報じ
られた。幾つかの世界的な原発事故がかつてあっただけに、地元の方々もさぞかし心
配だろうと思う。原発推進派は最早石油資源に依存できないといういつものクリシェ
を主張するのだろうが、付近の住民にとってはたまったものではないだろう。特に日
本は世界でも有数の地震国であるし、発電所が地震災害にあわないとも限らないので
ある。はたまた、世界情勢も穏やかはいえない現状ではあるが、某国のミサイルの標
的だとか過激派の恰好の攻撃地点にもなりかねない。私たちは、長崎・広島の体験か
ら原爆は飛行機から投下されるものとばかり認識しがちだが、《動かぬ原爆》として
の原発というものの危険性も見逃すわけにはいかないのではないだろうか!
                                  河井正康



Board    : 原子力発電                    
Text No. : 40        Text Title  : 最近電力会社の社員が多いですね          
Author   : reader    Text Length : 1727 Byte    Date : Tue Feb 16 01:18:52 1988



゚1)原子力の現状について
   すでに我々の使っている電気の25%は原子力です。
   したがって、むやみに原子力に反対するより電力使用を3/4にする努力
  が先かもしれません。一般家庭においては比較的簡単と思われますが、それ
  でさえちょっと寒い、ちょっと暑いを我慢するより、電力会社や国が安全だ
  と言うのにこんな思いをすることはないと、原子力賛成派になる人が続出す
  るのでは、と思う訳です。それより、25%と言う現状はすでに産業のみな
  らず、生活習慣にまで影響する数値であって、少なくとも削減は不可能と思
  えます。さらに人間の欲求と言いますか、生活向上への態度は基本的と言え
  るほど確かなものがありまして、毎年3〜5%の電力需要の伸びが見込まれ
  ている訳です。それは、日本全体で300万KWないし500万KWの設備
  を必要としており、石油を使うか原子力を使うかの2者択一をせまられてい
  るのです。(最近の100万KW級水力発電所は原子力の電気の貯蔵庫と考
  えれば良い、したがって水力はダメ)石油をこのペースで使っていくことが
  安全かどうか、はたまたそれだけの石油が入って来るものかどうか難しい問
  題だと思います。  
2)安全性について
   安全だと思います。少なくとも年間8000人の命を現実に奪っている車
  より、落ちれば大体死んでしまう飛行機より安全な気がします。原発の放射
  能で死んだ人はいません。(車も飛行機も原発も日本ベース)
3)将来について
   原子力というのは結構高い(値段)ものなのです。廃棄物処理、原発その
  ものの使用後の処理問題、見切り発車と言う気がCふいでもないですね。後
  々つけが回って来るのも確かな事でしょう。
4)結論
   原子力は国民の第多数の支持により、今後も建設され運転され続ける。原
  発の大事故または大きな社会変革により停止される。そんな気がします。

      電力会社社員(申し訳ありませんが一応匿名とさせてください)