Pol00124 選挙制度審議会ウオッチング

#0000 sci1009  9001120159

片肺の選挙制度審議会は小選挙区制に道を開けるか。

#0001 sci1009  9001120219

片肺というのは他でもない、
政党関係者をメンバーに入れずに、
(利害にとらわれずに  を狙った)
始まった今回の選挙制度審議会が、
「小選挙区制へのレールが既に敷かれている」と野党に反発をくらって
野党から意見聴取を出来なかったことを指します。

最終的に法案の形で国会を通らなければ選挙制度の改革はできないわけで、
このままでは審議会が何を決めても実際の効果がない事態が予想されています。

面白いのはマスコミのこの問題への反応です。
というのも、
政党関係者のいない会のメンバーとは誰かというと、
新聞などのマスコミ関係者が多くを占めているんですね。実は。
そして会長が読売新聞会長の小林氏。
こうなると新聞としてもある程度は審議会のフォローをしなければならない。
特に読売はそう。社説で野党を批判してました。
朝日にしてもなんだかんだいいながら野党に審議会への協力を
促していました。うまい人選をしたのかも知れません。

ところで、小林氏といえば知る人ぞ知る小選挙区制論者。
審議会の論調がそちらに傾いたこともあって
野党は反発したのです。
意見は聴いた、とアリバイをつくるために利用されるのを嫌がったわけです。
さすがに慌てて「まだ決まったわけじゃない」と釈明していましたが・・・。

というわけで審議会のゆくえに注目していたのですが・・・。
      かの

#0002 sci1009  9001120253

最近ようやくはなしがまとまってきつつあるようです。
・現行の中選挙区制には問題が多いこと。
・改革の方向は3案。
  小選挙区制  比例代表制  両者を組み合わせた制度
・論議の中心は、組み合わせた制度  ということのようです。

ということで、審議会の結論はおそらく
組合せ案ということになるのでしょう。

ところがところが。
この組合せが実はくせもので、
組み合わせ方次第で全く違った選挙制度になるのです。
自民党の一部がよく口にするのは、
「比例代表制を加味した(小選挙区制)」であって、
本質的には小選挙区制そのものです。
すなわち比較第一党に有利な制度です。(←だから導入したがるんですね。)
これに対して、
西欧諸国の一部に見られるのは
小選挙区制を加味した(比例代表制)でして、
こちらは本質的に比例代表制そのものです。
意見の分布を忠実に表しやすい反面小党分立にもつながります。
    この全く性格の異なる制度をブレンドするわけですから、
配合割合によって味が激烈に違ってくるということです。

審議会はまだ組合せの具体案まで踏み込んではいないようです。
しかし小林氏は自民党風の味を好むと言われている人であり、
案が「本質的には小選挙区制」になる可能性は大いにある、と僕は見ています。
僕のもっとも恐れるところです。
現状で小選挙区制にしたら自民党有利は目に見えていますから。
いや別に自民党やだと言ってるわけではなくて、(キライデスガ)
僕は意見分布をトレースした議席配分がいいなと思っているだけです。

そこでこの先は審議会の動向に注目です。
はたしてどんな方向を打ち出してくるか。
選挙の結果次第ではすぐにその方向に変わることもあり得ます。
審議会報告の微妙なニュアンスをぜひ知りたい。
しかし残念ながら新聞がさっき述べた事情ですから、
記事を鵜呑みにして推測してると間違うかもしれないんですね。
みなさんに協力していただきたいのはその辺です。
この報告のニュアンスをどうとるか、その辺をお聞かせいただけると
ものすごくうれしいです。(しかしテーマがテーマだからなあ・・・。)
正月から読売を読んでますが、
今のところはブレンドの割合について話し合われた形跡はないようでした。
朝日はどうなんでしょう。

      かの

#0003 sci1009  9001120302

あ、選挙制度審議会は、たしか首相の諮問機関です。
例の「政治改革」の一環というか目玉というかで、
国会100年の今年に向けてカイフサンが力を(まあ)入れてる
ものといえるのでは。
緊急定数是正が反対多数でポシャッた今、これくらいは
軌道に乗せたいところでしょうね。
そういうわけがあるので、
審議会の審議期間もいつもの審議会より短く、
早く結論を出すよう求められているという事情もありまして
注目しなきゃいけないんですねえ。

      かの

#0004 sci2383  9001120943

 ようするに自民党の都合だけですね。基本的にジャーナリズムも長い  
 ものに巻かれていますから怖いですね。
                            Funtom.

#0005 sci2714  9001121747

  最近さっぱり新聞を読んでいないので、このような動きがあったとは....
  朝日vs読売って、このこととは別ですよね。
  長いものの苦手なkita-3

#0006 sci1009  9001242335

解散したのでその間は会議はお休みです。
選挙結果次第でその後の動きが決まってきます。
では2月18日まで暫時休憩。      かの

#0007 sci1004  9001250032

そうですね,選挙期間中の発言には注意しないと・・・   シャム

#0008 sci1009  9001260025

そういう意味もありますが、
審議会の方がほんとにお休みしちゃいます。
(あれ?理解してないかな?)      かの

#0009 sci1009  9002190035

さてさて、
自社対決の様相深い今回の選挙結果であります。

自民社会の議席占有率がかなりあがりそうです。
多党化しやすい中選挙区制でよくこんなになったものです。
ということは・・・・

審議会の小選挙区制論者はこれから元気になることが予想されます。
もし仮に、社会党が「転んだら」、小選挙区制度が日の目を見る事態も
予想される状況になってきたわけです。
はてさて、誰が何というか、注目していこうと思います。
      かの

#0010 sci1509  9002202144

 小選挙区制のメリットを生かした導入をするにはチャンスでしょうね.民社
党は次の総選挙を待たずに空中分解するでしょうし、共産党もしばらくは党内
の立て直しで手が一杯.問題は公明党が英国や西独の自民党のような役割を演
じることができるかどうかですが・・・・・

 自社1対1の対決になれば社党候補に勝機はあります.「20%の支持率で
80%の議席を取られるから反対」なんてことを言ってるうちは無理でしょうが.

TAKA

P.S. 20日付朝刊のシミュレーションは必見ですね.

#0011 sci1009  9002210159

今プレステージを見てますが、
(選挙制度の特集)
社会党の山花さんは小選挙区制反対と言っておりますね。
自民党の柿沢さんが小選挙区制論者とはしらなんだ。
      かの
この番組の目のつけどころはいいぞ。えらいえらい。

#0012 sci1009  9003070416

審議会ですが、選挙がおわったのを受けて再開されます。
まずは8日に再開第一回。
4月中に答申の方向だそうで。
いよいよ迫ってきました。

はたして答申は小選挙区制導入をうちだすのか!?
打ち出すとすればどの程度強くか?!
待て、次号!(ちがうって)
      かの

#0013 sci1009  9003231536

選挙制度審議会ウオッチング

22日に審議会の第一委員会が開かれまして、
いよいよ衆議院選挙の改革案がまとまってきました。

今の中選挙区制に代えて、小選挙区制と比例代表制を組み合わせた方法にする
という方向はこれまでに打ち出されていましたが、今回の審議ではさらに細かく、
核心に触れる部分を検討したものです。

まず、本質的には比例代表制そのものであるところの「併用制」ですが、
第一委員会では退けられたようです。ということは、
国民の意見を忠実に反映することを第一義的に考えた制度が退けられた
(その他の“何か”を一番重視している)ということですね。
ここはチェックポイントその1です。

その結果、「併立制」が支配的となったわけですが、この具体的中身が
検討されています。
1,総定数500議席程度
2,選挙区の区割りはさておき、
  いったん都道府県に対して人口比例の定数配分を行い、
  ここでの格差は2倍未満に抑える
3,小選挙区制で選ぶ議席は6割(→300議席)、
  比例代表制で選ぶ議席は4割(→200議席)とする
4,比例代表は、今の参議院(全国を1区とする)とは違って、
  全国を10前後に分割したブロックごとに行う
5,小選挙区への立候補と比例代表の名簿への搭載(=立候補)は
  重複しても可能とする
6,定数是正のための第三者機関を設置する

それぞれコメントします。
・1の総定数ですが、500という数字の根拠は何でしょう?不明です。
・2の都道府県間の格差についてはいいと思います。
(その配分に基づいて小選挙区が区割りされるわけです)
・3と4はチェックポイントその2です。
小選挙区制部分(比例代表制部分)を増やせば増やすほどに
小選挙区制(比例代表制)そのものに近づいていくわけです。
この6対4という数字の意味は何でしょうか?
「併立制」ということは、小選挙区制の利点と比例代表制の利点を
同居させる目的があるのだと解釈できますが、
200議席を10ブロックに分けると、1ブロック平均20議席。
全投票の5%を集めないと議席が得られません。
関東(?)など議席配分の多いブロックがあるはずですから
そのぶん議席の少ないブロックもあります。
そうなると5%どころか、もっともっと得票しないと当選できません。
比例代表制は死票が少ない、すなわちある程度の得票があれば当選できるという
ことから国民の意見を忠実に反映できる利点につながっているわけで、
平均20議席では比例代表制の利点を殺してしまう恐れが強いと考えます。
(参〕今の参議院の比例代表区は50議席。投票の2%で議席が得られます。)
・5は大物代議士が小選挙区で落選した時のための安全弁くらいの意味でしょう。
・6は定数是正もろくにできない現在の国会を見るとある意味で当然と言えますが、
その機関の決定にどの程度の強制力を持たせるのか、という点は不明です。
それに都道府県内での小選挙区の区割りという議員の生命を左右する難問について、
それを誰がやるかについて答えていません。
比例代表の各ブロックへの定数配分についてもここでやるのでしょうか?不明。

以上見たとおり、併立制導入を前提としてさえも、
僕としてはこのままでは賛成できる内容ではありません。
さらにウオッチングを徹底したいと思います。

      かの

#0014 sci1009  9003282342

古い話ですが、13日付で審議会の委員に変更があったようです。

樫山利文氏が「依願免」、その代わりに(?)連合の会長の
山岸章氏が「新任」、となっています。
樫山氏、山岸氏がそれぞれ、審議会のどの委員会の所属かは
明らかではありません。
いずれにせよ、一人代わった位では小選挙区制導入が大勢の
審議会をひっくり返すことはないでしょう。

審議会の中心、第一委員会は29(木)に会合を開きます。
さて、まとまるか。
      かの

#0015 sci3177  9003290430

予言 まとまらない   by T

#0016 sci1009  9003300126

その予言、根拠はいずこ??

政党関係者を排除して意欲を見せているだけに
案外というかやっぱりというかまとまるような気がして。
そのあとは読めないんですが。
      かの

#0017 sci1009  9004060030

どうやらまとまる方向へ動きつつあるようです。
それも小選挙区制へ道を開く方向で。

先日の比例代表制部分が活きないという点から
いまの方向の案には賛成できないことを表明しておきます。
      かの

#0018 sci1009  9004080016

もひとつ。

そもそも違憲選挙で選ばれた議員なんですから、
その人達が公職選挙法 改正って言っても手続き上疑問があります。
一度定数是正して、まともに選挙をやって、
その上で選挙制度の改革をやればよい。

改革そのものには賛成です。方向はともかく。
      かの

#0019 sci1009  9004120107

結局、まとまったようです。
基調発言に対応して言えば、
「小選挙区制に道を一歩開いた」段階までやってきました。

比例代表制部分は四国ブロックは定数7。
14%の得票が必要です。これが比例代表制と言えるか、大変疑問です。
近畿ブロックの定数24位になると4%強ですから許容範囲かな、と思いますが。

比例代表制部分は全国一本でやれば比例代表制の利点を活かせるのに、
そうしないというのが怪しいですね。
小選挙区制部分の6対4が、7対3とか8対2(正確な数字はわかりませんが)まで
拡大するような案だと思います。

やはり納得できない。      かの

#0020 sci1009  9004262347

訂正。近畿ブロックは33が定数でした。3%でひとり当選。これならまあ。
しかし四国は定数7、14%。
      かの

#0021 sci1009  9004262353

RE:18

案としては、経過措置として定数抜本是正に基づく選挙を1回行ったのちに
法律の見直しを行う旨決めておけば、
そこのところの問題はクリアできるかな、と思います。
改革はしてほしい。そのためにはすぐに新方式で選挙をしたい。
しかし改悪はしてほしくない。そのためには十分練り直してほしい。
矛盾するふたつの妥協の案です。

      かの

#0022 sci1009  9004270025

今日ついに審議会の答申がありました。

審議会案の批判の続き。

・総定数501とは何か。
おまけの1は、小選挙区制部分の鳥取地域が人口が少なくて全県1区になってしまう
との理由で特例として与える1議席だそうです。が。
僕はこれには合理的な理由は何もないと思います。
人口に比例した区割りをすれば、人口の少ない地域では選挙区が広くなるのは
当然。特例は不公平でしかありません。
特例というものはひとつ許すとずるずる広がるものです。
(地方議会の選挙区で離島でもないのに特例扱いしている例があるように)
たたき台が例外を許していたら話になりません。

・審議会の委員は何を考えているか
今回の審議では、「政権交替の可能性を重視した。」などという言葉が委員の
口から聞かれます。ちょっと聞くといい言葉です。
でもよく考えてみましょう。
政権交替し易い、ということは、つまり、得票率が高くなくても政権に着ける、
ということを意味します。(そうでしょう?)
得票率が8割りあればどんな選挙制度でも政権につけますが、
5割、つまり過半数の得票以下だと、制度によっていろいろです。
比例代表制では得票割合と議席の割合がほぼ比例します。
小選挙区制では比較第一党でさえあれば、つまり他の党より一票でも多ければ
議席を10割獲得することもあり得ます。
  すなわち、
「政権交替の可能性を重視した」という言葉は、
「この案は小選挙区制に近いものだよ」と言っているのに等しいのです。

・そもそも、並立方式とは。
今回の案は、小選挙区制と比例代表制の並立方式と言われます。
双方の制度のメリットを活かすのがその目的であるはずです。
しかしながら、
比例代表制部分を地域ブロックにしたり比率を小・比=6・4にしたりしたため、
実際には比例代表制のメリットは活かされていません。(前に述べました。)
どうせ「政権交替しやすい」=「小選挙区制に近い」ものならば、
並立などと取り繕わずに、最初から(小選挙区制を導入するぞ)と
堂々と言っていただかないと困ります。
現行案の並立方式ならば、小選挙区制と変わらない。
ということを強調しておきたいと思います。

      かの

#0023 sci1009  9004270032

批判の続き。

第三者機関によるメンテナンスを義務づけなければだめ。
人口の増減によって区割りの変更など政治的にむづかしい作業が必要になります。
しかしそんなものを議員が率先してやるはずがありません。(断言します。)
(やっぱりしない。まずい。)
国勢調査(10年ごと)の結果に応じて自動的に作業があるくらいに
しないと、自分で自分の首を絞めさせるのは無理でしょう、多分。
それは法律の中で制度化する必要があると思います。
      かの

#0024 sci1009  9004270036

そうだ。朝日のシミュレーションというのをまだ見てないや。
まあそのまま適用できるわけではないでしょうが
参考になるのは確かのはずです。      かの

#0025 sci4794  9005071819

久々にのぞきにきて、フムフム...
小選挙区になって、当選ラインが今まで以上にはっきりした時
候補者は、後援会組織を、当選数まで達するまで、堅めようとした時
金権・利権選挙になるのが不安です。
私の田舎の選挙区では、某自民系議員が、後援会の人達に
みなみ春男シヨ−を開いたり、葡萄狩りや、温泉旅行など、面倒みてます?
選挙民の意識も問題ですが、燃えない火にならない様に、法律で取締りを
期待します。
                マイケルのパパ

#0026 sci1009  9005122347

思い出した。

そもそも比例代表制には、議員と地域住民とのみっせつな結びつきを
断ち切る、という意味があるから僕はいいと思うのです。
地域の利益代表なんてものはもういいです。古いです。
政策で選挙をするのなら政党が基本であるはず。

      かの