Pol00219 身体障害者と日本社会

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          身体障害者と日本社会。

福祉の時代と喧伝されはじめて久しく、福祉に対しての意識は浸透しているように
見受けられます。しかし、敢えて問題提起をしてみましょう。障害者とは一体なんな
のでしょうか?障害者と健常者といったような明瞭な区分がおこなえるのでしょうか
学問的に区分すれば(1)脳性麻痺、脊髄損傷、筋ジストロフィーなどに代表される
運動神経や筋肉系の障害、(2)リウマチ、癌、心臓病、肝炎などの病から派生した
状態障害系、(3)視覚や聴覚異常を主徴とする知覚系障害、(4)知恵遅れや精神
病などの精神・知能系障害の四区分を指すようです。この区分で判断する限り生まれ
てから死ぬまでの間、完全に健常者である人はいないはずです。人が老いる事自体が
障害者になっていく事であり、この世に100%の健常者などいはしないのです。
 目の色、皮膚の色が違うように様々な生き方をしている知的生物を総称して人間と
云うのです。その人間の中で区分する事自体が問題ではないでしょうか?古代インド
のカースト制度のように支配するものとされるものという強者・支配者の思想と同様
のものを私は感じます。全ての人が同等に生きてゆくためには、差別はあってはなら
ないものであり、その為の努力を問題提起をする必要があると思います。人間らしく
生きる権利、そのような権利を行使し得ている状態の獲得またはその回復、即ち全人
間的権利の獲得復権です。設備を改善し雇用を促進する事も必要ですが、今最もしな
ければならぬ事は日本人の意識革命ではないでしょうか。人として生きる事に就いて
の認識を変革しない限り、社会の日本人の中の「心身障害者」という区別は変わらな
いように思われてなりません。

 日本の福祉も「保護する福祉」から「参加する福祉」に変わりつつあるとある人は
述べておられましたが、果たしてそうでしょうか?旧態然たる状態で変化はしていな
いと、否、悪化しているのではないかと私には思えてなりません。「親の幼児虐待」
「中学生による浮浪者集団リンチ」「子供達の集団虐め」などなど、人の心の荒みを
知るにつけ社会制度が如何に改善されようとも、それを行使し遵守するのは私達個々
の日本人です。心の問題を真剣に考え努力せぬ限り、欧米のような社会に日本がなる
日は永久にやってこないように思います。

 たとえたった一人であっても、問題提起し活動する事で真の意味での「福祉」を実
現する一助となるのではないか、それが延いては全ての差別・心の意識革命につなが
っていくのではないかという気宇広大な理念のもとに設立されたのがユニバーサルネ
ット株式会社です。
 組織力・財力ともに設立間もない企業であるために微弱なものですが、法人として
の社会への影響力を最大限に生かして活動してゆく方針です。(1)パソコン通信を
運用する企業としての啓蒙活動。(2)在宅勤務制度をシステム化し雇用制度に先鞭
をつける。(3)パソコン通信というネットワークを活用した外出できない方達への
サポートシステムの実施。(4)救護・介護システムの開発。などなど、企業として
努力しなければならぬ事は累積しております。また、営利企業である以上採算がとれ
るような運用をしていかねばならぬという問題もあり、それをどの様な形でバランス
をとっていくか試行錯誤を続けねばなりません。

 障害者、健常者という区別ではない「人」としての住みよい世界をつくるために様
々な悪弊を取り除き意識革命をしてゆく事が、私達の使命ではないでしょうか。その
様な努力を続ける事で初めて制度が活性化し、また、日本人が国家が変化していくと
思われます。もう一度貴方の中にある弱い自己本意の心を見つめ直して下さい。身体
障害者にも健常者にも形こそ違え間違った心が巣くっているはずです。その心を見つ
め直す事から本当の福祉が始まるのではないでしょうか。

                                         ユニバーサルネット株式会社
                     パソコン通信システム
                                          COSMO BIRD事務局
                     システムオペレーター