Pol00036 どうなる高齢化社会対策

#0000 sci2779  8905021956

 高齢化社会の到来は真直ですが、国や地方公共団体の施策は十分な処方箋を用意
しているのでしょうか。年金の支給開始年令を引き下げるといったような気になる
記事が目につきます。また、我々国民が用意しなければならないものは何なのでし
ょうか。
 そこで、あなたは今後の高齢化社会はどうなると予測するか、どのように老後設
計を考えるか、について相互の意見交換をしたいため基調書込をします。
 まず、私の将来予測、必要と考えている準備は、関連書込1のとおりです。

#0001 sci2779  8905022001

高齢化社会をどう予想し、どう対処するか。
 (人口)
 人口は今後は横這いないし若干の減少となる。
 (生産年齢層の推移)
 六十五才以下の生産年齢層は、しばらくは増加するが、今の団塊の世代が六十五才に達
すると急激に減少する。具体的には2010年以降ということになる。
 もっとも今後、退職年令があがっていって65才まで就労することが一般化するという
前提である。
 減少による影響は、人的資源の不足からの経済活動の停滞という形であらわれる。とこ
ろで、現在は、かなりの数の女子労働力が労働市場に流入を続けており、女子の生産年齢
層の約半分が既に不完全就労を含め労働している状況である。これと高年齢でも就労する
者が増えてくることは間違いないことからいって、絶対的労働者数としては現在レベルが
維持されるのではないかと考えられる。女子や高齢者は現在ではパート労働等の単純労働
が多いが、これら労働者の高学歴性からいって今後はかなりの専門的業務をこなす労働力
となっていくことが予想され、今後の日本の主たる産業形態たる第3次産業のサービス業
はほとんどがこれらの労働力で賄われていくものと思われる。
 しかし青年男子が減少することは、企業に限界的な経営努力をする可能性をなくすこと
を意味し、企業体力として、特に国際面での競争で新興諸国を制していけるかどうかは疑
問である。
 (国民負担)
 租税負担については、現在国民所得の27、9%になっており、今後若干増加するとい
う推移をたどるものと考えられる。
 社会保険料負担は、年金について、現在の政府試算では65才支給開始ということにし
た場合最大で賃金の26〜7%とされている。これについては5年ごとに財政再計算をし
ているが、今後も長寿化の傾向はつづくことからもう少し増加するとみるのが妥当ではな
いかと考えられる。
 次に保険については、老人は生産年令期より5倍程度多くの医療費が必要であり、現在
の65才以上人口1200万人が今後ピーク時で3000万人を超えることからいって、
現在の医療費19兆円は約1、5倍程度になる計算となる。しかし、感じとしてはもっと
増加するのではないかとも思われる。つまり、医療技術の高度化が、医療費単価を引き上
げるからである。この場合、現在の保険料8〜9%は倍近くになるというふうに見通され
る。
 ところで、年金、保険の負担は、労使折半であることから、労働者が負担する保険料
は、大体賃金の20%程度であろう。これに租税負担28%を加えると50%近くの天
引きが行なわれ、手取り収入は半分ということになってしまう。
 実際に、イギリス、フランス、ドイツではこのような状況になっているし、スェーデン
では6割を超えている。
 (社会保障給付)
 年金としては65才から一応従来賃金の平均値の7割程度が保証される形となっている
が、この通りいくかは予断を許さない。先程の国民負担からすれば、その低減を求める国
民世論には強いものがでてこよう。しかし、老人が多数になれば老人パワーとしてもかな
りの抵抗力をもつことにはなろう。その場合先程の通り、企業体力が低下していると結局
は社会全体として、ない袖は振れないということでの給付の引下が行なわれるのではない
かと思われる。具体的には、アメリカのように67才あるいは70才程度に支給開始が引
き上げられる、あるいは給付率が5割に縮減されるといったことであろう。
 保険についても2割の自己負担で医療を受けられるというのが政府方針をそのまま延長
した場合の結論であるが、年金と同じ状況からその実質的給付の低下が生じる可能性は強
い。具体的には受療内容によって給付率に格差が設定され、また、慢性状態の疾患は中間
施設か在宅での受療が強制されることになる可能性がある。
 (私的給付)
 さて、現在企業年金や個人年金という形で各企業、個人において老後対策が行なわれて
いるが、企業年金の上乗せはかなり普及し期待できるとは思われる。しかしながら、退職
金というものがこれに代置されていくことは避けがたいところであり、将来は退職金はあ
まり期待できないと思われる。個人年金についてはほとんどのものがインフレスライド性
ではないので、今後毎年2、5%の物価上昇があるとして25年後には保険給付の価値は
半減しているとみなければならないと思われる。
 また、寝たきりになったような場合の生活介護については各個人の負担で私的に実施さ
れていくことことが原則になっていくものと予想される。
 (結論)
 このようなことからいけば、生活を維持していくのが精一杯の年金と、病気になった場
合は保険の自己負担金に年金がほとんど流れていくこと、その場合家庭等で介護を受ける
にはやはり親族の善意に頼るか、かなりの自己資金の蓄積がなければならないこと、そこ
から低料金のターミナル施設としての老人ホームがかなりの老人の最後の受皿になってい
くのではないかということが予想されてくる。やはり、各人が老後について自助努力とし
てその設計を今から十分に進めておかないと幸福な老後を迎えることは出来ないというこ
とになってくるでしょう。

#0002 sci1009  8905031926

支給年令アップの話題に隠れてますが、
学生からも年金の払込みを求めるのが義務付けられようとしています。
月に8000円くらい。
そんな金がどこにあるか!
所得税減税のご利益もなく消費税で負担が増えた学生から
まだむしり取ろうというのか。
結局親に払ってもらうしかないではないか(普通は)。

ここに「最近の政策はすねかじり奨励である。やめてくれ」
と私は言いたい。
   sci1009:狩野

#0003 sci2779  8905071106

学生の加入問題については、保険料の見返りとして、学生期間中に障害者になった場合は
障害年金を支給する。つまり、今後の就職も思うようにならないと言う前提のもとに、所
得保障をしようというわけのようです。また、老齢年金も加入期間がふえて標準の40年
年金の支給を可能にしようということもあるようです。
 これに対して保険料支払いという問題が当然起きてくるわけですが、学生個人としての
支払い能力の問題は当然あります。はっきり把握はしていませんが、就職後に支払うとい
うような便法は考えているようです。
 こういう制度はよいのかどうか、ここんところはちょっと迷います。(2779)