Pol00026  青木伊平氏の自殺を悼んで

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 青木伊平氏の自殺を悼んで

 ニュースに驚いた。「青木伊平氏が自殺した」というのだ。(全く面識が無
いが)惜しい人を無くした!という感覚に包まれて暫らく身の震えが止まらな
かった。竹下氏を総理総裁にのし上げたあれほど有能な人がなぜ自殺しなけれ
ばならかったのか?金庫番である青木氏が悪いというのか?金をバラ播いた竹
下氏が悪いのか?そんなことはない。日本の政治風土が悪いのだ。金をバラ播
かなければやっていけない「政治風土」が悪いのだ。
 まず選挙に金がかかる。ポスターやチラシは只ではない。そこで金を手にい
れようとする。政治家は何が何でも勝たねばならないから、悪い政治家がまず
地元の有力者や応援にきてくれた人に「ブツ」を渡す。ここで、受取らなけれ
ば良いのだが、まあ皆さん喜んでもらう。すると、普通の政治家も「ブツ」を
対抗上渡さなくてはならなくなってしまうのである。さらに金がかかる。
 そこで、金を入れるために、職務権限に絡めて「報酬をもらう」汚職ぎりぎ
りのことをやる。こうすると地元との繋がりも生まれるから、一石二鳥なので
ある。頼まれた政治家は定期的に金が入るようになるとともに、次の「仕事」
を断れなくなってしまう。こうして持ちつ持たれつの関係が成り立ってしまう
と、さらに「冠婚葬祭」という金のかかるしきたりにどっぷりと浸かっていく
ことになる。そしていよいよ金がかかるようになる。
 さらに金が欲しくなると地元だけではなく、「企業」に金をセビるようにな
る。規制緩和と規制強化を繰り返すことによって、マッチポンプ的に収入を得
るようになるのである。さらに「土地」で金を稼ぐ。中曽根時代に民活の号令
の下で国有地が高値で払い下げられていって地価が上がったのはあまりにも有
名である。
 政治家も人間であるから、目の前に金を積まれて持って行かない者は、楢崎
氏を除けばまず居ないんじゃないか。あの清潔そうな藤波元官房長官ももらっ
ていたというのは驚き桃の木山椒の木である。政治資金を分からないだろうと
思って、自分の懐にしまってしまうのである。政治家はいよいよ金が欲しくな
って、金を沢山もらう。
 金をもらうのが普通と考える政治家が多数派になれば、総理大臣の地位でさ
え金で買わなければならなくなる。可哀相なことではないか?そういう政治家
を作っていっているのはまさに国民なのである。「あの政治家にお世話になっ
たから」とか「香典も包まんようでは入れん」とか「選挙だ飯が食える」など
と言うのは、まさに人民が政治家を悪くしているのである。「自分だけは」と
考えるこの国では、永遠に政治が良くならないのかもしれない。政治だけでは
ない社会もそういう方向に向かってすさんで行くことになるであろう。個人主
義とは我侭を言うためにあるのではない、法律は抜け道を探すためにあるので
はない、社会は自分のためにあるのではない。こんな当たり前のことが誰も分
かってない。或いは分かっていながら、「しょうがない」と諦めてしまう私の
ような人間もいる。
 これからの世の中は分からない。いよいよ混沌とした方向に荒んで行く。今
のままでは未来は暗い。フロンガスはいけないと思いながら、スプレーを使っ
てない人間がいるか!紙を使ったら、熱帯林が無くなっていくというのに、自
分は無駄使いしていないか?ゴミを捨てるとき、きちんと仕訳をして捨ててい
るか?etc
 このようなことを守ってない人に悪徳政治家を攻める資格は無い!「分から
なければ良い」「自分だけは」と考えている点では同じではないか!日本は崩
壊していくのではないか?社会システムの崩壊は、皆が社会に大して感謝の念
を抱かずに自分勝手な行動取っているときにはかならず生じるのである。
 さて、我々はどうしたら良いのでしょう?