nat00186 会議:交通>航空機の部屋

#0000 sci3487  9004240543

 環境保護のための、航空機に関する会議室を開きたいと思います。
 #82「ヘリコプターが飛んで行く」と#83「航空機に滑走路は必要か」も併せて
御覧下さい。また、この二つの会議室への書き込みは、以後なるべくこちらにお書きく
ださるよう、お願いいたします。
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#0001 sci3487  9004240544

 4月22日付けの日本経済新聞によると、日米の航空機マニア(ハンググライダー世
界チャンピオンのエリック・レイモンド氏、ノンフィクション作家の斎藤敬氏ら)が、
カネボウ(高分子繊維材料を提供)と三洋電気(太陽電池とモーターを提供)の協力を
得て、ソーラープレーンによるアメリカ大陸横断を計画しているそうです。7月1日に
サンディエゴを出発、ボストンまで時速120km(夜間は停止)で、5日間で飛行す
る予定です。
 製作された機体は全長7m、翼長17.5m、総重量90kg、一人乗で、素材は炭
素繊維やアラミド繊維を使用、翼の両面に太陽電池が付いています。小型ですが、長距
離飛行が可能な実用志向の機体としては世界初ということです。

 太陽電池の航空機への応用は、今まであまり省みられなかった分野であるだけに、力
を入れていただきたいですね。上空、特に成層圏など高高度では、天候の影響を受けな
い上、大気も薄いので、太陽光の利用にあたっては地上よりもはるかに有利です。その
利点を活かさない手はありません。しかし、動力源としての本格的な利用となると、や
はりまだまだ実用化には遠いでしょう。
 ただ、機内への電力供給程度ならば、すぐにも実用化できるのではないでしょうか。
機内で利用する電力が、ある程度太陽電池で賄えれば、発電機の負荷によるエンジンの
負担が軽減されるので、多少は排気の抑制にも役立つのではないかと思います。(ボー
イング747の第5エンジンに至ってはほとんど発電のためだけに使われているらしい
ですし。)また逆に、大きな推力が必要となった時に、バッテリーに溜めた電力で補助
するというような使い方も考えられるでしょう。特に、最近増えている、バイパス比の
大きいターボ・ファン・エンジンでは、応答性が悪いため、これを改善するためにも、
モーターなど補助動力の利用は、有効だと思います。これによって安全性も向上するで
しょう。
 どこかの航空会社が、ジャンボの機体に太陽電池パネルを取付けてくれませんかね。
ボディの面積も広いことですから、全体では相当な電力量が得られるでしょう。第一、
良い宣伝になると思うんですけど。
 ところで、ソーラープレーンと言えば、以前リモート・センシング用の無人機の計画
があったような気がしますが、これはその後どうなったのでしょうね。

                                    NH3

#0002 sci3487  9008010508

 「自動車に関する討論」の会議室で、次世代超音速旅客機の話題が出ましたので、こ
ちらに引き継ぎたいと思います。

 アメリカ・ヨーロッパ・日本は、それぞれ新型SSTの計画を持っています。これら
はいずれも、マッハ30近い速度で、水素を燃料として大気圏外を飛行するものです。
ところが、このような航空機は、現在の技術の延長では、すぐには実現できません。
 そこでヨーロッパ陣営は、コンコルドが西暦2000年前後に退役してしまうという
事情もあり、上記のSSTに先立って、マッハ5程度で飛行し、燃料に現在の航空機と
同じく炭化水素を使用する次世代SSTを開発することを決めたようです。またアメリ
カにも、マッハ4程度で飛行する、ほぼ同様のSSTの構想があります。
 果たして、このような「間に合わせ」とも見える航空機の開発は、必要なのでしょう
か。また、炭化水素を燃料に使用するということは、世界的な環境保全の動きにも逆行
するものではないでしょうか。
 皆さんはどう思われますか。
                                    NH3

#0003 kimot    9008011347

私は、SSTはたぶん「燃費」が悪いと思うので、
首をかしげたい。つくるならば、あくまで水素を
燃料としてエアロスペースプレーンを目指した過
程での実験機としてもらいたいものです。

木元・拝

#0004 sci3487  9203300546

 日経サイエンス4月号の記事に、「SOxには太陽光を反射する性質があるので、
この排出を規制することは地球温暖化を促進することになりかねない」というくだ
りがありました。これを見て、半年ほど前(はっきり覚えていない(^_^;))にNew
sweek誌に出ていた「航空燃料を高硫黄のものに切り替えることでSOxの排出を促進
し、これによって上空に形成されるバリアーで太陽光を反射して温暖化を防止する
」というプランのことを思い出しました。
 どちらの記事も、積極的な行動計画というよりは、単眼的な排出規制策を皮肉っ
たもののようです。一方でこうした「SOx排出促進」論者たちが、SOxによってもた
らされる酸性雨をはじめ様々な問題をどのように「複眼的に」見ているのか、非常
に興味がありますね。

                               NH3