nat00177 花の博覧会について(整理券配布方式)ほか・・・

#0000 sci4480  9003302135

大阪での花の万博について・・・
蛙のエーテル問題もありましたが、映像専門館もあり?
花博に行く人、行こうと思っている人、行かない人感想などをどうぞ

#0001 sci4480  9003302137

  花博人気パビリオン「整理券の争奪戦!?」
           「行列イヤ」入館待ち時間解消法は、

 大阪花博の人気パビリオンは、整理券ぢ効率的に・・・
 博覧会のパビリオン巡りは、どこも入館待ちの行列が悩みの種のようです。昭和
60年のつくば科学万博では、開幕直後に5〜6時間待ちといった人気パビリオン
が在り、急きょ整理券方式に切り替えたパビリオンがあった(横浜博も同様)。
花博は当初から整理券方式を採用するパビリオンが多く登場。整理券を活用の仕方
によっては計画的に楽しめる。(整理券のダフ屋が出ないともかぎらないが?)
但し、整理券をもらうのにまた長蛇の列になる恐れもある。
 民間パビリオンの見所は、恒例的とも言えるハイテク映像。サントリー館、富士
通パビリオン(3D・立体)映像や三和みどり館、ハートピア空の筏(いかだ)の
パビリオンの迫力映像は、前評判が高く、入場者の集中が予想されている。
 芙蓉ミュージカルシアターや三菱未来館、三井・東芝館、水のファンタジアムな
ども人気が予想され、いづれのパビリオンも整理券の発行を行なう方針をきめてい
る。整理券の発行方法は、各パビリオンごとに多少の違いはある様ですが、朝、昼、
夕の三回程度に分けて一人一枚づつ発行されるとのこと。事前に計画を立てて整理
券を確保すると、無駄な待ち時間なしでパビリオン巡りが出来そう。
しかし、ガスパビリオン、住友館など数パビリオンでは、整理券を発行しない所も
あり、上手に組合せて巡ることが必要のようです。
※「整理券方式では並ぶ時間は減るが、機械の故障など不慮の事故などがあった場
合、トラブルの発生が予想されるので」と話している出展社がある。
 でも、今のところ「花博」開催にかんしたホテルの予約増は、あまり無いとのこ
とで、5月のゴールデン・ウィークが一つの目安になりそうです。
 私は、つくば博は行きませんでしたが、横浜博は余りの混雑で3時間ほどふらつ
いただけで企業の有名パビリオンには入館しませんでした。

miya. 

#0002 sci2714  9004041208

  miya.さん、こんにちは。

  花の万博(に限らず)は、結局は企業のプレゼンテーションの場ではないのか
  というのが、私の抱いてる思いです。

  話は違いますが、
  国土緑化週間のイベントの為に、山にそれまであった木をキレイに伐採し、
  その跡に、某皇室の方が植林行事をしてハイめでたしメデタシ、って
  どこかおかしいと思いません?
  私が実際にその植林跡を視ているのは、栃木県のものだけですが。

  ところで、この花の万博の話題は、どちらかというと地球防衛軍の
  ボードよりも交流談話室の方が盛り上がると思うのですが、どうで
  しょうか、miyaさん。

  kita-4

#0003 sci4480  9005061826

 一つの場所で多くの植物(今回の花博に関してですが)が見ることができる
のは良いことだとも思うのですが、現在の博覧会の方法には疑問を感じます。
miya.

#0004 sci4480  9005061834

返事がおくれまして申し訳ありませんでした。
交流談話室の方が盛り上がるかも知れませんね。
博覧会協会自身が営利を目的としすぎているように感じますし、入場させるだけ
入場させてしまい、各パビリオンを見れる見れないは、考えていないように
思ってならないのです。
miya.

#0005 natur    9005062356

たしかに・・・ その姿勢は問題ありだと思いやす。
疑問視する価値はあると思いやす。

あ、miya閣下、ご記帳ありがとうございやす!! 
今後ともぼうえい軍をごひいきに。               酔っぱらいの金さん

#0006 sci5394  9005070015

先月、花博に行ってまいりましたので一言。
まず見て来たのは、
野原のエリヤ…花の谷、花桟敷、いちょう館、アレフ、スリランカでやってる食堂
山のエリヤ  …国際庭園少々、政府苑、
街のエリヤ  …咲くやこの花館、花の江戸東京館、電力館、三菱未来館、住友館、
              JT館、ナムコか何かのシューティングゲーム、パレード
です。
以上の内容を一言でまとめると、”お花がいっぱい咲いてる遊園地”と言ったとこ
ろでしょうか。
基本的に自然保護とか、環境保全と言った内容は皆無であったと思います。
確かガイドブックにはそのような事が書いてありましたし、もしかすると出展者は
そのつもりなのかも知れませんが…。
 
悪魔の辞典に、以下の単語を付け加えると良いと思います。
花と緑…フラワービジネスに同義
博覧会…儲け話の一つ。PRさえ金をかければ高収入は、確実。
        近年様々な博覧会があるが、共通のポリシーは”もうかりまっか?”
        尚、地元では、”押し売り”と同義として使われることもある。
 
筑波博、横浜博、奈良博と比較して、見るべき物は殆どない。食べるべき物も道頓
堀で間に合う。夢の島熱帯植物園を見てから、ディズニーランドへ行った気分。
ただ一つ、国際庭園の中で、欧米以外には、見るべき物もあった。
以上です。

#0007 sci2714  9005072106

  悪魔の辞典のところは面白い。
  国際遊園芸地博覧会ですね。
  kita-4

#0008 sci5272  9005090409

花博の建前は「自然と人間の共生」だそうですね。どなたか行った方、この建前と
現実を比べてどうだったか、感想を聞かせて下さい。
 人がいっぱいいるところが苦手なので、博覧会とか外タレのコンサートには一度
も行ったことのない、アマナクニ

#0009 sci1060  9009032343

  話題が花博関連なので、ちょいとずれるやも知れませんが、こコーナーを
リサイクルさせていただき申す。

 先日、知人に電話したところ、知人の知合いでジャコウアゲハの研究をしてい
る御仁がおられ、かなりジャコウアゲハの密度の高い地域にて研究されておられ
たのだそうにござる。その地のジャコウアゲハの豊富さと言えば、農家の軒下の
壁にさなぎがびっしりと並んでいたとか言うから凄いものにござる。

 ところが今年・・・御当地に言ってみたところ、ジャコウアゲハが激減してい
る。これは何か天変地異かと思ったところ、なんと花博にて館内に蝶を乱舞させ
ようという企画があり、大量に持って行かれてしまったとの由。

 環境を考えるとか言って、余所の環境壊してまでも会場の環境をよくしようと
言う花博の衣の下の鎧、みごと見え申したと言う心境にござる。

                             阿波六吉

#0010 kimot    9009040124

けっ、けっ、けっ、けしからんっ。国際馬鹿と奢りの博覧会
ではないかっ。あーあ。

木元・拝

#0011 sci5272  9009040315

 しかし、似たような話はまだ、まだ、まだ、まだ、あるようです。

 実は7月に花博を見に行き、そのレポートを『名前のない新聞』の9月号に載せ
たのですが、ここにアップしてもいいけど、ちょっと長いので・・・どうしようか
なぁと迷っています。
                                アマナクニ

#0012 sci2714  9009041303

  幾つかに分割してアップする方法もあると思います。

  で、この博覧会ですが、英語でいうと園芸なんとかかんとかだと
  思いました。つまり、「緑」なんてのは、日本語のイメージを
  よくして、あわよくば日本国民を騙そうという魂胆があったか
  どうかは判らないが。

  kita-5

#0013 sci1060  9010170236

 まだまだござった花博の問題点。
 愚生が耳にいたした話、 先のチョウチョのお題の他にもこんなのがござり申し
た。

○帰化植物の問題

 花博の会場の周辺に従来見受けられなかった植物がちらほら見え始めたそうで、
こやつらが日本の在来種を圧迫するのではとの心配がござるようで。
 なんせこれまでにない規模での外来種の無自覚な移入が起こっているので、 急
激な変化に日本の在来種が対応できるかどうか疑われまするのお。 セイタカアワ
ダチソウ一種類でもあの爆発的な広がりに一区切り付くのにかなりかかり申した
のでござる故、 これから起きるやも知れぬ変化に在来種が持ちこたえられまする
かのお。
 また在来植物自身は多少の痛手を受けながら持ちこたえたとしても、 例えばそ
の植物を餌にしてたり住処にしている動物が回復不可能な痛手を受けるやも知れ
ませぬ。 特に昆虫類は食草が特定の種に限定されているものが多く、 他の種の植
物に食草を換えることが出来ずに滅びて仕舞うケースが多々ござるとの由。
 あれだけの規模の種数だと帰化植物の問題は単に 「異国の植物がノサバリおっ
て!」  というナショナリズム的反感にとどまらぬ問題がござるかとも思われます
る。

○移入害虫の問題

 外国からの新たな害虫の侵入は、 農家などにとっては現在も大きな頭痛の種に
ござるが、 これがかなり大規模な移入が生じている可能性がござる。
 なんでもあの博覧会自体、 「うちの切花を輸入せんかい!」 と申すヨーロッパか
らの圧力でやっているとか言うことで、 その際に 「非関税障壁じゃあ」 と言われ
ぬようにと切花などを防疫フリーパスにしているとか。 そのため花博に伴いいか
なる害虫が入ってきても不思議はないようにござる。 行政側は 「輸出国は信頼で
きるから大丈夫!」   の一点張りだそうにござるが、  秘かに一部の昆虫学者には
「変な虫を見つけたら御一報を」 とささやいているそうにござる。
 実際にちらほら見なれぬ昆虫が見つかり始めているとか。 ただでさえ、 切花ブ
ームの影響で、 移入害虫が農作物などに何億円という被害を出している現状を考
え申すと、 なんのための博覧会なのかとつくづく厭になって仕舞い申すわい。

                             阿波六吉

PS: アマナクニ閣下の御転載お待申し上げまするぞ!

#0014 sci5272  9010180455

 おっと失礼。すっかり忘れてました。

 長いので6つ位に分けてアップします。

 それにしても読み返してみて、われながらネガティブな気分がちょっと花につき
ました。そのつもりで見てやって下さい。

 以下、名前のない新聞の9月号、特集「ハイテクは私たちを救うか」の中の編集
部レポート「花博が見せてくれる未来」より。
                              アマナクニ

#0015 sci5272  9010180456

 イントロ;

 今年の4月〜9月末まで開かれている花博は、別名「いのち」と「こころ」の
博覧会というそうな。(皮肉ではなく花博協会がそう言っている) でもそんな
こと言っても、結局は京阪神地方の経済の活性化というやつが目的には違いない
が、その中に出展されている各企業のパビリオンはハイテクざんまいというし、
先端科学技術の方向性や企業なりの21cのイメージを読み取れるかもと、多少
の期待も込めて、暑い7月の1日、大阪まで出かけてみた。さて、そこで見たも
のは‥!?

#0016 sci5272  9010180457

<花博レポート 1>

 大阪の鶴見緑地で開かれている国際花と緑の博覧会(花博)が、「好評」のう
ちにあと1か月で幕を閉じようとしている、とか。入場者数が2000万人を超えそ
うだというこの花博、一方では日本の持つ、お恥ずかしい面をおしげもなくさら
け出している。                             
 まず開幕早々転落事故を起して24人が重軽傷を負い、会期の半分以上も動かな
かったウォーターライド(ちなみに事業主はジャスコ/企画建設は博報堂)の他
にも、人混みに金属片が降ったロープウェイの滑車落下事故など、呪われてるの
では?と思いたくなるくらい事故が多発している。何としてもオープンに間に合
わせようと突貫工事で造った結果のボロという意味では、日本の土木建設業の姿
を包み隠さず見せてくれた。                       
 また本紙6月号で紹介したように、九州の反原発グループが呼びかけた4月26
日(チェルノブイリ命日)前後の「とめよう原発・花の万博大行動」。これには
きっと協会も電力館側も困ったことだろう。「原発は地球環境を救う」という政
府オスミツキの宣伝で、花博に集まってくる善良な国民達にPRしようかと大金
かけてパビリオンを作ったのに、それをターゲットにされ、まともに疑問符を突
き付けられては、逆宣伝になってしまう。しかもおカミの暴力(警察)に頼るば
かりで堂々と反論も出来なかったから、すっかり正体をバラしてしまった。何よ
りガードマンの中から「裏切り者」が出て、花博協会はおかしい!とマイクで訴
えたのがそれを証明している。まぁこれも、企業利益と体面しか頭にない電力会
社や、国民ではなく企業を守るのを使命と思い込んでいる警察のありのままの姿
を隠すことなく態度で表わしてくれたので、偶然いあわせた入場客にはいい社会
勉強になったのではないだろうか。(つづく)

#0017 sci5272  9010180459

<花博レポート 2>

パビリオン:ベスト/ワースト

 さて、見に行く前からそういったナサケナイ話はあれこれ聞いていたのだが、
それはそれとして、見どころを日本お得意のハイテク技術のショールームとなっ
ている企業(グループ)出展のパビリオンに絞ることに決め、7月のとある暑い
日、朝9時の開門時間に会場に到着。夜9時に出るまでちょうど12時間ほどの間
に、約10ヶ所のパビリオンを見てまわった。                
 まず素朴な感想で言うと、最初に行った電力館が一番おそまつ。何人か乗りの
ハコ車に乗せてネオンサイン(光のファンタジーと言うそうな)を見せてまわる
だけ。センスは良くないし、あの程度のものはどこででも見られる。でも、気を
まわして考えれば、いかに今の世の中つまらないところで電力を浪費しているか
という見本のようなものだ。話によると、100万個の光のショーが自慢とかで、
1日に4800kwの電力を消費(一般家庭の500戸分とか)しているそうな。のっけ
からハァ〜と溜め息が出た。
 逆に一番ましだったのは、どちらも立体映像だったけど、サントリー館と富士
通館。富士通の方は植物の光合成をテーマにしたもので、自分が水になって導管
の中を吸い上げられていくような気分になったり、光のエネルギーが植物の細胞
の中で変化していくサマをまのあたりに見たりと、まぁ21cの教育TVという感
じだが、ふだん見慣れてない分「サスガ〜日本の技術!」と楽しめた。    
 サントリーの方は、イメージ戦略を得意とする企業だけあって、アメリカの西
部あたりの自然を舞台にした野生生物のドラマを、なかなか渋いタッチで見せて
くれる(ナショナル・ジェオグラフィックのノリ)。言葉のない映像だけ続く中
、最後に一言「人間はどんなに努力しても、生き物を作り出すことは出来ない(
意訳)」といった意味ありげなセリフが聞こえてきてチョン。「サスガ〜おじょ
うず」と思わず拍手。これだけ見てれば拍手で終るかもしれないが、でも一方で
サントリーが最近売り出し中のビール「ジアス」は「地球を思う心」なんてウマ
イこと言っちゃって、実はリサイクルできないビンを使っていたという事実があ
ったりして、全然信用ならん。(お客様サービス電話にかけて「どうして?」っ
て聞いてみたら、かわいそうなほど平身低頭してたっけ)いやいや、いまどきの
環境ブームにのっかったPRをしてる企業なんて、どこも実態はおんなじかも。
                               (つづく)

#0018 sci5272  9010180500

<花博レポート 4>

イミテーション・ショー

 ところで、他のパビリオンについては、いちいち感想を書くほどのものは、は
っきり言ってなかった。(チェコの芸術集団が企画したというガスパビリオンが
工夫があってちょっと楽しめた位)360度の画面とかホロスコープとかいろいろ
あったけど、一度にたくさん見たので頭の中でごっちゃになっているし、結局ど
れも似たりよったり。世界最新とか最大とかのキャッチフレーズがそれぞれつい
ていたけど、正直言ってどれも小手先勝負のイミテーション文化の見本市という
印象はぬぐえなかった。
 つまりほとんどすべて(あくまで自分で見たうちでだが、代表的そうなのを選
んで見た)が実物ではなく、映像という虚構の世界をいかにリアルな疑似体験さ
せるかに工夫を凝らしていて、これでもかとホレホレホレと迫ってくる。例えば
バレエ映画なんてのもあったけど、デズニーランドじゃぁ生身の芸人を雇ってシ
ョーを見せてくれたぞう。きっと毎日何回も何回も同じショーをやってるんだろ
うな、とか思って見てると踊り子さんたちに情が移ったりして、やっぱり映像と
は迫力が違う。それは多分一回きりの使い捨て博覧会と、ひいきになってもらっ
て何度でも来てほしい遊園地との意気込みの差かも。
 それに、その映画の中でのメッセージは、渋いものから赤面ものまで、とにか
く自然が大事という面では一致していたが(それは当然か)、やっぱりサントリ
ー症候群じゃないけど、言ってることとやってることのギャップは歴然としてい
る。例えば会場内には、使い捨て食器しか使用できないという飲食店や自動販売
機の列が並んでいる。あの膨大なゴミの量やガソリンタンクをブチまけているよ
うなエネルギー浪費を見せつけられたら、誰も「自然との共生」なんてテーマを
マジに受け取らないだろうな。
 また不思議だったのが、パビリオン自体はすべて日本企業のものなのに、映像
に出てくる出演者はほとんどすべて白人だということ。(一方で外人客は意外な
ほど少ない)世界に誇るハイテクだとか金持ちだとか威張ってみても、結局そん
な程度だったの〜? トホホ‥‥
 このイミテーション性=ウソッポさは、何もパビリオンだけに限らない。例え
ば花博と言いながらパビリオン内部などには大量の造花が使われていた。これは
確かに手入れや入れ替えの必要もなく、値段も安く済みそうだ。でも何十分も入
場を待たされ、退屈してキョロキョロしていると、いかにも安っぽい作り(ベニ
ヤと発泡スチロール)の飾り付けや造花にイヤでも気づいてしまい、あ〜あ、日
本が金持ちだって言うけど一体どこが〜?と、その薄っぺらさに感心してしまう
のだ。(つづく)

#0019 sci5272  9010180502

<花博レポート 5>

同じ言葉でも違う「自然」

 こんなふうに本物のイノチの姿から目をそむけたニセモノ文化が日本企業の本
質を現わしており、また彼等がイメージしている未来世界だというなら、トホホ
といってるだけでは済まされない。実際、各地の山や森をまる裸にするリゾート
開発や、美しい自然の残る過疎地を狙った原発建設、そして海外でも熱帯林を根
こそぎ破壊していくような、企業版「自然との共生」の立派な証拠がすでにゴマ
ンと挙がっている。                           
 そこにある「自然」観、「いのち」観は、僕達と同じ言葉を使っていながら全
く異なったいる。恐らく欲で歪んだメガネをかけているからだろう。自然(イノ
チ)そのものの存在価値を理解できず、人間(自分)にとってどれだけ利用価値
があるかという対象(モノ)としてしか見られなくなっているのだ。
 だからこそ強力電撃殺虫器で会場のぐるりを30mおきに取り囲んでみたり、環
境破壊で問題になっているゴルフコースを出展し「自然の地形を生かしたオーガ
スタこそゴルフ場の原点」などとトンチンカンなことを言ってみたり、また本物
ではなく造花を飾ることにためらいもないのだろう。 そして同じところから、
土を必要としない野菜工場やバイオテクノロジーなどの発想も出てるんじゃない
だろうか。
 もちろん、そういった技術自体を否定しても意味がない。しかし、それがもた
らす世界をはっきりと見つめ、何よりそれらの出てきた元々の発想・動機・価値
観を問い直し、それが本当に人間の幸せと地球の健康にとってプラスになるもの
か、それとも一部の人間(企業)の利益しか考えないで地球にとって破壊的なも
のなのかどうか、一つ一つ確かめていく必要があると思ってしまった。(それぐ
らい人を考え込ませるような刺激的な中身の花博でした)
 ところで、4月のアースデイでは夢の島に3万人集まったと聞いて疑っていた
が、花博には連日10万人が集まってくるという。何かと恥ずかしくなる話題の多
い花博なのに、やっぱり日本て人口が多いんだなぁと妙なところで感心。ウン、
これなら名前のない新聞も読者5万人位をとりあえずの目標にしようかナ。  
                              (本文終り)

#0020 sci5272  9010180504

<花博レポート 6>

マスコミ・ウォッチング

              《引っぱりだしたボロ=記事はすべてASAHI 》 
★「ハイテク・ゴルフ場咲き、地球環境かすむ」(90.4.2) 自然と人の調和の場
所として出展された米国の名門ゴルフ・コースについて、環境保護団体のメンバ
ーらが、自然破壊のゴルフ場は花の万博にそぐわない、と批判。それに対し出展
側は、自然の地形を生かして作られたオーガスタこそゴルフ場の原点という考え
で展示、と説明したそうな。ちなみにこれはゴルフ好きの電通幹部が発案、江崎
グリコ、サッポロビールなど6社の共同出展。《いやはや、話が全然通じてない
というのは恐ろしい。同じ日本人のはずだけど、人種が違うのかナ。自然という
言葉がまるで違う意味で使われてるんだから!》
★(90.4.8) 花博会場の鶴見緑地には、もともと日本一広いと言われた貸し農園
「市民園芸村」があったのに、花博のために廃止された。利用者達は鶴見緑地の
緑を守る会を結成して、会期終了後に市民農園を再開することや、パビリオン建
設で削られた緑の大幅な回復を求めて署名運動を続けている。
★(89.12.3) 会場内の全マンホールの8割以上の101ヶ所から、極めて高濃度の
メタンガスが検出された。これは鶴見緑地が昭和30〜40年代に、湿地をゴミで埋
め立てて造成されており、そのゴミから発生したメタンガスが地中にたまり、マ
ンホールにしみ出したもの。「亡霊が出てきたような気がする」と協会幹部がつ
ぶやいたとか。
★「華やかさの裏にあふれるゴミ」(90.4.16夕刊)期間中2000万人入場するとし
て、ゴミの量は焼却分だけで5000tに達する(1日平均25tのゴミ=10万人)。
ゴミの中では食べかすが圧倒的。また会場内の屋外飲食店ではビンや皿の使用が
禁止されており、代わりに紙コップ、紙皿などの使い捨て食器が使用されている
。連日650人の清掃人を動員してゴミを拾っているが、路上や池にゴミをポイ捨
てする人達も後を絶たず、けんめいのイタチごっこが続いている。
★(90.3.28夕刊)大温室の「咲くやこの花館」では、熱帯から極地までの植物の
べ約2600種を見せるため、かなりの量の植物を入れ替え(つまり使い捨て?)す
ることになる。
★(90.4.3 夕刊)花博の顔ともいえる日本の政府苑では、ほとんど人工の砂を使
用。「植物を20回以上も植え替えますが、天然の土と違って室内を汚す心配もあ
りません」と政府出展部の堀口昇さん。‥‥こんなに管理しやすいのも人工の土
ならでは。しかし元京大理学部講師の村田源さんは「植物が土中の微生物や細菌
と一緒に暮らすといった微妙なバランスの上に成立するのが本来の自然なのだが
‥‥」と首をかしげている。
★「スズメ哀れ、花博の電撃殺虫器に次々巻き添え感電死」(90.7.8) 会場の中
に害虫を入れまいと、会場の周囲に30mおきに計150基の強力電撃殺虫器を配置
。そのため害虫だけでなく、チョウやトンボ、それにスズメやコウモリまで死ん
で落ちているという。もともと鶴見緑地は年間100種類もの鳥が集まる野鳥の天
国。これについて協会側は「虫がいると不快に感じる人がいる。みなさんに花と
緑の美しさを知ってもらうのが博覧会の目的なので、やむをえない。」とのこと
で、電撃殺虫器の他に、業者に依頼して殺虫剤の散布にも力を入れているとか。
無害な虫や鳥も含めた「無差別駆除」は「人間と自然の共生」という理念に反す
るのでは、と疑問の声も。
★(90.2.14) 日本のフラワー産業は売り上げ1兆円に達し、市場規模は世界最大
。世界の花貿易の7割を占めるオランダとは、花の輸入規制の緩和と引き換えに
国際園芸博の承認をもらったり、加盟国の出典をとりつけたりという、いかにも
政治的な取引があった。また、花とも緑とも縁の薄そうなビール製造各社が醸造
技術で培ったバイオテクノロジーの展示を競ったり、農機具メーカーが10億円も
かけて特殊な噴水を作って庭園ビジネスへの本格参入をPRしたりと、企業のパ
ビリオンには商魂が渦巻き、博覧会はフラワー関連産業の壮大なショールームと
なった。
                (以上:名前のない新聞90年9月号より)

#0021 sci5272  9010180505

 以上でおわりっ。ゼイゼイ、ハアハア。