Gen00528 手広く宣伝されている「水位上昇」 「誤り人」

#0000 sci1044  8907161549

手広く宣伝されている「水位上昇」 「誤り人」
 最近読んだ本の中に、原子力PA問題研究会と言う訳の分からぬところから出てい
るもので、「なぜ 反原子力に向かうのか」と言うものがありました。
 目次をぺらぺらとめくると、その中に『「温室効果」で海の水位が上昇』との項が
ありましたので参考までにアップしておきます。
 この原発推進側の言う水位上昇の論理は、通俗科学的で私など門外漢にはそれなり
にアッピール力があるので、それだけに正しい情報が求められています。

-----------------------------------------------------------------------
 それなら、石炭でもいいではないかと言うと、そうではない。
 石油と同様、石炭は燃やすと炭酸ガスや、当然ながら窒素酸化物や硫黄酸化物といっ
た酸性雨の原因となる有害物質が出てくる。炭酸ガスは、地表から出る熱を吸収する
ため、その量の増加は地球から宇宙への熱の放散を妨げるため、必然的に地球の温度
を高める「温室効果」をもららす。
 原子力は酸素を必要としないで「燃えるから」、この炭酸ガスの問題はまったく無
い。
 「原子力発電の導入によって、わが国の炭酸ガスは、1980年から86年の間に
半減した。他のヨーロッパ諸国は、原子力の普及が遅かったため、20%の低減に留
まっている」と、フランス原子力庁のカプロン長官は1987年11月、アメリカで
開かれた国際会議で胸を張ったように、エネルギー消費がもたらす環境への影響は、
日々、深刻差を増している。
 炭酸ガスは、どのくらい増えているのか。
 専門家によると、歴史的な分岐点となっているのは、産業革命。石炭の利用拡大が
進んだからだ。
 その産業革命当時の大気中の炭酸ガス濃度は、280ppm。
 今はどうかと言うと、350ppm。
 この炭酸ガスの増加によって、これまで大気の気温は0.6度上昇した。この結果、
スイスやアラスカの氷河が融け、海面が上昇した。
 この海面の上昇について、最も力を入れて研究しているのは、米ソ両国だが、その
データによると、過去100年間に世界の海の水位は約10cm上昇したとしている。
 そしてこのまま炭酸ガスの増加が続くと、2030年には、海面はさらに上昇し、
現在より最大予測値で140cmも高くなると警告している。
-----------------------------------------------------------------------

追伸 
  科学朝日の8月号を読み、温室効果がまだまだよく分かっていない現象だと
 思いました。

#0001 sci1044  8907182141

 友人から戴いた業界新聞の中に「人類環境と原子力」と名打った企画がありまし
た。内容は温暖化現象には原子力発電が有効だと言うことに尽きますが、この様な
企画を毎日読んでいる電力会社の管理職は地球の温暖化現象を防ぐには原子力発電
が唯一無二の技術と思ってしまうでしょう。そして、我こそが自然環境を守るエコ
ロジストで、原発反対論者はエセ−エコロジストであると公言しかねません。→恐
ろしいことです!
 地球の温暖化現象については今回のサミットでも論じられたようですが、もっと
庶民レベルで考える必要があると思います。これからは温暖化現象の防止と反原子
力とを両立させなければ無意味になると思います。

-------------------------------------------------------------------------
 人類の英知
 技術の進歩にしたがって、船舶・鉄道・航空機や自動車による交通・運輸、肥料
製造技術による食料生産力の増大、電力による光の獲得と食料の冷蔵貯蔵、及び冷
暖房の達成など、エネルギーは人類にとってますます必須のものとなり、その使用
量は人工増加と共にいよいよ増大していく。石油・石炭の燃焼は必然的に増大し、
大量の炭酸ガス放出による地球環境の破壊が、急速に進展している。
 しかし、この自然界には実に不思議に、次々と高度の適切な手段が用意されてい
て、人類がその生存と繁栄を求めるならば、それ自身の努力と英知によって、必ず
新しい飛躍または問題の解決策が得られるように作られているのに驚かされる。
 今から200年余り前、英国で産業革命が発生し、それまで人や動物の力に頼っ
ていた労働を、蒸気機関のエネルギーに代えたと言う大きな変化があった。さらに
今から100年ほど前に電気の利用が始まり、蒸気タービンで電気エネルギーを作
ることを考えだした。電気はその便利さのために、先進国ではもはや文明のバロメ-
ターになるほど、毎日の満たされた生活の根元に結び付いている。
 ボイラーや蒸気タービン、ガソリンエンジンで走る自動車が普及し、それらによ
るエネルギー消費が激しくなり、いよいよ炭酸ガスの蓄積などと言う大問題に直面
しようとする少し前に、ウランなどの原子核分裂という反応によって、熱エネルギ-
が得られることが発見された。
 核分裂の連鎖反応を安定に継続させて、熱エネルギーを出し続けるようにしたも
のを原子炉と言うが、ウラン資源の豊富なアフリカの西海岸ガポン共和国オクロの
ウラン鉱床で、なんと60万年も自然の原子炉が静かに燃え続けていた跡が発見さ
れたことからも分かるように、本質的に原子炉とは静かに炭火のように熱を出す性
質を持っているものである。
 オクロの自然原子炉の跡を調べてみて分かったことは、核分裂の連鎖反応によっ
て生じた長寿命の放射性物質が、極めて長い年月を経過しているのに、地表面に近
いところでも、それらの放射性物質がほとんど移動していないことで、これは適地
であれば、放射性廃棄物の地中処分が妥当なことを示している。
 いま、先進国が果たさなければならないのは、地球全体の人類のために、その人
類が住む環境をどの様にして守っていくかと言うこと、しかも、それは人類が全体
の福祉向上発展をとめてではなく、豊かな生活を続けながら、環境を守っていく方
策を考え出さねばならないのである。もし、原子力が真に無公害の優れたエネルギ-
になり得るのであれば、もちろん、事故や安全性についての様々な疑念を払拭し得
るものを開発し、大衆の十分な認知を得ることが基本である。
 この核分裂反応を利用した原子炉なるものは、いずれは地球上のじんるいにとっ
て、ほぼ必然的に救いのエネルギー源になるものかもしれない。しかしそれには、
真に人類全体の愛に立脚した英知と和合と、たゆみ無い進歩改善への努力が必要で
あり、これこそ人類の生存と繁栄の条件であろうと思われる。
-------------------------------------------------------------------------

追伸
 電力業界は青森選挙区の動向に非常に関心を持っているようです。今選挙で原燃
サイクルの是非が決まるわけではないが、結果次第では新たな対応を迫られるだろ
うと尋常でない関心を持っている。