Gen00382 改良型軽水炉(ABWR)の現状

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改良型軽水炉(ABWR)の現状




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サイエンスネット活性化のために身を呈してROMからRAMに転向し、皆様の
ご意見を伺いたいと思います。まずは市販もされている専門誌から...
『改良型軽水炉(ABWR)の現状』という解説が『配管技術』’88.10版
に掲載されたのでその概要をレポ−トします。
ABWRと従来型BWRの主要仕様比較
項目         ABWR          従来型BWR
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電気出力       1,350MWe級     1,100MWe級
原子炉熱出力     3,926MWt      3,293MWt
原子炉圧力      73.1kg/cm2     71.7kg/cm2
定格炉心流量     580x106kg/hr   483x106kg/hr
燃料棒配列      新8x8          新8x8
制御棒本数      205本          185本
炉心平均出力密度   50.6kW/l      50.0kW/l
原子炉圧力容器    内径7.1m高21m    同6.38m 22.2m
原子炉再循環ポンプ  インタ−ナルポンプ方式   外部再循環ポンプ(2台)
           (10台)         ジェットポンプ(20台)
制御棒駆動方式    微調整電動式        水圧駆動式
スクラム方式     水圧駆動高速スクラム方式  同左
           (制御棒2体につき     (制御棒1体につき
            水圧ユニット1基)          水圧ユニット1基)
非常用炉心冷却系   低圧注入系3系統      高圧炉心スプレイ系
           高圧炉心注水系2系統    低圧炉心スプレイ系
           原子炉隔離時冷却系1系統  低圧注入系3系統
           自動減圧系         自動減圧系
原子炉停止時冷却系  3系統           2系統
原子炉格納容器冷却系 3系統           2系統
原子炉格納容器形式  鉄筋コンクリ−ト      鋼製自立型
           性ライナ−内張
タ−ビン形式     TC6F−52”      TC6F−41”
(50Hz)     (2段再熱)
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ABWRプラントの特徴
ABWRの最も重要な技術的特徴は、従来型BWRの原子炉再循環外部ル−プを
削除しそれにかえて原子炉圧力容器内臓型のインタ−ナルポンプを採用しプラント
の単純化を図っている点にある。この他にも改良型制御棒駆動機構、鉄筋
コンクリ−ト製格納容器等の採用といった技術的特徴を持っている。
解説のあとがきとして
 ABWRの開発は、国および電力会社のご支援のもとに順調に進み、基本設計、
開発実証試験ならびに国の確証試験も完了し、現在東京電力株錐闃羽第6/7号
機に向けて詳細設計ならびに建設の準備を行っている段階に至っている。
以上がその概要で著者は 鞄月ナ 今岡恒夫氏 です。
ちょっと心配なのは、インタ−ナルポンプ方式としたことにより、確かに回り配管
はスッキリしましたが滅多に開けられない圧力容器の中で10台ものポンプが長期
間の連続運転となり、かなりの損傷が発生しないと感知できず、知らずに事故の
深刻化が進むことです。                     RAM