Gen00332 原子力発電について一言

#0000 匿名     8808270008


原子力発電について一言
 始めてこのボードにUPします。宜しく。
 このボードを覗いてみてちょっと気になるのは、原子力発電の議論が少し偏りすぎて
いるのではないかなーーということです。
 発電の問題は日本のエネルギーの問題だと思います。好きとか嫌いとかで決められな
い問題だと思います。
 もう少し冷静に問題点を見つめる必要が有るような気がします。
 私も広瀬隆さんの”危険な話”を読みました。少しヴォルテージが上がりすぎだなー
と思っていたらやはり最近氏の議論はやや正確さにかけるとか全く信用できないとかの
批判をいろんな本で見るようになりました。
 私は物事を非常に現実的に考える質です。正直いって私も放射能は嫌いです。いや恐
いですと言った方が正確かもしれません。
 しかし恐いと言えば、飛行機に乗るのも恐いものです。しかし飛行機には仕事でやむ
おえず、いや時には自らの選択で乗っています。
 考えてみれば新幹線も非常に恐い乗物です。時速200キロメートル以上で走ている
乗物です。もし脱線したらと考えると背筋が寒くなります。脱線したら乗客は勿論、川
崎あたりだったら高架になっている線路周辺の人達にも計り知れない被害が出るだろう
といつも思いながら乗っています。
 しかし飛行機といい、新幹線といいわりと昔から馴染んだ乗物です。最近の飛行機や
新幹線は想像もできないハイテクのかたまりなんでしょうがまあ何となく解ったような
気がしてます。
 それに比べると原子力は何となく気味が悪い。もし万が一を考えると、チェルノブイ
リでは30人以上の人が死にました。とんでもない話です。しかし原子力の専門家は、
あれはソ連特有の事故で日本の原子力発電では起こらないと言っています。
 しかしこのボードの議論はほとんどが日本でも明日にでもおなじ事が起こると言うも
のです。本当かなー、一体どっちが本当なのかなーと思っている人も多いのではないか
と思っています。
 イタリアは最近国民投票で原子力はやめたと言っているそうですが、あの国はフラン
スから必要な電力の20%も輸入しているそうです。そのフランスは電力の70%ぐら
いを原子力で賄っているそうです。
 又、スウェーデンも21世紀には原子力をやめと言っているそうですが、国民の間か
らは、今から、原子力をやめたらどのぐらい電気代が高くなるのだろうか、生活が成り
立つのだろうか、特にお年寄りの中からは、いかに福祉国家とはいへ、酷寒の冬に充分
な暖房が出来るのだろうかとの不安の声が上がっているそうです。
 話は変わりますが、現在世界の人口は、一日に15万人ずつ増えているそうです。ほ
とんどがいわゆる第三世界でです。1年では15万*365で約4700万人の増加で
す。これは3年足らずで日本がひとつずつ誕生してゆくことと同じです。
 いったいこの人達が必要とするエネルギーをどうやって賄ってゆくかはこれからの世
界の大問題です。私達日本人も決して無関係ではいられないはずです。地球のエネルギ
ーは言うまでもなく有限です。これをどうやって皆で分けあってゆくかを真剣に考える
ことこそわたし達の子や孫に対する課題ではないでしょうか。
 いろいろとりとめのないことを言いましたが、私の言いたいのは、原子力発電は大事
なエネルギー問題です、もっと地に足を付けた議論が必要なのではないかと言うことで
す。すくなくとも感情的な議論はやめるべきでないかと思います。
 ここで一つアメリカの話を紹介させていただき、皆さんの御意見を伺いたいと思いま
す。
 6月23日に”地球的規模での気候の変化”とのタイトルで、アメリカ上院エネルギ
ー天然資源委員会が公聴会を開きました。
 ここで、気象学の権威のNASAのハンセン博士は”最近の気温上昇傾向は、単なる
自然界の変動によるものではなく、大気中の炭酸ガスなどの増加による現象(温室効果
)であることは99%間違いない”と証言しております。
 温室効果とは、大気中の炭酸ガスなどの増加により、地球から放射される赤外線が閉
じ込められ、その結果地球の温度が上昇する現象で、温室の機能に似ていることからそ
う呼ばれるのだそうです。
 世界の気温は、今上昇傾向にあり、最近の8年間(1980ー1988年)の平均気
温は過去100年間(1880ー1980年)の平均気温に比べ、0。55度上昇し、
その上昇傾向は、最近強まりつつあるのだそうです。
 専門家によりますと、このまま石炭や石油を燃しつずければ、21世紀半ばには、地
球の温度は1.7ー4.5度上昇し、その結果、北極と南極の氷が熔け、海水面は30
センチから1メートル20センチ上昇し、2500ー4000万人の人々の家が海水に
没することになるのだそうです。
 一方、6月末には、カナダのトロントで”変化する大気:世界の安全への対応”をテ
ーマとする国際会議が開かれております。
 この会議には、世界48ヶ国から政府関係者や、科学者約300名が集まりました。
 そして”省エネ及び石油、石炭などの化石燃料を他のエネルギーに転換することによ
り、2005年までに炭酸ガスの排出量を1988年レベルのやく20%削減すること
を目標とする。原子力発電もそのための手段の一つとして検討されるべきである。”と
決議されたそうです。
 又、アメリカでは、温室効果の議論が盛んなようですが、その議論のなかで多くの議
員が原子力発電の有利性に着目しつつあるようです。アーカンソー州出身で民主党のバ
ンバーズ上院議員もその一人で、次のように述べております。”私は、原子力発電の支
持者ではないが、最近の気温上昇問題を考えると気持ちが変わりつつある。原子力発電
がクリーンエネルギーと言うことは疑いのない事実である。”    隆