Gen00322 文芸春秋9月号を「読む」 狩野

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8月号の「デタラメだらけの『危険な話』」に好意的な解釈でコメントしました
ので、「その後」をどう見るか書きます。
まず割と大きな扱いで「原発内の”危険な人”たち」という敦賀原発独身寮の
担当所長だった人の「現場からの告発」が載ってます。要するに「荒廃しきった
職場」で原子力発電に必要な水準を満たしていないといった趣旨です。後は読者
投稿欄「三人の卓子」に「真面目な原発論議を期待」という建設的な野口論文の
批判と「楽しかった野口論文」という表面だけを読み取った感想が載ってます。
「編集部だより」では「盛んな原発論議のテーブルに、”人間の要素”を大いに
取り込んでもらいたいと考え、掲載しました。」とありました。
以上から読み取れるのは、やはりまず先月とのバランスをとって正面から原発を
考えようとした姿勢です。先月は推進派にサービスしてあげた訳ですから、今月
は素直に安全性を問いかけられたということだと推測します。もう一つは相変わ
らず文春は広瀬隆と「危険な話」を嫌っているということです。7/28に朝日
新聞の投稿欄「論壇」に載った文春の人の意見を見ても、功績は評価せずに批判
してます。結局文春は先月考えたのと同様に動いてる、と見ました。
ま、真面目に考えようとする姿勢が見える以上そこで一致できますから、やたら
文春を毛嫌いする必要はないんじゃないかと思います。
                          sci1009:狩野




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8月号について書いた文は266にあります。狩野