Gen00308 原発討論 胆略人

#0000 sci1044  8808012031

徹底討論「原発」をみて  胆略人

 見ました6時間の原発「討論」。
 感想は、総花的で何一つ決着が付かず、視聴者として一種のまどろっこさを禁じ
得ませんでした。このような「討論」が初めてとの事で、推進側も反対側もお互い
を知らず、また問題を絞り込んでいないので、言いっぱなしの聞きっぱなしになっ
ていたと思います。次回からは、的を絞って1回・1テーマでじっくり長く討論し
てほしいと思います。

 そのような「討論」でも幾つかの収穫がありました。
 1.電力側が「原発には潜在的な危険がある」と率直に危険性を認めたこと。
 2.変流翼支持ボルトの応力腐食割れは予想外の事であったことを認めたこと。
 3.文明論的な面からの「反原発」へのアプローチについて知り得たこと。
 などです。

 納得できないこととしては、
 1.核廃棄物のガラス固化に関連して、「ガラスに放射線を照射して加速度試験
  をした結果、変化がない→ガラスは放射線に強い」並びに「エジプトの古代ガ
  ラスが4000年の経年にも変化しない→経年変化し難い」より「ガラス固化
  は安全だ」との結論を出していること。
   これは、槌田理化学研究所研究員の発言に対し、石川日本原研動力試験部長
  が回答したもの。

 2.石川氏は「反対の方は定性的な発言をされ、危険を訴えるが、もっと定量的
  に調査して発言してほしい(要旨)」と再三発言していたこと。
   実際、各種のデータは電力側が秘密にし、社外秘のため反対側は数値的に反
  対できないことは当たり前なのに!

 3.「変流翼のボルトが取れても、取れたとき異音が刷るから、その段階で停止
  し調査すればこれは大事故につながらないから、大丈夫である。」との安全に
  関する態度。
  などがあります。

  以上、小生の原発討論を見ての感想です。
                               胆略人




#0001 匿名     8808031303

  テレビ朝日の討論会を見ました。まず認識した点。
1.原子力技術は開発途上であり「絶対安全な技術」ではない。現在では
予測できない原因で原発事故が発生する可能性がある。
2.廃棄物処理に関しては構想の段階。現在の方法は現時点で最善の方法
かもしれないが,原発と同様にやってみないと問題点は判らない。
3.現在の技術水準で原子力を選択するか,別の方法(省・代替エネルギ
ー)を選択するかは,「危険」をどう評価するかにかかっている。
4.現在我々には「危険」を評価する定量的な判断材料がない。

  さらに知りたい点。
1.仮に原発事故が起こったとして定量的にどのような被害があるのか。
2.日本は「危険」を承知の上で原発を選択しなければならない状況に置
かれているのか。原発をしないとすれば,我々の生活や日本の経済,社会
はどうなるのか。
3.「危険」をなくす方向の技術的努力(代替エネルギーの開発など)は
行われているのか。状況と目処はどうなっているのか。

 感想。
1.この討論会はいらだたしく感じる部分も多々あったけれども,原発の
議論を一般市民が直接視聴でき,様々な意見を知ることができた点で意義
があったと思います。今後とも議論を整理し,深めていく方向で何度でも
やって欲しいし,新聞でも考えてもらいたいと思います。
2.原発問題の根本的な問題点は,技術レベルよりも,このような重要な
問題について,国を始めとする公的機関が公平かつ客観的な判断材料を示
して国民の合意を得ることなく,既成事実を積み重ねている点にあると感
じました。これは民主主義の手続きに反しているのではないでしょうか。
同時に「危険な話」をたまたま読むまで,原発について深く考えたことが
なかった自分の無知と認識不足を強く反省しました。
3.「危険な話」は確かに著者の主観が強すぎる面があるようです。この
ような危険な話の教材としては危険と言えるかもしれません。しかしこの
本が論議を巻き起こす出発点の大きな一つになったことを私は評価します。
〔大和住人〕