Fre00208 ◆◆肝臓は再生するでしょ?先生答えて!◆◆

#0000 sci2040  8811050459


 先日合コンした相手方に女子医の娘がいたのですが、
あるポイントで論争になりました。
【肝臓はプクプクと再生するか】
 私は素人ながらうろ覚えの記憶から3/4程とっても大丈夫!
すぐもとの機能を取り戻すまでに回復する。と、主張したのですが、
相手は「胃と間違ってるよ〜」とか、「肝細胞は増えない」とか言うのです。
 その後、私は10月30日付の日曜版7頁目にあった『からだを守る』の
「しっぽ切り」驚く肝臓の再生力  を偶然みつけその旨を告げたのですが、
彼女は、「本も見た。先生にも聞いた。肝臓は切除しにくいし、成人後は
分裂しない。」とか言います。

 私の理解では、
1.肝臓は相当切り取っても月単位で元の大きさに戻る。
2.肝細胞は毒物などの吸収・分解に伴いよく壊れ、
  それを補うために盛んに分裂する。
 と、なっているのですが、もし本当のところをご存じの方がおられましたら、
私めにご教授願いたいのですが.....
 彼女は、賢くて結構美形ですが気の強いところが玉にきずという人です。
              ★TOMMY★




#0001 sci1902  8811050944


わたくし、一応専門は医学です。
今、ちょっと文献とかみてませんのですべて、記憶による物ですが、
肝は、再生します。
3/4切った時、それが4/4まで再生するのか、
どれくらい時間が必要なのかは、ちょっと知りませんが。
健康な、肝の場合、予備能力に富んでいて、
手術で3/4切除しても大丈夫、という話しはよくあります。
「肝細胞...」のミクロな話しは、文献をみてみます。今、分かりません。
それと、少なくとも私の記憶では「胃」は、3/4も再生することは、まずあり
ませんが。
       一応、医師免許は持ってるが自信のない つちねこ




#0002 sci1082  8811051051


 私は医者ではありませんし、人体には詳しくありませんが、ある医者の話してくれ
た事を書いてみます。
 その医者とある映画のビデオを見ていたとき、人を刺す場面がありまして、
「おっ、さすがプロだな、右のわき腹をさしている」
と、いうようなことをおっしゃったわけです。
「えっ、左じゃないの、心臓は。」
と、後から考えれば、アホな反応をすると、わざわざリターンプレイをして見せて、
「右の肝臓は、血管がたくさんあって、血を止めにくいの。」
と、教えてくれました。心臓の方は、肋骨があって、刺しにくいのだそうです。考え
るに、肝臓は再生機能はあっても、切ったら出血多量で死ぬ方が早いということでは
ないでしょうか。
 真似や、実験はしないように。
 その昔、東北本線で仙台近くを通ったとき、看護学校の学生と乗り合わせた。私が
理学部の学生だと言うと、急に目を輝かせて「医学部?」と言う。「うんにゃ、理科
の理」・・・目の輝きが失せた。
女医の卵、気が強い・・・早めに身を引いたほうが・・・
よけいなお世話の--Tokio

p.s. これだけ書いてアップしようとしたら、本職の方が先に書いていました。
   この文はゴミと思って下さい。




#0003 ultra    8811051229


 「ショワッチ、ショワッチ、ショワチイイイ....ン」

 「あれ、この異様な泣き声はなんだろう」
 「なんとなく、クツワムシの鳴き声みたいだな」
 「ウンニャ、これが、あの有名なウルトラ泣きだよ。彼は、言語
 が不自由でショワッチしか言えないんだ」
 「ウルトラさん、何で鳴いているの」
 「ショワ、シュワ、シュワチチチチチ・・・・」
 「えっ、なんだって?」
 「なんかね、科学面が余りに読まれていないのが、私は悲しいと
 かいってるよ」

 そうです。ウルトラ久保田も泣いてしまう、悲しいこの現状!!
 誰にも読まれていない、科学面!この恐るべき真実の扉が今開か
れた!!

 肝臓は4分の3を失っても、2カ月で元の大きさに戻る・・・・
、出てたでしょう10月5日の科学面に。「臓器の部分移植や死
後の移植・研究進み臨床応用も」って、記事に。

 えっ、私、読んでないって。おっ、あなたも知らない。はっ、僕
も知らないですと。

 なんと、さすが、チミモウリョウのサイエンスネット!。新聞拡
販にまるで、役だってない!!

 いかん、いかん、この真実は我が新聞社の「上様」には、なかっ
たことにしよう。




#0004 ultra    8811051251


 次の書き込みは、長いゾウ。なんたって、105行もあるもんね。
 300ボーの方は、止めたほうが身の為かも。
 でも、科学面を平素読んでない悪い子チャンは、みんな読みなさい。
 これは、
         悪い子チャンへの

           「御 仕 置 き で す!!!!」




#0005 ultra    8811051254


 脳死なき臓器移植の研究進む
 脳死問題が解決できないため、日本の臓器移植は止まったままとなってい
るが、福岡市で一日まで開かれていた「日本移植学会」では、脳死を使わな
くてもできる「脳死なき臓器移植」に向けての数多くの研究が発表された。
基礎研究のみでなく、すでに臨床応用されている研究もあり、脳死者が呼吸
を再開したり、脳からホルモンを分泌したりと、脳死判定基準に疑問が投げ
掛けられるなか、移植推進の新しい局面を開く研究となっている。

 [すい臓]
 すい臓移植は、主にインシュリン不足で起きる糖尿病治療のために行われ
る治療法で、今年三月までに世界中で七百六十二例が行われており、一年生
着率は七三%となっている。しかし、糖尿病を治すだけならば、インシュリ
ンを分泌するランゲルハンス島(ラ島)というすい臓内の組織だけあれば十
分なはずで、すい臓全部を移植する代わりに、ラ島だけを移植するラ島移植
が試みられている。
 酵素ですい臓の細胞をバラバラにして、直径〇・四ミリほどのラ島のみを
分離、患者のひ臓や肝臓などに注射で移植する簡単な移植で、自家ラ島移植
は、日本でも七九年から八例試みられている。他人からのラ島移植は、海外
で七十例以上行われているが、拒絶反応が強くすべて失敗に終わっている。
 ラ島の拒絶反応を和らげるため、国立循環器病センターでは、人工材料と
生体のラ島を組み合わせる「ハイブリッド型人工すい臓」の試みを発表し
た。ラ島の分泌するインシュリンは膜の外へと通り抜けられるが、拒絶反応
の元となる抗体は膜の中へ入れないような半透膜でラ島を包み、拒絶反応か
らラ島を保護してやろうという試みだ。
 また、大阪大医学部第二外科は、組織の型が異なる複数のマウスからラ島
移植をすると、免疫寛容が起こり、かえって拒絶反応が起こりにくくなるこ
とを発表した。福井医科大は、凍結保存したラ島でも移植に耐え得ることを
発表、一度に移植一回分の量を集めることが難しいラ島の冷凍保存の可能性
を示した。

 [肝臓]
 肝臓の特徴の一つに、その約四分の三が失われてしまっても、約二か月あ
れば元の大きさまで戻れる強い再生能力がある。この再生能力を移植に生か
そうとしていうが、部分肝移植と肝細胞移植だ。
 肝臓の一部だけを移植する部分肝移植の実験は、六六年に犬を使ってオラ
ンダで始められ、人間への臨床応用は、六九年に最初に米国で試みられた。
今年二月には、脳死患者から摘出した肝臓を二つに分けて大人の女性と幼児
に移植、一つの肝臓で二人の命を救うという離れ業の手術に西ドイツで成功
した。
 肝臓は四分の一あれば生きて行かれるため、生体から肝臓の一部を分ける
生体部分肝移植も可能だ。しかし、臨床はまだ行われていない。
 たとえ日本で脳死が認められても、六歳以下の子供は、日本の脳死判定基
準では脳死の判定をやらないことになっており、移植しか助かる道の無い先
天性胆道閉鎖症の幼児などに対する肝臓が不足するのは間違いない。親の肝
臓を子供に分けてやる生体部分肝移植が実施されれば、多くの幼児の命が助
けられる。
 弘前大や金沢大、京都大、九州大などから部分肝移植についての発表があ
り、犬を使った部分肝移植の実験をした弘前大医学部第二外科の佐々木睦男
講師は「すでに、先天性胆道閉鎖症の幼児の母親から、自分の肝臓を子供に
移植して欲しいと頼まれている。しかし、動物実験が終わるまで、後三年間
は我慢して欲しいと、説得している」と言う。
 一方、七四年から部分肝移植の実験に取り組んでいる旭川医大の水戸廸朗
教授は「肝臓移植のできる医者なら部分肝移植はできる。私のところでは、
患者さえでれば、すぐにでも部分肝移植を行うつもりだ」と話している。
 また、水戸教授は、手術で切り出した肝臓の一部を、酵素でバラバラにし、
ひ臓内に植えて「第二の肝臓」を作り出す、肝細胞移植の実験や臨床も行
っている。
 ラットを使った実験では、移植して二年半たつと、ひ臓の七、八割の細胞
が肝細胞に置き換わり、糖代謝やアルブミンの合成など正常な肝臓と同じ機
能を発揮し始めることが分かった。ひ臓の肝細胞が作った胆汁も、ひ静脈を
介して肝臓に入り、十二指腸へとちゃんと分泌されていることが、昨年確認
された。
 水戸教授のグループでは、八五年から肝細胞移植を臨床にも応用、今まで
に三人の患者のひ臓に自分の肝細胞を移植した。肝細胞が定着していること
までは確かめられているが、肝臓としての機能を発揮しているかどうかは、
まだ分かっていない。
 また、心停止後の患者から取った肝臓を移植に使う試みも埼玉医科大から
発表され、心停止後十分以内に肝臓を摘出できれば、移植したブタを四日以
上生かせることが示された。

 [心臓]
 一個一個の細胞が働いているすい臓や肝臓と違い、心臓は全体で一個のポ
ンプの働きをしているため、一部分や細胞のみの移植は不可能だ。脳死患者
の心臓を使わないのならば、人工心臓を除けば、心停止後の心臓を利用する
か、人間以外の動物の心臓を使う以外に手はない。
 心停止後の心臓利用については大阪大医学部第一外科で、サルの心臓を利
用した異種心の移植の実験は国立循環器病センターでと、脳死を使わない心
臓移植の研究は、移植再開の急先鋒と言われている二機関で進められてい
る。
 「止まってしまった心臓は移植に使えない」という医学界の常識に逆らう、
心臓死の犬を使った心移植の実験は、大阪大医学部第一外科で十年近く前
から行われている。
 移植実験を行っている白倉良太助手は「外国では、脳死状態で取れる心臓
はすべて取り終わって、まだ臓器不足の状態となっている。心停止後の心臓
でも移植は可能ということが分かれば、あと二、三年の内に、世界中で心臓
死を使う移植の研究が始まるだろう」と話している。埼玉医科大も、心臓が
止まった後も人工心肺を使って心臓を保護すれば、心機能は余り衰えないと
いう研究を発表している。
 また、国立循環器病センターでは、サルの心臓を移植に利用する際に起き
る急性の拒絶反応を防ぐため、抗体を除いた人間の血液とサルの心臓の間に
起きる反応を調べたり、人間の抗体を使って、サルの組織の型を分類するこ
とを試みている。同センターの雨宮浩研究所長は「研究者としての興味とし
てやっている仕事で、まったくの基礎実験段階。これで、脳死がいらなくな
るという実験ではない」と話している。

以上 強制アップの科学面であった。御仕置きーーー!!!。




#0006 sci1902  8811051357


さっき、アップしたつちねこです。
心配になったので、外科の本を調べてみました。
組織学の本は、どっかいっちゃって調べられなかった。すみません。
以下、長くなりますから、項を変えましょう。読みたくない人は、飛ばしてね。
                     つちねこ




#0007 sci1902  8811051400


以下、標準外科学第4版、p.595~より、丸写し。(著作権の絡みが心配だなあ)
「肝切除 hepatic resection
 肝切除は肝組織の壊死を伴う肝外傷、肝嚢胞、肉芽腫、原発性肝腫瘍、滲潤または
転移による転移生肝腫瘍に行なわれる。肝硬変の合併などない限り肝の80%までは
肝機能にほとんど影響を与えずに切除可能である。(中略)切除5日目までに、肝機
能は95%程度は改善し、(中略)残存肝の著名な肥大により肝は再生する。肝再生
は門脈血流が重要な役割をもち、硬変肝での切除後再生はほとんどみられない。」
ちなみに、#3の方が、言われておりましたが肝は、血流が非常に豊富で、この本の
手術法の所にも「止血が重要である」と書いてありました。
あと、その女子医の子が言っていました「肝細胞は分裂しない」とのことですが、本
がなくて調べられませんでした。上の文を読む限り、肝全体としては体積が元通りに
なるようですが、それは、細胞の分裂による(つまり細胞の数も元通りになる)ので
はなく、どうも残った組織が大きくなって(つまり3/4切り取ったとしたら細胞の
数は残りの1/4のままで)もとの体積になるようですね。
        著作権法への抵触を怖れる つちねこ




#0008 sci1395  8811051410


        えっと、本論には全く関係のない話なのですが、つちねこさん、実は
        ネタを振ってるのかな?そんなことはないでしょうね。でも一言。
        公開された著作物からの引用は認められています。
        出典を明らかにしてあれば大丈夫ですよ。(^_^)       MNEMO




#0009 sci2040  8811060615


   ネットの初書き込みにたくさんのご返事頂き大変有難うございます。
   その上、脳死問題などが提起されたりして、難しくなりそうですね。
   本人の私もいろんなツテを頼って調査中ですが、
   医学生もさすがに隅々まで知っているというわけにはいかないようで....
      とりあえず、ご挨拶まで、
         ★★TOMMY★★
   P.S.
      かの女子医の娘とは来週ドライブに行く予定です。
      面白いことがあればアップしますので、
      ★★マークにご注目を!
      (サイエンスネットをもっとやわらかくしようとしている新人)




#0010 sci1380  8811061528


ところで、くだんの記事の書き出しは面白かったですね。
トカゲはともかく、人の方は・・・・
                                        <ぺけろっぱ>




#0011 sci1082  9101191026

私はここの基調発言を読んで、東京女子医大では、肝臓移植はでき
ないのだと思っていました。(別の女子医なのかなぁ)

Notus...元Tokio

#0012 sci1004  9101191607

あ Notusさん.
ぼくもこの基調さがしてたんですよ.

ドクタに連絡れんらく  てむぽ

#0013 kepel    9101192012

TOMMYさんのおっしゃるとおりだと思います。
肝細胞というのは内臓の中では唯一と言っていい再生する臓器です。
だからこそ、生体肝移植という手術がでてくるのです。
(生体腎移植もあったなあ、あれは二つあるけれど、再生しない。
なら、肝移植の方が腎移植よりも提供者にとっていいような気がします)

なぜ増えるかというのはまだわかっていません。
ただ、肝細胞増殖を促進する物質というのはあって、HGF(肝細胞
増殖因子)と名付けられています。肝細胞自身が分泌しています。

わからないのは、なぜ切られたら増殖を開始するのか、
        ある大きさになったらなぜ増殖を止めるのか
ということです。神経のせいだとかいろいろな説がありますが
まだ確かではありません。

女子医の女の子に威張ってやりましょう   
     ◎^◎¬ kepel

#0014 sci1902  9101210032

あは、あはは。ほんとだ。こんなところにいたんだあ。
ところで、一般的に「正常な」細胞はうまいこと条件を
整えると増殖を開始しますが、またまた何等かの条件
がくわわると(シャーレのはしっこにあたったなど)
増殖を停止し、決して上の方に伸びるなんぞのことは
起きないそうです。しかし、一方腫瘍細胞は、そんな
サカイメなぞおかまいなしに増殖を続けます。
と言うわけで、腫瘍細胞と正常細胞を比較してその増殖
形態を調べ、なぜ切り取ったら増殖し何故ある大きさ
になると停止するのかを研究している人もおりますです。

ちなみに「女子医」は、日本では一校しかありませんような・・・
         つちねこ