Fre00090 いわゆる音声タイプライターについて

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 もう一つ、また教えてくださいですが、私は衆議院の事務局で議事録の作成
つまり速記の業務に従事しております。議事内容を速記符号に定着させ、それ
をワープロ、パソコンをたたいて漢字仮名まじりの日本語に直す、あるいは手
書きで原稿にするということが一般的ですが、この一連の大きな労力を省く方
法、音声を直接機械で処理してしまう(漢字仮名まじり文に直す)ことが、現
在、どのくらいのレンジで見れば可能なのか。あるいは現在のところでは全く
考えられないのか。識者の方の御意見を伺いたいと思います。
 現在非常に限られた条件、つまり特定話者がある程度機械に自分の声の特性
を覚えさせ、その上また離散言語(単語ごとに言葉を区切って発音する)で入
力した場合に、実用になると言えるのかどうかは別として、ある程度の成果は
上がっており、また商品になっているものもあります。
 しかし、これはあくまでも非常に限られた条件下での話であり、我々が普通
にしゃべるような状態では、とても使いものにならない、といういうより話に
なりません。これは相当大きなコンピューターを使うとしても、どの程度まで
待っていれば何とか実用化のめどがつくものなのでしょうか。
 我々の部内でもOA化のプロジェクトなり勉強会が数多く持たれているので
すが、ここまで事が大きくなると、素人の我々では何とも見通しが立てにくい
のです。識者の方、どうぞ御協力のほどを・・・。
                           薄葉 威士




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今月号(9月号)の「スペクトラム」誌に、日本電機の方が「音声の自動認識」
という記事を書いておられます。それによりますと、連続した言葉を機械で聞き
とるのは、やはり難しいようで、「名詞+助詞のような文節を単位に」発音する
のを認識することが、当面の目標のようです。
その技術が完成しても、言葉の意味の解析作業なども一筋縄ではいかないでしょ
うし、実用的な音声自動認識システムが完成するのは、今世紀末から21世紀初
頭になるだろうとの予想です。少なくとも、あと10年はかかるわけですね。
ただ最近、人間の言葉のようなアイマイなデータを処理する技術として、ファジ
ーコンピュータとニューロコンピュータの発達が目ざましいですし、その両者は
互いに先陣を争って競争していますから、いつどんな技術的ブレイクスルーがあ
るかわかりません。10年も待つ必要はないのかもしれませんね。

                        TROJ