Fre00004 植物電位変動波農法

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 実は、今、新ネットが使えるようになるのを会社で待ちつつ、暇を潰して
いるのでありますが、どうも時間が余って仕方ないので、もうひとつ、電気
と生物の不思議な話でも書いておきませうか。
 昔、(といっても戦後)長野の山奥、飯田市を舞台に通称「右翼農法」と
「左翼農法」が争ったことがありました。この右翼農法こそ、電気を使って
植物の成長を制御する「植物電位変動波農法」であります。
 (1)植物の種子に一千ボルトくらいの直流をかけて、スパンと電流を切
    ると、種子の育ちが急激に良くなる。 
 (2)畑にアンテナを立てて、土中に陰イオンを取り込むと育ちが良くな
    る。
 (3)土地には、元々地味の良いところと悪いところがある、良いところ
    は「イヤシロチ」、悪いところは「ケガレチ」といわれ、イオンの
    流れが違う。
 といったたぐいの、不思議なことをとく農法です。いいだしっぺは、今は
亡き楢崎皐月。彼は、1万年前(?)の日本に超古代の直観物理文明「カタ
カムナ文明」があった、と説き出した男でもあります。(これも、なかなか
面白い「妄想」です)
 
 対抗する「左翼農法」は、ソビエト直輸入の「ミチューリン農法」。秋蒔
きの種を、冷蔵することで春蒔き化(ヤロビザーチャ)するため、ヤロビ農
法とも呼ばれました。いわゆるルイセンコ学説の流れのひとつですね。
 「右翼農法」が勝つか、いや「左翼農法」か・・・。あの大川周明まで登
場し、飯田市では大格闘があったと当時の雑誌「日本週報」は伝えています。
本当は何があったのか。私が4年ほど前に関係者に実際に当たり調べたとこ
ろ、どうもたいした格闘はなかったようです。
 では、どうなったのでしょうか?
 両方とも近代の農薬漬け農法に負けてしまったのです。高度な思想合戦も
デリカシーのない科学の前には敢え無く消え去った、というお粗末な話であ
ったのウルトラ久保田であった。