Edu00127 職業に貴賎なし

#0000 sci4721  9403132142

職業に貴賎なし


#0001 sci4721  9403132146

 私は現在23才で、アルバイトをしている者です。
 私は高校を卒業して以来、アルバイトを含めていろいろな
仕事を経験しました。
いろいろな職種を経験しましたが、その中で私は「本当に職
業に貴賎はないのか?」という疑問を常に抱いていました。
しかし最近になって、「職業自体には貴賎はない」という事
に気が付きました。
「貴い職業と賎しい職業」つまり差別というのは人の心の中
に存在するのです。
その事に気付かない心の貧しい人が、マスコミの「差別用語
狩り」などという愚かしい事を平気でやるのです。
 皆さんはどう思われますか?

                                    悩める郵便屋 POST


#0002 sci2722  9403161337

POSTさんの感じている問題について、同じ様な感じを、私も持ちます。
「差別用語狩り」については、以前から次のように思っていました。

差別するための語が差別語で、支配する時の語が支配語としますと、差別語を排除
したり規制したりするのは、あからさまに、支配語の本質を暴かないためだと思っ
ています。(説明がうまくないっ。)

偉い人.支配者.目上.特権.生まれが良い.などの言葉を、使わなくとも暗黙の
うちに気付かせ、納得させ、機能させるには、普段から人々に、差別しているのに
差別語は使わない.と云う練習を、させる必要があります。つまり、
暗黙のうちに了解し、配慮させる練習です。

人を差別する人間をあぶり出さないように、支配語を口にしなくともその存在を気
づかせ、差別を機能させる為には、先ず、差別語を言わせない事が必要なのです。

別の所にも書きましたが、最近、民主主義・デモクラシーに反する事象が余りにも
多く、横行しているように思うのは、私だけでしょうか。

争い事は表面に出さずに潜在化させ、対立は避けて敵対まで放っておき、非民主的
な勢力が支配し続けようとしても世界的に通用しなくなって行き詰まっているのが
いまの日本の状況だと思うのですが、このままどこまで行くのでしょうか。

勿論、アメリカにとっては、表面に出てこない偉いさんが、陰でモトローラ方式の
拡大を決め、政府を動かしてくれれば、これに越したことはないでしょう。

「偉い人」が、社会のどこでも居て、支配していて、建前としては民主主義と言う
のは、もう無理があって、破綻するしかないでしょう。

戦後の学校教育熱は、たくさんの優等生を生み出して来たわけですが、優等生と言
うのは、先生指向・目上の人指向の人々で、この「偉いさんの意図配慮指向」の社
会を支えて来た人達です。だから日本の戦後学校教育と言うのは、非民主的な社会
を続けさせている温床だと思います。優等生の皆さん、目覚めて下さいョ。谷口。


#0003 sci4721  9403172249

 谷口さん、ご意見ありがとうございます。
やはり現在の学校教育の現場では、人の心まで育てて
はいないという事になりますね。
 谷口さんのおっしゃる「優等生」の皆さんは、高校
や大学の入学試験に出題されるのでやむなく「民主主
義」や「平等」などの言葉を「暗記」し 、入試問題
という画一化されたものさしのみで計られてきた人達
なのです。
だから「差別用語」のリストを作って、その言葉を使
わなければ差別した事にはならないと思いこんでいる
のです。「優等生」の皆さんのやっている事は、飽く
までも事務的なんです。
人間の心なんてそんな事務的に処理できるものではな
いと思いますが。
その「用語」を使った人が、差別する意味で使ったの
か、そうでないのかというのは感覚的に分からなくて
はいけないのです。
今まで事務的にしか扱われてこなかった人達に、道徳
感覚(moral sense)や常識(common sense)が身に付い
ているはずがないのです。つまり彼等にはセンスがな
いのです。

                                            POST


#0004 sci2722  9403260110

肯定的に自分を優等生だと思っている人は、お前なんて.と思うかも知れませんし
POSTさんには、お前もか.と言われそうですが、実は私も優等生の一人なのです。

私の努力してきたことは、会社とか、大学とか学校とか、学級などの団体のためで
自分を含めての、顔のある人間のためだったことは少ない.と思います。国家であ
るとか、大義、宗教、政党、家、村、ネット。人もいろいろやっています。

人がやっているのだが、群としてやっているわけで、個人の倫理も情けも、責任も
働かせないで活動することになる。こういうタイプの活動の仕方をする人々を、私
は優等生と呼んでいるのです。悲しくて残念なことですが、これが学校優等生に多
いし、優等生は義務制の学校教育が作り出している.というのが持論なものですか
ら、学校優等生の反感覚悟で、この語を使うことにしています。

ただ学校で成績が良かった人を優等生と呼んでいるわけじゃなく、大事な幼時期の
18年間を先生に従い続けさせられたように、その後も盲目的に上の人を敬い、下
の人を卑しむ、つまり、人間には上下があるとした行動を取り続ける人のことを、
優等生と呼んでいるのです。

どうもシツコクて、職業の貴賤.へ話がなかなか進まない。

劣等生と言うのは、つっぱり.落ちこぼれ.家庭の事情で成績が悪い.遺伝的に学
校教育不適応.学習障害を持っている.などいろいろあるでしょうが、この人達は
どういう職業につくのか。高校を終えたら、突然、消えてなくなるわけではない。
殆どの人が立派に職を持って生活しているのは、優等生とかわらない。しかし残酷
にも、優等生と違ってこの人達はその多くが、職業選択の初めに、その職業がこの
社会では厳しく、辛い職業であると思われていることを知ったうえで、選ぶのだ。

職業に貴賤はない。そんなことは建前として、あたりまえなんでしょう。

しかし、賤と書けば、賤はいかにもドギツイが、我々の心の底には、その残サみた
いなものがあると思う。困ったことだが。優等生、劣等生すべてがこの残サを持っ
ていて、18才の若者が、自分が選んだ職業で、自分自身を卑しむ。これはひどい
と思う。勿論、多くの優等生が自分を取り戻すように、彼らも自分を取り戻すが。

優等生は問題解決能力は高いのだが、問題を出せない。問題といっても、答えの分
かっている問題・クイズは出せるが、答えの分かっていない問題・クエスチョンは
出せない。批判やからかいはするが、自分からは、事態への疑問を言い出さない。

どうも支離滅裂で、何を言いたいのか、中心がない。また・・      谷口。


#0005 sci4721  9403260439

私は谷口さんのおっしゃる「優等生」が、学校優等生のみ
を差すものであると勝手に解釈してしまい、学校優等生に限
定して意見を述べてしまいました。どうもスミマセン!

ところで、私は関連発言の4番においての「優等生」を責め
るつもりは全くありません。あくまでも私は現在の日本の学
校教育を批判しているのです。したがって、私は谷口さんに
対して「お前もか」なんて言いません。
私はこの議論での「優等生」という言葉の谷口さんの定義付
けに賛成します。

最後に誤解のないようにひとつだけ言っておきたいのです
が、私がいままで携わった職業を私自身が卑しんだことは一
度もありません。

あと、題名は「職業に貴賎なし」ですが、あまり題名にこだ
わらないで自由に議論してください。(基調発言者からのお
願いです)

                          POST


#0006 sci2722  9404031222


誤解を招くような書き込みを、半分承知で書いているので、スミマセンなんて飛ん
でもありません。もともとこっちに問題があるのです。

どこかにも書きましたが、義務制の学校教育が制度的に行き詰まって、教育内部の
問題だけでなく、言論界や、官僚体制や政権構造などの権力システムに迄も、その
弊害が蔓延していて、〔こども〕達だけでなく、先生自身、ジャーナリズム自身、
権力システム自身が、困り果てている.それが現状でしょう。

経済問題を一つ、例に挙げれば、ソビエト崩壊で天下を取った我々のこの自由社会
は、年数パーセントの経済成長を続けなければ、日常生活をもおびやかす社会状況
に追い込まれる、困った経済体制なわけで、その過剰生産は、エコロジカルな考え
と真向から対立するのは、誰でも知っていることです。この体制を、誰が無自覚に
押し進めているのか。

学校教育から、義務制を取り外そう.というのが、この(Edu.Sci) でも評判の悪い
私の主張の一つで、改憲せずにやるには、中学校を先ず義務制から解き放す.とい
うものです。学校設立の自由化が勿論必要だし、まあ、細かい議論は多々あるとは
思うものの、盲目的な優等生を量産するだけの、現行の学校教育制度自体に優等生
自身が疑問を持つのは難しいことだけど、疑問を持つ以外無い.と思うのです。

優等生というのは、権威とか上役にだけ目が行っていて、権威とか上役も優等生だ
から、皆で行く所迄行っちゃう、そういうシステムに私達は乗っているわけです。

職業の貴賤にしても、ランク付けが学校教育の特徴の一つですから、現在もそれが
あるとすれば、学校教育にかなりの責任を押しつけても間違いはないと思います。


ホームで煙草を吸った人を、注意した青年が蹴殺した.という事件が新聞に載って
いた。以前から気になっていた、同じパターンのトラブルの一つのように、思いま
した。背広を着てネクタイをした人が、作業着やホワイトカラーとは思えない服を
着た、職人などの人々を、居丈高に注意して、摩擦が生じるものです。

電車内で煙草を吸っている人間に注意して殴られた事件は、政治的緊迫時期の、反
暴力キャンペーンとして覚えています。私が渋谷で見たのは、三十代の地下足袋を
はいた職人に、肩がぶつかったと文句を言った部長さんふうが、職人が腰を低くし
て謝るのをいいことに、からんだあげくに肩を押し、お返しにきれいなストレート
を一発頂いた.というものです。

電車内や街頭で、作業服を着た職人風の人が、ネクタイの人に絡んだあげく殴ると
いうようなシーンを見たことがない。その逆ばかりだ。この書き込みを1200bps 位
で流し読みしてる人は、職人風とネクタイの人のトラブルで、職人が暴力を振るっ
た.と、かなりの比率で誤読していると思う。論説委員と暴走族ってのもあった。

作業服でも、電力会社やガス会社や建設会社、ことに作業服にネクタイの人などに
は、こんな扱いはしない。私的な職人服というか、中小企業的職人服というか、目
の敵にされるのは、こういう服の人々だったり、明らかにホワイトカラーではない
人々です。

地域ぐるみの暴力団追い出しキャンペーンに、もう一つ心から賛同出来ないのは、
このパターンをどうしても、私は感じるからです。考えてもごらんなさい。この、
煙草を吸っていて蹴り殺された職人は、やくざっぽい恰好をしていたら、おそらく
死なないで済んだと思うのです。

有色人種を殺したアメリカの白人被告への判決は、その逆よりはるかに軽い.のは
誰でも知ってることです。この青年への判決が、またか.という結果に成らないこ
とを願っている。

職業に貴賤はない.のは当たり前です。しかし、人間には貴賤がある.かのように
私達自身、行動していると思います。だから記事を書いた人も事態が分からない。
通勤のストレスが、喫煙を助長する.じゃぁ、死んでも浮かばれない。これは職種
による差別の問題なのだから。

長くなりました。また・・・                     谷口。


#0007 sci2722  9404110025

私の書き込みは、POSTさんをおどかしてしまったのでしょうか。この世は、
ホワイトカラーでないと差別されますよ.という書き込みのようにも読める一連
の関連発言は、職業に貴賤があるのではなくて、受け取る人の心のほうに問題が
ある.と考えているPOSTさんに、それはそうだけど、現実に、差別されるの
は嫌だなぁ.などと思わせたのではないかと、余計なこととは重々承知してます
が、気にしています。

ネクタイをして喫煙者を蹴殺した青年は、おそらく、殆ど、自分が人を差別する
ことを知らなかった.と思います。また、自分がホワイトカラーであることを、
それなりの学校的努力をした結果なんだから、自然なこと、当然なことと思って
空気かなんかのように意識せず、日常的に過ごしていたのだと思うのです。彼だ
けでなく、殆ど総てのホワイトカラーもそうでしょう。

ほめられこそすれ、別に悪いことをしているんじゃないし、自分のまわりは全部
そうだし、何が悪いんだと言われそうです。

学生の時でした。混み始めた車内に他の車両から盲目の青年が移って来て、私は
四人掛の席に座っていて、空いていた隣の席に腕をとって座らせたんですが、そ
の時、実にびっくりする言葉を聞きました。「駄目じゃないか、連結部分をわた
っちゃぁ、危ねえよ。」この言葉、自分の口から出てました。「駄目じゃないか
」とは、何ということをお前は言うのか.と思いました。自分の責任で動いてい
る人に、駄目だとは何事かと思いました。まるで、年下の、劣った行動をする者
に対して言うように、しゃべっていました。

自分だけ反省して、いい子になって恥ずかしいのですが、そこはハンドルネイム
だけのBBSのいいところで、どんな事でもイケシャーシャーと書けます。

盲目のその青年を、私は差別した。どう考えても単純な事実として、差別した。
自分が人を差別するなんて知らなかった。晴天の霹靂でした。(これ、一発で変
換しました。ところで、ヘキレキってなんだろう。)

無自覚ではいられない時代になっている。それなのに無自覚な人が多すぎます。
無人島で一人で過ごすなら無自覚でもいいのですが、ましてじゃーなりずむに身
を置いてる人には、くれぐれもお願いしますよぉ。でも誰だってそうやってる.
だとぉ。大勢順応ももう、止めましょうよ。

アメリカの良いところは、差別に果敢に立ち向かう所です。しかし、厳然として
残っている差別が、アメリカ社会を、ますます悪くする方へ動かしている。

日本は、差別を表沙汰にしないで、荒々しい言葉も使わずに、ナアナアでやって
来た。その為、差別の自覚の無い人が多い。多すぎる。旧政権党の主だった政治
家達は、全員差別意識の旺盛な人達で、こういう国は、そうは無い。じゃーなり
ずむも、差別意識には寛容で、反差別を、これからの政治家の最低限の資質とは
考えていない。凄い国だ。

これで、アメリカと対抗していけるのだろうか。アメリカと理解しあっていける
のだろうか。アジアを始め諸外国に、どんな顔をして接するのだろうか。異文化
云々は差別の言い訳にはならない。

ボーッと育ったホワイトカラーではやってけない時代になっていると思います。
長くなったので、またにします。                  谷口。


#0008 sci6530  9404190151

 「額に汗することの貴さ」

これが失われた国は、亡ぶべし。

ひ(アメリカ人はまた「額に汗する」ことを見出したようだけれど?)