Edu00020 教科書の説明文を変えてみると?

#0000 sci2100  8905120246

 教科書の説明文は難しい。
 中学一年生の教科書の説明でも、もっと平易なことばで現せる
と思われるものが、「オトナ用」の言葉になっている。
 そう思いませんか?

たとえば、「現在進行形」なぞは、「いまやっているさいちゅう」の方
がわかりやすいと思う。

#0001 sci2100  8905120246

 というわけで、「この方がわかりやすい」という方法について
誰か話ませんか?

P.S ほかの基調のレスもやりますので、、、ごめんなさい。

#0002 sci1395  8905120501

小学校の勉強と中学校以降の勉強というのはちょっと内容が違う、という
話を聞いたことがあります。ちょっとうまく表現できませんが、例えば小
学校の勉強の内容は「事実の寄せ集め」で中学校以降はそれを理論のレベ
ルまで持っていく、というか、体系付ける、というか、そういう違いがあ
るのだと思います。つまり中学校以降の勉強の内容というのは抽象的な学
問、というレベルに踏み込むのだと思います。

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で、例えば引合に出されている「現在進行形」というのは、完全に「英語
文法」という学問上の述語なわけですね。これを教える、ということは、
以降、英語の学習が文法というバックボーンを持って教えられる、と言う
ことである、と思います。これが、一ヶ月後に海外に行くから、英語で取
り敢えず会話できるようになりたい、とかいうのなら文法なんかどうでも
よくて、「『be+〜ing』は『今、〜している最中だ』という意味だ
よ」でもいいのではないか、と思うのですが、現状では日本の子供達は実
用というよりは教養として英語を身に付けていく必要がある(それが、い
いことなのかどうか、と言う点はちょっと判断がつきませんけれども)わ
けですから、やはり文法をきちんと押さえながら学習していった方がメリッ
トが大きいと思います。

そういうことを考えると、「現在進行形」という言葉を、「今、〜してい
る最中だ。」という意味と同時に教えられるほうが、後々楽なような気が
します。どちらにしても、いずれは「現在完了」とか「関係代名詞」とか
「従属節」とかいう文法用語と嫌でも付き合っていかなくてはならないの
ですから。

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と、ここまで考えたところで、自分でも思っても見なかったような方向に
考えが発展しました。つまり、小学校と中学校の違い、という考え方を一
番如実に反映しているのが「算数」と「数学」という言葉だと思うのです
が、数学では、算数で習ったことを数学の言葉できちんと体系付けて再学
習するわけです。中学校で数学を学習する、ということを(文法というバッ
クボーンを持った)英語を学習する、ということと対比すると、小学校で
算数を学習するのと対比できるような段階の英語の学習がなされていれば
いいのではないか、と思うのです。つまり、小学校で「『be+〜ing』
は『今、〜しているところです。』という意味ですよ。」という教え方を
しておいて、中学に入ってから「これを現在進行形と呼びます。」と教え
てやれば、きっともっと負担が少なくなるのではないか、と思うのです。
(まだ、英語は小学校のカリキュラムに入っていませんよね?  入ってい
るんだったら、この話はなかったことにしてほしいのですが。)

ともあれ、「文法用語は難しいから教えないようにしよう」という考え方
にはあまり賛成できません。ある意味では実用英会話の能力よりも、「文
法」という体系付けられた学問を理解する能力の方が重要なのだと思いま
す。乱暴な喩えですが、暗算が早いのと高等数学を体系的に理解している
のとではやっぱり後者の方が価値があるのではないか、と思うのです。
(実生活上の利用価値とは違う視点で見て、の話ではありますが....。)

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あんまり理屈が通ってないですね。意味不明瞭のままアップしてしまうこ
とを許してください。それから、小学校で英語を教えろ、と力を入れて主
張しているわけでもないので、そのつもりでお願いします。

                                                MNEMO

#0003 sci3236  8905140236

はじめまして。
 私は、高校生(3年生)に英語をおしえているものですが、今まで
そのようなことは、考えたことがありませんでした。実際、教える場合
には、文法用語をなにげなくつかっていました。
 たしかに、中学校での知識がないと今の私のやり方では、全くお話に
なりません。MNEMOさんの言われるとおり、どこかで文法用語を学
ばなければなりません。これが、高校にまでまわってくるとどうでしょ
うか。もっと大変だとおもいます。
 私は、理屈ぬきで覚えなければならないことは、できるだけ若い内に
するのがよいと考えます。(掛け算九九を小学校でするように。)
 まあ、英語の文法用語は、掛け残九九のように単純に覚えるだけとは
いかないまでも、それに近い物はあると考えます。そもそも、文法用語
を覚える必要があるかどうかについて、疑問です。
 なぜ、英語を学か? それは、国際化の時代に世界に出て行くための
戦力とするためでしょう。
でしたら、まず、英語を話せ、聞き理解する力を身に付けることが第一
だと考えます。話、理解するのに文法用語は、どれほど役立つでしょう
か。多く国でいろいろな目的のために英語が話されていますが、それら
の人々は、必ずしも英語の文法上の用語を理解しては、いないでしょう

あまり、英語教育のことをいえるほど勉強してませんが、わたしは、こ
のように考えます。(全然、RESになってなくてすみません。)
                        GON

#0004 sci2100  8905141447

 レスポンスどうもありがとうございます。皆さん。
 ちょっと、いまレスを書こうとしているのですが、もう少し
待って下さいませ。

 ちなみに、先日エゲレス人と話したんですが、日本の英語教育が
大学まで含めると10年間続きますと言ったら、

「どうやって!? 10年間もやって話せないように教育するのですか?」

 と言われました。

 うむむ。東洋の神秘。

?ぼの?

#0005 ultra7   8905151039

 ふむふむ、夏になってもう少し暑くなってきたら、同じ様な欄を
「新聞」について開いていただいたりすると、あっしなんぞ、タラ
タラ冷汗が垂れて、クーラーなしで、「快適な」日々が暮らせそう
な気がしてきました。
 
 どうも、チャチャいれてゴメンね。でも、ここの話は、単なる他
人事ではなさそうな気がしてきたultraノコンジンであった。 

#0006 sci3058  8905160408

このコーナーに顔を出すのは初めてですが、よろしくお願いします。
 私もちっちゃな個人塾でいろんな科目を教えてますが、その中で高校生の
英文法も担当しています。で、やってる実感としては、こんなことをいくら
やったって、英語が実用になることはまずない、というのが正直なところで
す。じゃあ、そんなことはするな、と思われるかもしれませんが、私自身の
生活はさておいて、生徒の立場に立ってみれば、訳のわからない英文法とい
えども、大学入試には出るんですよね。結局、ここに問題があるのではない
でしょうか。実際、特に一部私立大学の問題ってむちゃくちゃですよ。例え
ば、You shall have this book.なんて英文、こ
ないだ高校一年のテキストにあったんですけど、こんな文、私は原書読んで
て見たことないですよ。意味はって言うと、「あなたにこの本をあげよう」
だそうだ。確かに高校生の頃、習った覚えはあるけど、口語英語もろくすっ
ぽできない段階で、なんでこんな文語英語を教えなきゃいけないのか。結局、
入試に出るからなんですよね。なぜ生徒は英語を勉強するのか、少なくとも、
受験生にとっては大学入試に出るから、というのは否定できないと思います。
ただ、中学生を見ても、高校生を見ても、大半の生徒はやっぱり、英語がで
きたらいいなあ、と思っているんですよね。その思いも、訳の分からない文
法でそがれてしまう。じゃあ、どうすべきか、大学受験の科目から英語を外
したらいいと思っています。こうすると、一部の大人からは、それじゃあ子
供が勉強しなくなる、という意見も出そうですが、私はそうは思いません。
試験がなくったって、英語を勉強する人間はいくらでもいると思います。
 ただ、私はある程度、文法を教えることは必要だと思ってます。言語をど
うやって人は身に付けるのか、心理学者の間でも意見のまとまりはないよう
ですが、少なくとも母国以外の言語を学ぶ場合にはある程度のルールを知っ
たうえでないと、学習は困難だと考えます。また、私の体験でも英文法を習
ったことが、他の外国語を勉強する際に随分役立ちました。現在進行形だと、
「今、〜している」という用法を表現するのに、現在進行形という言葉があ
ることは教える側にとっても便利ですし、生徒にとってもこのレベルであれ
ば、そう難解な概念でもないでしょう。また、現在進行形という言葉を知る
ことで、過去進行形にも応用することができる、と思います。ただ、これが
高校になると、あまりにもいわゆる文法用語を使い過ぎという気がします。
この前、生徒に質問された所によると、学校で、wouldとused to
の区別で、不規則習慣と規則習慣という言葉だけで、具体例もあげずに、説
明は終わったそうな。こんな教師に教えられてる生徒が気の毒です。
 あ、付け足しですが、私の知ってるかぎりでは、中学生の教科書に現在進
行形という言葉は使われていないと思いますが。あくまで、教師が教えてい
るだけ、と思います(教科書のどこにもそういう言葉が載ってないという自
身はないのですが、普通の教科書では、文法用語について特別に説明はして
いないはずです)。
 どうもまとまりが悪くてすみません。
                          HULL

#0007 sci1395  8905160430

        今日本で英語が教えられているのは、イギリスでラテン語が教えられていた
        のとほとんど同じ感覚なのではないでしょうか。東京地区のような特殊な
        環境を除けば別に、日常生活で英会話をする必要はないわけだし。文章の
        英語と接する機会の方が圧倒的に多いとしたら、やっぱりヒアリングの能力
        よりも文法の知識の方が役に立つのでは?

        ところで、「英語の教科書には“現在進行形”と言う言葉は載っていない」
        とのお話、びっくりすると共に、そういえばそうだったかなぁ、と思います。
        多分、今でも中学校の英語の教科書というのはレッスン毎の文章と、新出
        単語の説明と、練習問題くらいしか載っていないのではないでしょうか。

        で、これは提案ですが、英語教育の問題、が主眼ではなかったのではないか
        と思いますので、英語の文法用語以外で、「これは」と思いあたる「オトナ
        用」の言葉を挙げてもらえるといいな、と思うのですが、いかがでしょう?

                                                                MNEMO

#0008 sci2100  8905170125

 どうもありがとうございます。
 友人などに聞いて、英語や、それに限らず「この説明は、もっと簡単に
できるんじゃない?」というモノを集めてみたいと思います。
 本当にありがとうございます。
  のちほどアップいたします。どうぞ、ご意見をお続け下さい。

?ぼの?

#0009 sci3058  8905170318

恥ずかしながら、私の、オームの法則の教え方
 中学生に電気を教える場合に難しいのはやっぱり電圧って概念ですね。特に
オームの法則を教えると、大半の生徒は、電圧・電流・抵抗でこんがらがって
しまう。そこで私なりの工夫は次のような具合です。
 まず、電圧ってのが何なのか、電位差である、それで生徒が分かるのなら、
教師はいらない。電気の圧力だ。生徒は分かったような、分からないような。
そこで私なりに考えるには、電圧が電位差であるなら、回路図を横に書くから
分からなくなる。回路図を縦に書けばいい。そうすれば、電位差ってのが高さ
に似ているということが分かる。具体的には次のような図を書きます。

   普通の教科書だと        私の場合
                    −−−
   −−抵抗−−          |   |
  |      |         電   抵
  |      |         池   抗
   −−電池−−          |   |
                   |   |
                    −−−

    抵抗と電池の所には例の記号を入れてください。

 こう書いて、電気というのは粒なんだ。上から下に落ちてくる。ところが途
中で、抵抗という奴が邪魔をしている。こいつさえいなければ、電気の粒はい
くらでも落ちてくるんだが、現実にはそうはいかないから、落ちてくる粒の量
はいく粒かにすぎない。その量の事を電流と言うんだ。で、何で電気の粒が落
ちてくるのかと言えば、上から下に物が落ちるのは当たり前。山の頂上から石
ころを転がしてみればいい。もちろん、本当に上下があるわけはないけど、電
池ってやつは電流回路の中で、上下を作る事ができるんだ。そんでもって、電
池が作り出す、高さの事を電圧っていうんだ。だから、電圧の事を電位差って
言うこともあるよ。
 こんな具合に説明してから、オームって人が、電圧・電流・抵抗を実際に測
定しなくても計算だけで求める式を見つけだした。それがオームの法則なんだ、
という風に教えていきます。
 こんな説明がいい加減だって事は良く分かってるし、じゃあ、交流はどうす
るんだ。電気の粒はほんとは電子であって、+から−に流れているのではない、
嘘を教えるなとおっしゃる方もあるかもしれません(もちろん、後で、ちゃん
と教えますよ。昔の人はこういう風に考えたんだが、後から良く調べてみると、
実は違ってて、電気の正体は電子って奴で、−から+に流れてるんだ、って)。
私自身は純粋な文系人間ですので、理系の方から見れば、おかしな所があるか
もしれません。塾の講師はこんないい加減な教え方をするのか、と言われそう
な気もして冷汗ものですが、少しは参考になりますでしょうか。
                       HULL

#0010 sci2906  8906130204

なぜ,大学入試に英語があるのか?理系の学科を卒業した者として
意見を・・・.
簡単です.英語の論文を読む力がないと,困るのです.
大学の3,4年のときは英語のテキストが非常に多くなり,
ゼミでは,英語の論文を読まされました.
ただただ,読めればいいのです.話せる必要はないのです.明治以来の
日本の科学技術獲得の方法がこれであったことを,思えば何の不思議も
ないのでは・・・.
しかも,全ての人がよめる必要は,ないのです.一部で十分.
日本は,そうゆう理念の基に高等教育を行ってきたのでは
ないでしょうか.
                   miya